ジャニーズ事務所から小説家誕生! デビュー作『ピンクとグレー』で見せつけた小説への意欲

新刊著者インタビュー

2012/2/6

アイドルグループNEWSのメンバー、加藤シゲアキが、小説家デビューを果たした。
昨秋、山下智久と錦戸亮が脱退し、新生NEWSとしてスタートを切ったなかにあって、
加藤はなぜ「小説」というステージに打って出たのか?
デビュー作となった長編小説『ピンクとグレー』は、
そうした疑問を持つ周囲を納得させるのにあまりある出来で、
加藤自身の活動経験を活かした私小説性とエンターテインメント精神が共存する、
この人にしか書けない作品だった。

 

“アイドル作家”っていう色眼鏡で見られることは間違いない。
あえて、そこを押し出した小説で勝負しました

「文章を書くことは昔から好きで、いつかちゃんとした小説を書いてみたいとずっと思っていたんです」と、加藤は初期衝動を語る。
「そのときは、芸能界を舞台にした話を書くことになるんじゃないかと漠然と思ってました。芸能界の内側を知っているっていうことが自分の強みだし、“アイドル作家だ”って色眼鏡で見られることは間違いないじゃないですか。そこをわざと外すんじゃなくて、押し出していくやり方で書こうって」
 高校の頃、遊び心で、原稿用紙4枚ほどの短編小説を書いたことがあるそうだ。友人たちに読ませたところ、意外なほど喜ばれた。その記憶が小説への衝動をくすぐり続けていたが、なかなか本腰を入れることはできなかった。なぜか?

「小説を書くのって大変じゃないですか(笑)。20歳ぐらいのときから口癖みたいに、“25歳までには一回書きたい”って周りに言ってたんですが、なかなか踏み出せなかった。今回、一番大きなきっかけになったのは、事務所に締め切りを決められたことです。その締め切りが1カ月半後ぐらいで“え!?”とはなったんですけれど、ちょうどいい機会なのかなと。ここで自分を追い込んでやってみようと決めて、一気に書きました」

 昨年の2月半ばに執筆を始め、締め切りの4月1日に事務所に提出した。実はその頃、NEWSでの活動は停滞状態にあった。リーダーの山下智久が脱退してソロに、錦戸亮が別グループでの活動に専念するという話し合いが後に持たれた時期だったからだ(10月に2人の脱退が正式発表。新生NEWSは4人組として活動再開することが決定した)。話し合いが始まった頃から、加藤は複雑な感情を抱いていた。

「メンバーがどうなるか決まるまでは仕事は白紙状態。何か作りたいけど何もできないっていうモヤモヤした心境のなかで長い長い時間だけあって、それをただ待って過ごすというのがすごく不安だったんです。だったら、自分から何かできることがあるんじゃないかな、と。別に写真でも映画でもよかったんでしょうけど、小説が自分ひとりでできる、最初の手段だった」
 

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