泉貴「ダ・ヴィンチ編集部で働きたいって小さい頃からずっと思っていました(笑)」

あの人と本の話 and more

公開日:2016/5/6

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、5月に新曲『ラブハンター』をリリースする「THE HOOPERS」の泉貴さん。この春、大学の文芸学部を卒業したばかりという彼女は、中学時代は村上春樹を読み耽り、在学中は太宰治ゼミに所属、卒論のテーマにはよしもとばななの『まぼろしハワイ』を選んだという筋金入りの小説好きだ。

「10代のときの将来の夢は編集者。ダ・ヴィンチ編集部で働きたいって小さい頃からずっと思っていました(笑)。大学で文芸学部に進んだのもそれが動機。でも自分の今の仕事と、編集者の仕事って実は似ている部分も多いんじゃないかなと最近は思っていて。物語の世界をどうやって見せるか、というところは共通していると思っています」

 一方で、現在「THE HOOPERS」の一員としてファンに夢の世界を見せているように、何かを表現することへの憧れも昔から強かった。

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「本を読むのと同じくらい、何かを演じることも小さいときから大好きだったんです。6月からは『ダンガンロンパ THE STAGE 2016』で不二咲千尋役として初めて舞台をやらせていただくんですけど、そういう物語の世界の中にいるときって、すごく生きている意味を強く感じられる気がしていて。自分の中のそういう部分は、小さいときの読書経験で育まれたものだと思っています。これからも時間やいろんな事情が許す限りは、この世界で生きていきたい。だから今の自分にとっては、THE HOOPERSの泉貴である自分が本当の自分、という意識が強いですね」

 2016年はTHE HOOPERSにとって「勝負の1年」だと感じている。

「大学を卒業したことで、仕事への意識が大きく変化しました。自分はこの業界に就職したんだ、という気持ちが湧いてきた。2016年は今まで以上に、ひとつひとつの仕事を悔いのないようにやりきりたいと思っています」

(取材・文=阿部花恵 写真=下林彩子)

泉貴

みずき●1992年、東京都生まれ。2014年に結成された“ボーイッシュ・ガールズ・グループ”THE HOOPERSのメンバーとして活動中。担当は芝居とファンタジー。6月16日から東京・名古屋・大阪・神奈川で上演される舞台「ダンガンロンパ THE STAGE 2016」では不二咲千尋役を演じる。
ヘアメイク=都築 光

 

『スプートニクの恋人』書影

紙『スプートニクの恋人』

村上春樹 講談社文庫 571円(税別)

「22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。」小説家になるために悪戦苦闘するすみれ。彼女に長年片思いしている「ぼく」。洗練された大人の女性・ミュウ。3人の欲望と願いがたどり着く先は──。奇妙にして切実なラブストーリー。

※泉貴さんの本にまつわる詳しいエピソードはダ・ヴィンチ6月号の巻頭記事『あの人と本の話』を要チェック!

 

CD『ラブハンター』

5thアルバム『シャンデリア』JK

THE HOOPERS
5月11日リリース 初回限定盤(CD+DVD)1796円(税別)、通常盤1093円(税別) ユニバーサルシグマ
●今年2月に発表された第30回日本ゴールドディスク大賞では「ベスト5 ニュー・アーティスト」を受賞、6月12日にもワンマンライブを控えたTHE HOOPERSの5thシングル。恋を知らないピュアな少女を挑発するダンスチューンは、セクシーな歌詞とパフォーマンスが痺れるイケメンっぷり! 初回限定盤のイラストジャケットを手がけたのはマンガ家・イラストレーターとして活躍中のさらちよみ。