「山口智広」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ部

2018/3/5

山口智広"

 編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

 第181回となる今回は、「CHEATING CRAFT」で主人公の諸葛睦明役、「ヘボット!」でカットビタイガー役などを演じる山口智広さんです。

――昨年12月26日で30歳に。三十路を迎えてみてどうですか?

山口:正直、僕の精神年齢はまだ25くらいなので、全然実感はないです(笑)。でも実年齢は変わらないので、30歳ならではの色気というか、魅力を出せるようになるといいなと思います。

――そもそも、声優の仕事をしたいと思った理由は?

山口:大学の1年2年でコピーバンドをずっとやっていて、アニメって全然観ないほうだったんですけど、3年生になって進路に悩んでいるころに、たまたま友だちからすすめられたりして、アニメを観たら、あれ? 面白いなと。それから、「るろうに剣心」とか子どものころに観ていたアニメをまた観ていたりして、あらためてアニメに興味を持ったというのはあります。大学生だから時間もあって、一時期は年間100本くらい観てました。

――とくに影響を受けたアニメは?

山口:アニメに引き込んでくれたのは、エヴァンゲリオンだと思います。それをきっかけに、かわいい女の子キャラが出ているアニメを観て、「めっちゃかわいい! 2次元サイコー!」って、ハマりましたね(笑)。

――(笑)。他にもありますか?

山口:夜中に「機動戦士ガンダムSEED」と「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」が放送されていて、気になってたんですよ。ちゃんと見始めてから、大好きになりました。僕にとってはガンダムシリーズをちゃんと観た初めての作品が「ガンダムSEED」。だから、ガンダム乗りたい! ってずっと思ってます(笑)。

「うたわれるもの」も、声優を目指すきっかけになった作品のひとつですね。この作品で声優さんが出ているラジオを聴いて、本当に面白かったので、こういうお仕事ができたらいいな、っていう気持ちになりました。キャラソンにも興味がありましたし。

――それで、本格的に声優の道に。

山口:ネットの広告で声優の養成所があることを知って、今後の人生にいい影響があるかもしれないし、ダメもとでいいから通ってみようと。ありがたいことに、養成所に通ってから1年で所属が決まり、最初に受けたオーディションが、ウルトラマンの歌を歌うvoyagerというユニットのオーディションでした。

――2009年から4年間、voyagerとして活動されていましたね。

山口:デビュー自体はドラマCDで、声優のほうが先なんです。今年で10年目になるんですけど。

――声優のお仕事とvoyagerを続けながら、最初にアニメでレギュラー出演したのが、2014年の「超爆裂異次元メンコバトル ギガントシューター つかさ」桐谷.M.キリト役。

山口:それまでは単発のガヤなどが多くて、なかなかアニメにメイン役で携わることができなかったので、決まったときはすっごくうれしくて。ただ、プレッシャーはありましたね。精一杯やらせていただきましたけど、もっとできることがあったかな、と今では思います。

――2016年のアニメ「CHEATING CRAFT」では主人公の諸葛睦明役に!

山口:これまで自分の中でも浮き沈みがあって、「芝居、向いてないのかな」って考えていたときに受けたオーディションだったんです。でも、睦明役は、オーディションの時からすごく楽しむことができて。ある日、事務所からの電話で役が決まった連絡をもらった時は、声優になったらやっぱり主役がやりたいと思っていたので、本当にうれしくて、泣きましたね、僕。諸葛睦明っていうキャラにはすごく親近感を感じましたし、「技を叫んでみたい!」っていう願いも叶えられました。大好きなキャラデザイナーさんのキャラクターに自分の声がついたことも感激でした。あの作品があったから今がある、と思える作品です。

――2016年の「ヘボット!」では、カットビタイガー役として1年間レギュラーを演じられましたね。

山口:すごい作品でした。ギャグ満載のアニメなんですけど、ベテランのみなさんと若手がごちゃまぜで。先輩方の役者としての魅力がすごすぎて、毎回テストを観ながら笑っちゃうくらい幸せな現場でした。アドリブだらけで、収録で何が起こるかわからない(笑)。あ〜、勉強になるな〜って。この時のメンバーとはみんな仲が良くて、今でも飲みながらくっだらないこと喋ったりするような、気楽な仲間です。

――アドリブの面白さも声優さんの魅力だと思います! トークということでいえば、山口さんもラジオ番組「ダブリルムーンアワー 誘惑RADIO〜イイラジ〜」で2年間もパーソナリティを。

山口:50回くらい続きました。相方の阿部大樹とは、家も近いので私生活でもよく会ってます。お互い気を使わないし、何を考えてるのかよくわかるし、どこでツッコミを入れてほしいっていうのもわかってるし、トークの相性はバツグンだと思ってます!

――アニメにも舞台にも出られていると思えば、シンガーソングライターとしても活動されていますね。

山口:こういうお仕事をする中で、ジャンルを1本にしぼる人もいますし、僕の場合はいろんなことをやってみたいと思っていて。いろんなことに興味があるんです。可能性がある限り、いろんなことにチャレンジして、人に楽しんでもらえるような人間になりたいと思ってます。

――大学生からコピーバンドのボーカルをされていたということで、もともと人前に立つのは好きだったんですか?

山口:子どものころは、人前に立つとアガってしまう子でしたけど、目立つのは嫌いではなかったです。ただ、自分にフォーカスが当たると緊張しちゃうっていう(笑)。バンドをやってるときですかね、人前に立つことの楽しみを覚えたのは。そのころはロックンロールが好きで、男は革ジャンだろ! ってずっと革ジャン着てたりとか、金髪ロン毛の時代も、髭ボーボーの時代もありました。気づいたら舞台で自分でメイクして…そのころの僕は今の自分のことが嫌いだと思います(笑)

――どんな音楽が好きだったんですか?

山口:とくに好きだったのは、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとTHE YELLOW MONKEY。ほかに、LUNA SEAとかBLANKEY JET CITYとか。いわゆる90年代から2000年代のロックですね。コピーしてたのもそのあたりです。今でも好きです。いろんなものを見て、好きなものがわかって、今の僕がいるんだと思います。

――これからプライベートで挑戦してみたいことは?

山口:今年の野望が1つあるんですよ。ラーメンが好きで、それと、去年はやたら山に登ったんです。だから、いつか山の作品がアニメ化して、そのオーディションに受かり、ラジオ番組を持ち、そのラジオ番組の企画で山に登り、帰りにラーメンを食べるっていう企画がないかなと。叶わないかもしれませんけど、積極的に言っていこうと思ってます(笑)。

――フルコースで叶うといいですよね(笑)。ラーメンはよく食べるんですか?

山口:去年は100杯くらい食べました。有名なラーメン屋さんを回るというよりも、好きなラーメンをひたすら食べたいタイプです。醤油味だったら下北沢のこてつが好きだし、味噌だったら麺処 花田。仕事先でラーメン屋を調べて行くので、仕事終わりはだいたいラーメン。せっかくお仕事でいろんな場所に行くので、いろんなラーメンが食べたいなと。

――プライベートで死ぬまでにやっておきたいことは?

山口:去年も言ったんですけど、富士山に登りたい。やっぱり日本のてっぺんに行ってみたいですね。今年は山のアニメに出るつもりだから、登っておかないと(笑)。時間ができると、そうだ、山に行こう! って思うんですよね。1人で登るときもありますし、声優仲間や中学生の同級生と登ることもあります。

――休日になると、どこかに出かけるタイプ?

山口:1人でフラッとどこかに行くの好きなんです。去年も伊豆に行って、海でたそがれてました。海って1人で行くと、別にそうでもないのに、なぜか失恋感が出ますよね。寂しい男みたいな(笑)。でも、1人で何も考えないで海を眺めていたら、ちょうど花火大会がやってて、花火見た瞬間に「花火でけー! 俺ちっちぇー!」って涙が出るという…(笑)。お酒が好きなので、旅行に出かけて昼間からお酒を飲み、たそがれるのが好きです。

――3月8日から13日まで、本格文學朗読演劇 極上文學 第12弾「風の又三郎・よだかの星」に読み師として出演されます。

山口:今まで、俳優さんが演じられていた読み師に、声優として関わることになりました。朗読という形の舞台は初めてで。みなさんと一緒に素敵なものにできたらいいな、というのが今の自分の強い想いです。

――これから、どんな風に声優の仕事を広げていきたいですか?

山口:いろんな作品に関わっていけたらと思っています。歌うのが好きなので、アイドル作品や学園モノにも興味がありますし。30歳を迎えた記念にイベントなんかもやってみたいと思ってます。ファンのみなさんとお話するのが好きなんですよ。小劇場での舞台だと、終わった後にお話したりするのが楽しくて。みなさん、僕のことをギャグキャラっぽく見ていただいていると思うので…。それは僕がキメきれない性格だからだと思いますけど…。もし願いが叶ったら、笑顔があふれるようなイベントができたらいいなと思います。

――さまざまなジャンルで、それぞれのファンがいらっしゃることは、山口さんならではのことですね。

山口:そうですね。とてもうれしいことです。voyagerをやっていたから、ちっちゃいお友達がいっぱいいて、「山口くんのアニメ観たよ〜」って言ってくれたりして。逆に、アニメで知ってくださった方がウルトラマンのCDを手に取ってくれたりして。そんなみなさんに、これからも恩返しをしていけるといいなと思います。

【声優図鑑】山口智広さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

山口智広

山口智広(やまぐち ともひろ) B-Box所属

山口智広(やまぐち ともひろ) Twitter

◆撮影協力
BC WORLD STUDIO

取材・文=吉田有希、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト