「土岐隼一」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑+】

アニメ

公開日:2018/2/26

土岐隼一

 編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。【声優図鑑+(プラス)】では、これまでに「声優図鑑」を飾ってきた声優たちが2度目の登場! 前回を振り返りつつ、成長したことや新たな目標をインタビューし、今の素顔に迫ります。

第3回となる今回は、2016年1月に「声優図鑑」に登場し、最近では「かくりよの宿飯」の銀次役や「ユーリ!!! on ICE」のレオ・デ・ラ・イグレシア役などを演じている土岐隼一さんです。

――前の記事が出てから約2年、まずは写真の雰囲気が変わりましたね。

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土岐:そうですね。2年前は表情が硬いし、ポーズが決まってないし。どういうポーズが自分にあっているのかわからずに、暗中模索のなか、撮影していただいたのを覚えてます。最近は、先輩がしているポーズを見たり、雑誌を読んだりして、ちょっとずつポーズのパターンが増えていたので、すこしは柔らかい表情が出ていたかもしれないです。

――どんな雑誌を読んでるんですか?

土岐:それこそ、アイドル雑誌とか(笑)。親戚の家が本屋さんなので、そこでよく読んでます。顔の前でピースをして遠近法で顔を小さく見せる…っていう技も書いてあって、「へ〜、すげ〜」と思いながら(笑)。

――お仕事をする上で「変わったこと」は? この2年間で「アイドルマスター SideM」や「ユーリ!!! on ICE」などに出られていますが。

土岐:仕事へのプレッシャーは、以前よりも感じなくなりました。わりとプレッシャーを強く感じるタイプなんですけど。この業界に知り合いが増えてきたことが、その理由だと思います。寺島惇太さんと仲良くさせていただいている…って前回もお話したんですけど、寺島さんとか、知り合いが現場に1人いるだけでも不安がうすれて、心に余裕ができる気がします。

――この2年間で「変わらないこと」は?

土岐:演じるキャラクターのことをちゃんと好きだ、と思えるようにお仕事しようっていうことです。たとえば「アイドルマスター SideM」の都築くんだったら、どこまでも音楽にこだわるところがカッコいいところだし、「ユーリ!!! on ICE」のレオだったら、アイススケートの技術ではなく演技力で想いを伝えるところがカッコいい。キャラクターになるっていうことは、必ずどこかに長所があると思うので、それをきっちり演じることで観てくださる方に伝えられたらなと、第一に考えてます。もともと漫画が好きだから、意識しなくても自然と演じるキャラクターが好きになるんですけどね(笑)。ファンの方と一緒の感覚かもしれないです。

――2016年8月には、初の冠番組となる「土岐隼一のラジオ・喫茶トキノワ」がスタート。始めてみて感想は?

土岐:出演したアニメの放送やイベントがある度に、その感想が聞けるのはありがたいですね。おもしろいのは「クイズ!ロイヤルブレンド」っていうコーナーで、リスナーさんからの質問に僕が答えて、正解できなかったらみなさんが1ポイント獲得。5ポイントたまったら賞品をプレゼントするんですけど、そういうところで僕がどんな人間なのか、みなさんに伝わると思うし、リスナーさんとつながっている感覚があるのは楽しいですね。お手紙はすべて読ませていただいています!

――4月からはテレビアニメ「かくりよの宿飯」で銀次役を演じられます。どんなキャラクターですか?

土岐:妖の世界の老舗宿「天神屋」の若旦那です。主人公の葵は事情があって、妖の世界ではよく思われていないキャラクターなんですけど、銀次は葵に優しく接していて。仕事もできるし、優しいし、茶目っ気たっぷりで…。だから、不安ですね。いい人って、なろうと思ってなれるものじゃないと思うので、いい人になりきれるかな…? と思いながらお芝居しています。

――以前の記事では、音楽が好きで、特にPE’Zというジャズインストゥルメンタルバンドが好きだと。最近聴いている音楽は?

土岐:最近は、ドラクエの曲とか、ツキプロのGrowthの曲とか。Growthの曲の中でもよく聴くのは、「不死鳥のネビュラ」っていう曲のインストです。じょんさんが作るGrowthの曲って、民族音楽っぽいのがいくつかあって、独特の世界観なんですよ。その中でもこの曲は、NHKの「みんなのうた」で流れてもいいと思うくらい好きです。

――インストが好きなんですか?

土岐:歌が流れてくると歌いたくなっちゃうから…外で聴くときはインストです。よく学生のときに音楽を聴きながら勉強をするって言いますけど、僕はそれだと集中できなくて、ドラクエのBGMとかを流しながら勉強してましたね。

――休日はよく行っているという喫茶店には、まだ通っていますか?

土岐:この後も行くつもりです(笑)。以前のように長居はできなくなりましたけど、1時間はいますね。そのお店に行くと、心がリセットされるんですよ。最初に行ったのは小学1年生のとき。実家が自営業で、事情があって鍵を持たせてもらえなかったので、待ち合わせ場所がその喫茶店でした。20〜30分待って、父が迎えに来てくれたら、一緒にコーヒーで休憩して。

――何を飲むんですか?

土岐:最初の頃はアイスチョコっていうココアみたいなものを飲んでました。コーヒーを初めて飲んだのは、小学校5〜6年くらいかな〜。苦いんですけど美味しくて、それからはコーヒーです。…よく考えたらもう20年くらい通ってるんですよね(笑)。20年続いてるのは喫茶店と剣道くらい。

――剣道は今でも?

土岐:2〜3ヶ月に1度のペースで道場にちょっと顔を出して。体がなまったな、運動したいな、と思ったら、体動かしてます。

――以前の記事では「とにかくお芝居を磨きたい」と。目標は「ラスボスを演じたい」とおっしゃっていましたが。

土岐:ラスボスという目標は今も変わらず! でも、それには長い年月が必要だということが、この2年でわかりました。まずはラスボスの前に、ラスボスと相対する主人公を演じる必要もありますよね、きっと。ラスボスって、この世のすべての人間に嫌われているような存在だから、みんなに嫌われるという勇気も必要かもしれないし。

――声のお仕事で、今の課題は?

土岐:そのキャラクターの名言を、観た方の心に残るように自然と言えるようになることです。気合いを入れすぎると固くなるし…。自分が演じることで、そのセリフに意味を持たせられるようになりたいなと。今の目標というより、最終的な目標ではあるんですけども。

――もしまた2年後にお話を伺うとしたら、それまでに叶えていたいことはありますか?

土岐:仕事に限らず、プライベートも充実させたいです。先輩方を見ていると、休日に他のみんなを巻き込んで遊びに行ったりとか、すごいバイタリティなんですよね。僕も仕事もプライベートも底上げすることで人間性を高めて、お芝居やトークに還元していきたいです。

――最後に読者へのメッセージを!

土岐:まさか声優図鑑の2回目に出させていただくとは思わなくて、あらためて、この2年間のお仕事を振り返ることができて感慨深かったです。また新たに、僕のことを知っていただけたらうれしいですし、これからも僕の声がもっとみなさんに届くようにがんばりたいと思いますので、よろしくお願いいたします!

【声優図鑑+】土岐隼一さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑+」をお楽しみに!

土岐隼一

「土岐隼一」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】(2016/1/21)

土岐隼一(とき しゅんいち)WITH LINE所属

土岐隼一 Twitter

◆撮影協力
BC WORLD STUDIO

取材・文=吉田有希、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト