「白石晴香」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ部

2015/8/18

白石晴香

これからの活躍が期待される声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第76回となる今回は、テレビアニメ「山賊の娘ローニャ」ローニャ役、「干物妹!うまるちゃん」本場切絵役などを演じる白石晴香さんです。

――テレビアニメ「干物妹!うまるちゃん」で本場切絵ちゃんを演じていますね。切絵ちゃんは、うまるちゃんのクラスメイトということで。 

白石:切絵ちゃんは眼光がするどくて、周囲の生徒に怖がられてしまう存在。でも、実はうまるちゃんのことをすごく気にしているんです。外見とリアクションのギャップを楽しんでいただきたいキャラクターですね。

――髪型も、他にはない感じというか(笑)。

白石:ニコ生で、私もこの髪型にしてもらったんですよ。ポニーテールにして、髪の毛をピンピンはねさせて。じつは、切絵ちゃんのお兄ちゃんがアフロヘアーで、「ぼんば」って呼ばれているんですけど、原作では切絵ちゃんも後ろのゴムを外すと髪がボン!ってなるんです。だからたぶん、本場家の髪質なんだと思います(笑)。

――切絵ちゃんを演じるときにこだわっていることは?

白石:うまるちゃんのことが好きすぎて、ちょっとした変態キャラでもあるので、普段の感じと演じ分けてます。衝撃を受けたときの顔がすごくおもしろいんですよ(笑)。そういう表情にあわせて、えへえへって笑ったり、字に濁点がついている感じにしたり、ウォッて驚いた声を出したりすると、スタッフさんも笑ってくださって(笑)。


――周りの人たちを面倒なことに巻き込んでいくうまるちゃんですが、もし自分に、こんな妹がいたら…?

白石:私は、面倒がらずにかわがってあげられると思います(笑)。私自身“妹”で、下の兄弟がいなかったから、面倒みちゃうんじゃないかな(笑)。「ぽていとちっぷす買ってきて」とか生意気なことを言うんですけど、あの見た目だと許せちゃう。マンガでもかわいいですけど動くとさらにかわいくて(笑)。

――エンディングテーマ「ひだまりデイズ」では、妹S(シスターズ)としてキャラソンにも挑戦していますね。

白石:初めてのキャラソンだったんですけど、難しかったです。切絵ちゃんって、常にあせくせしているし、興奮しているときにドモッちゃうし、態度とか喋り方に特徴があるから。すごくアップテンポの曲なんですけど、あまりビブラートを入れないほうがいいなとか、いろいろ葛藤しながら歌いました。

――これからの展開が楽しみです!

白石:うまるちゃんは、学校ではキラキラしてるのに家に帰ったら40センチの干物妹に変身してしまうという、すごく癒される作品です(笑)。そのなかには友達や兄弟の関係性、愛や優しさも詰まっていて。笑いながら、楽しんでもらえると嬉しいです。


――そして、白石さんといえば「山賊の娘ローニャ」のローニャ役。昨年の10月から約半年間、長く演じていましたね。

白石:ローニャ役を続けていくなかで「ローニャになったね」ってたくさんの方に言っていただいて。回を重ねるたびにだんだん体に染み込んでいった感覚があります。私生活でも、「こわがったらダメ!」とか、ローニャがよく言うセリフが口グセみたいに出て来たり、ワハハハッて豪快に笑ってたりして、ローニャが自分のなかにいるんだなって感じていました。

――ちなみに、白石さんの子供時代はどんな感じ?

白石:私もローニャとそこまでかけ離れていなかったと思います。公園で走り回るような子だったので(笑)。自然と触れ合って大きくなったほうだと思います。家に帰ったらお母さん子で、お母さんにくっついて離れなくて、臆病でしたね。

――宮﨑吾朗監督とは「コクリコ坂から」につづいて2作目。ダミ声のような声も印象的でしたけど、ローニャを演じるにあたってどんなお話を?

白石:「おっさんがらっぱち」って言ってるんですけど、ローニャは、お父さんのマッティスから影響を受けていて、似ている部分がたくさんあるんです。監督からは、それを表現してほしいと演出を受けました。ローニャは小さな女の子ですけど、だからといってかわいい声を出すのではなく、10歳だって11歳だって、それまで育ってきたなかで得たものがあるはずだからと。活発だからこういう声なんだとか、ローニャの後ろにあるものを意識しながら、人柄のひとつひとつを声で表現できるように演じました。

ローニャは怒りとか悲しみとか、感情の起伏が激しかったので、出来上がっている絵の表情のままの声を出すにはどうしたらいいんだろうって葛藤しながらのアフレコでしたね。

声優って、たくさんの方が関わっているアニメ作品のなかで、そのキャラクターに命を吹き込むのが仕事だと思っていて。作品の骨をつくる人、色をつくる人、肉をつくる人、たくさんの愛情をかけている人たちとお話すると、どんどんローニャへの愛着が増して、この作品のなかでローニャを生きさせてあげたい、という感覚が強くなりました。たくさんの愛情を受けたローニャに、ちゃんと息を吹き込んであげたいって。

――これからDVDや再放送を見る人に伝えたい想いは?

白石:「山賊の娘ローニャ」も、永遠に子供たちが見続けていく作品であったらうれしいなと。放送が終わってからも、自分の中からローニャはやっぱり抜けないし、人との触れ合いのなかでローニャが成長していくさまは忘れられないものになっています。きっとみなさんも、この作品から教わることがあるんじゃないかと思います。子供から大人まで楽しめる作品なので、ぜひチェックしていただきたいです。


――ところで、声優デビューした「コクリコ坂から」の出演はどうやって決まったんですか?

白石:もともと役者として活動していたんですけど、お仕事をするたびに声がいいねって言われることが増えてきて。まだ中学校2年生だったし、自分が声のお仕事ができるとは思っていなかったんですけど、「葉っぱのフレディ」っていう絵本を読む機会があって、それをボイスサンプルとして「コクリコ坂から」のオーディションに送っていただいたんです。

――もともとスタジオジブリのアニメは見ていた?

白石:両親もジブリ作品が好きで、DVD-BOXも持っていました。「となりのトトロ」をエンドレスで観ていましたね、ずうっと。メイちゃんが大好きで、うちには“メイちゃんショット”っていう、赤いワンピースに麦わら帽子をかぶってトウモロコシを抱えた写真が何枚もあるんですよ。ジブリ美術館ができたときもよく行っていたし、それくらい好きでした。

子供のころのアニメといえばジブリだったから、「コクリコ坂から」の出演が決まったときの衝撃は大きかったです。小さいときは夢中で見てたけど、アニメって音楽や絵が合わさって初めて完成するものなんだなって、この仕事をしてから初めて気づきました。「コクリコ坂から」の後に、本格的に声のお仕事につきたいと決意して。ローニャ役もオーディションでした。

白石:「コクリコ坂から」のオーディションに受かったことは、今でも振り返ったら泣きそうなくらい、いろんな方に感謝しています。技術面では違うことが必要になりますけど、自分のなかでお芝居の分野が広がるのであれば何にでも挑戦したいと思っていたので、挑戦することができて本当に良かったなと。声優である自分、役者である自分をふまえた上で、これからも「表現者」でいられる自分を探しつづけたいです。


――そして、昨年上演された「蟲師」の詠舞台はいかがでしたか?

白石:テレビアニメで演じていた真澄役で出演させていただきました。台本を持ちながらの演技は難しかったです。お芝居しているけど読んでいる、表情ではなく読んで伝えることが目的だと聞いたときに、たとえセリフを頭で覚えていても、ひとつずつ言葉を目で追っていくことが大事なんだと思いました。

白石:その空間にいるだけで「蟲師」の世界に飛んでいったような感覚で、本当にすてきでした。BGMも心地よく耳に入ってきて。あの空間にギンコの声が乗ると、それに引っ張られるように「蟲師」のストーリーが始まって。ローニャで共演した土井美加さんも「語り」で出演されていたのですが、タイトルを読む声が聴こえた瞬間にワッとする感覚が忘れられなくて。こういう先輩方のようになりたいって明確に思いました。

――アニメ放送のときも独特でしたよね。

白石:アニメの舞台化は多いと思いますが、この詠舞台は「蟲師」だからこそ、できた世界観だったかもしれません。ときどき蟲が怖かったりもしますけど、日々の疲れを癒してくれるというか。ギンコさんと蟲とのコミュニケーションを通して大切なことが伝わってくるんです。あらためて、1話1話が深い作品だったなと思います。


――そんな白石さんの、役者としての理想像は?

白石:神田沙也加さんがすごく好きで、以前から舞台に出ていらっしゃるのを見ていたんですが、どの作品も好きで、「アナと雪の女王」の出演が決まったときに、憧れていた方が、さらにご自分の夢を実現されたのを見て勇気をもらったというか。自分を高めるために努力をしている人は、絶対に掴むものがあるんだなって、そう教えてくれました。神田さんのように私も、これまでの自分を超えられるように前進しつづけたいです。

――前進していくなかで、大変なことはないですか?

白石:もし、大好きなお芝居のことで疲れていることがあるとしたら、どうして?って自分に問いかけると思います。別に理由があるんじゃないの?って。お芝居のことを考えている時間は楽しくて幸せで、たぶん自分の中からお芝居がなくなったら空っぽになるんだろうなって思うくらい、必要なもので。やりたいことをやっていられるんだから甘えちゃダメだなって思いますね。

そういえるのは、いつもそばに家族がいたり、帰ったらワンちゃんが出迎えてくれたり、癒しの時間がちゃんとあるからだと思うんですけど(笑)。

――最後に、読者へのメッセージをお願いします!

白石:ここまで読んでいただき、ありがとうございます。器用ではないのでがむしゃらになってしまうんですけど、これからも声優として、役者として、つねに前進しつづけることを目指しています。少しでも、みなさんにお届けできる作品が増えるように日々精進していきますので、ぜひ応援していただけたら嬉しいです。


【声優図鑑】白石晴香さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

<白石晴香>

・白石晴香(ヒラタオフィス)
http://www.hirata-office.jp/talent_profile/woman/haruka_shiraishi.html

・白石晴香 期間限定OFFICIAL BLOG
http://ameblo.jp/shiraishi-haruka/

◆撮影協力
magic tone studio(マジックトーンスタジオ)

(取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト」)