「上田麗奈」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ部

2014/11/14


これからの活躍が期待される声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのミニグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第38回となる今回は、TVアニメ『ハナヤマタ』の関谷なる役などを演じる上田麗奈さんです。

――『ハナヤマタ』の“なる”役が決まったときはどんな気持ちでしたか?

上田:オーディションで決まったときは、「あ、なるちゃんともっと一緒にいられるんだな」と思いました。『ハナヤマタ』のオーディションって、掛け合いがあったり、スタッフさんから一人一人指導していただいたり、すごく丁寧に見てもらえた印象があったんです。だから、私のなかで“なる”の存在が大きくなっていて。役が決まって、“なる”の新しい一面が知れると思うと嬉しかったし、ホッとしました。あとから「主役だからしっかりしなきゃ…!」っていう責任感も襲ってきましたけど(笑)。

――なるちゃんのどんなところに魅力を感じながら、演じていましたか?

上田:1話とか前半では、自信がなくて、自分の意志を言葉にしたり、行動に出すのが恥ずかしい…っていう内面を表現したいなあと考えていました。でも、仲間たちと出会っていろんな経験をしていくなかで、次第に自分の意見を言えるようになっていくので、後半は“なる”が本来持っている強さを出せるように意識しました。

――“なる”が本来持っている強さとは?

上田:私が考える“なる”の強さは、“ハナ(CV:田中美海)”のようにパーッとした明るい強さではなく、夜の月みたいに「優しく後ろから支えるよ」っていう柔らかさのある強さなんです。“なる”って、“ハナ”の影響をすごく受けているから、徐々に “ハナ”に似てきたなーっていう感じを出したくて。例えば、何に対しても「大丈夫です!」って言えちゃう“ハナ”の強さとか。“ハナ”のしゃべり方とか。それをプラスした上で、“なる”のイケメンなところを出していけたらいいなと。特に10話から最終回までは。


――確かに、1話で“なる”の声を聞いたとき、ちょっと物怖じしたり、人前で震えてしまうような自信のなさを感じました。声は、上田さんの地声と比べると高音で。

上田:そうなんですよ! 中学生の女の子として、私のなかでは最大に頑張って出している高音なんですけど(笑)。それが、収録が進むと、慣れてきて素の部分が出てくるのか、…“おっさん”っぽく変化してしまって(笑)。スタッフさんから「序盤のかわいらしさを取り戻していきましょうか」「かわいさを取り戻そう週間ということで!」とよく言われていました(笑)。

――ほかの女の子に対して“おっさん”になるということ? それとも“ひとりおっさん”(笑)?

上田:完全に“ひとりおっさん”ですね(笑)。楽しくなってくるとノリすぎちゃうんですよね(笑)。ギャグのシーンで「ちょっと! やめて!」って言うところが、あんまりかわいくなかったりとか(笑)。

――アドリブもありましたか?

上田:アイキャッチには元々なかったんですけど、一度入れてみたら、みんなもセリフを入れるようになったりとか。あと、“なる”以外では、道端の猫にセリフをつけました(笑)! エンディングが流れているときに出る映像なんですけど、4話あたりかなあ…(笑)。

――それはぜひ見直したいですね! 他に、じつはこの声も…という意外なシーンは?

上田:ちっちゃい子がワーって騒いでるシーンのガヤで、犬がいたら面白いなあと思って。隣にいらした豊口めぐみさんに「ワンワンッ!」って吠えたら反応してくださって、「どうした、お腹すいたのか」って(笑)。そこから飼い主との会話が始まって(笑)。


――聞いていると、収録現場の和気あいあいとした雰囲気が伝わってきますね!

上田:そうですね(笑)。最初は、私より若い子もいるし、座長として自分がしっかり引っ張っていかなきゃって思っていたんですけど、2話や3話くらいから、自分が何をやっても、他のみんなが温かく受け止めてくれることが分かって。無理して頑張ろうとしなくてもいいのかな、いつもの自分のままで“なる”と向き合ってみよう、と思えるようになりました。その頃から、それまで以上に居心地が良くなりましたね〜。ゲストの方に対しても、初めてだと会話に入りづらいと思うので、こちらから積極的に目を合わせたりとか、雰囲気作りにも余裕がもてるようになりました。

――“チームハナヤマタ”の5人の様子は?

上田:それが、本当にアニメの5人と雰囲気が似ているんですよ! タミさん(CV:大坪由佳)とマチさん(CV:沼倉愛美)は席がいつも隣同士で、大坪さんがいつも沼倉さんの言葉を「そうだね」って受け入れている雰囲気で。それがあるから、私や“ハナ”ちゃん(CV:田中美海)や“ヤヤ”ちゃん(CV:奥野香耶)が明るくぱあーっと盛り上げていくことができて。

――ハナちゃん役の田中さんや“ヤヤ”役の奥野さんはどんなイメージ?

上田:ハナちゃんは元気で明るくて、それだけではなく悩んだり考えたりしている上での強さが見えたりして。ヤヤちゃんもやっぱり、役と一緒で頑張り屋さんなんですよ。カッコいい自分で在りたいっていう気持ちを後押しできる努力があるんだなって感じます。“なる”がヤヤちゃんのことを尊敬しているように、私も香耶ちゃんのことを尊敬してます (照)。

――奥野さんは以前、“なる”が“ハナ”にとられて悔しかったって仰っていましたよ(笑)。

上田:ふふっ(笑)。現場でもそういうこと言うんですよー。私と香耶ちゃんは隣同士で座っていて、その向こう側に美海がいるんですけど、撮影とかで美海と私が絡んでいたりすると、香耶ちゃんが「私の“なる”にー!」って言ってきてくれたりして(笑)。あ、かぁわいいなぁ…みたいな(笑)。


――「キャラソンYOSAKOI SONG Series」もリリース中ですが、上田さんが『ハナヤマタ』でいちばん思い入れがある曲は?

上田:OPの「花ハ踊レヤいろはにほ」やキャラソンでは、序盤の“なる”の不安定さや儚げなところを思い浮かべながら歌いまして、「Dream JUMP!」というOPのカップリング曲では、イケメンになったときの“なる”のことを考えながら声や歌い方を変えてみたりして…。そういった意味では「Dream JUMP!」が印象深いです。内面的な部分を出したつもりですが、声が変わっているから「これは本当に“なる”?」って思う方がいるかも(笑)。個人的には、マチさんのキャラソンが好きですね〜。朝起きたときに目覚ましにしたいような爽やかな曲なんです!

――では、『ハナヤマタ』の他に、これまでの出演作でファンの方に観てほしいのは?

上田:やっぱり『アルモニ』と『てさぐれ!部活もの』かなぁ。普段の私は『アルモニ』の樹里ちゃんに近くて、てんやわんやになると園田姉妹になる感じです(笑)。

――『てさぐれ!部活もの』では、1人18役ですからね(笑)。

上田:(笑)。私、本当に人見知りだし、アガリ症で。普段はすごく静かなんですけど、人前に出るときは、元気100倍みたいな感じじゃないと緊張してしまうんですよね(笑)。テンションが上がると、どんどん抜けてるところが出てきちゃったりするんですけど、一生懸命がんばってはいて(笑)。『てさぐれ!』みたいに、いろんな自分が出てきちゃうんです(笑)。

――人前でも、演じているときにアガることは…?

上田:マイク前では、人前で話しているときほど緊張はしなくて、普段の会話より気軽に掛け合える気がします。自分自身の考えや思いを伝えることになると、この言葉選びで大丈夫かなあって不安が出てきちゃうのかもしれませんね(笑)。そういうところは“なる”と似ているかも。


――ちなみに、普段はどんな息抜きをしていますか?

上田:私の息抜きって、人と会うことなんです。アガリ症だし、緊張しぃだし、人としゃべるのは得意ではないんですけど、だからこそ人に会わなきゃなって思っていて。ひとりでいると、自分の考えのなかだけで生きなきゃいけないから。私はまだいろんな経験も浅いし、それではもったいないと思うんです。いろんな人に会うと、いろんな知識や感覚が生まれて、それが楽しいし、リフレッシュになったりするので。お話するだけでもいいし、一緒にブラブラ歩くだけでもいいんですけど。

――散歩は、趣味のひとつでしたね。

上田:はい! あ、これはあんまり話さなくていいって言われるんですけど…私、よく道にいる生き物をずうっと見てるんですよ。蟻とか、ダンゴムシとか、夏だとカブトムシとかもいて。なぁんでこんなところに?って(笑)。ムシは決して得意ではないんですけど(笑)。だから、蟻と一緒に散歩することもあります(笑)。こんなこと言うと、寂しい感じになっちゃいますかね…(笑)。

――いえ、意外で面白いです(笑)。では、最近の失敗談など、教えてください!

上田:失敗……。たぶん1日に3回くらいは失敗してるんですよね…(笑)。失敗とは違うかもしれませんけど、この前、寝ながら歩いていたことがあって。酔ってるわけではないんですよ。帰り道、うちまで坂がいっぱいあるんですけど、「やだなぁ、坂だなぁ、早く帰りたいなぁ…」と思いながら、ふっと意識がなくなって。気づいたら坂を2つぐらい越えていて、「あれ、もうすぐ家だ!」って(笑)。たぶん寝てたんだと思います。恐ろしかったです、自分が(笑)。


――(笑)。では、これからどんな声優を目指したいですか?

上田:懐の広い声優になりたいです! 先輩方を拝見していると、いろんな経験をして、演じる役に深みが増していくんだなあと感じるんです。一秒一秒のセリフのなかにもすごく深みを感じて。私もいろんな経験をして、キャラクターの想いをちゃんと受け止められるような、器の大きい声優になりたいなあって思います。

――深みのある声優さんというと、周りではどんな方々が?

上田:同じ事務所の佐久間レイさんとか、豊口めぐみさんとか、井上喜久子さんですね。演技はもちろん、そこに座っていらっしゃるだけで安心できるような空気を持っていらして、普段は穏やかですけど、マイク前ではどっしりとしていらっしゃるんです。周りに気を使ってくださる感じもすごく心地よくて、みなさん、強くて包容力がある女性だなあと。すごくカッコよくて憧れます!

――最後に、読んでくれた方にメッセージをお願いします!

上田:私は「自分の性格を変えたい!」って思ったのが、声優を目指したきっかけのひとつなんです。声優として、いろんな作品やキャラクターに出会うことで、私自身もいろんな考え方ができるようになるんじゃないかって。今は、そうやって自分が苦手なところとか、逆に伸ばしたいところを知ることで、理想の自分を探りながら、いいお芝居ができるようになりたい、作品や役と一緒に成長していきたい、と思っています。

人見知りで、今はこれが精一杯なんですけど、もっと落ち着いた自分を出せるようになったら、もっと作品の楽しさやキャラの良さをお伝えできるようになれると思います! みなさんに元気になってもらえるように、これから少しずつ変わっていきたいと思いますので、ぜひ応援してください! よろしくお願いします!!


――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

上田麗奈

・上田麗奈(81プロデュース)
http://www.81produce.co.jp/list.cgi?lady+0304318402410

(取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、キャスティング協力=吉村尚紀