おねショタの魅力とは?『ヤンキーショタとオタクおねえさん』星海ユミインタビュー

アニメ・マンガ

2018/6/3

ショタ(=小さい男の子)と年上のおねえさんとの恋を描く「おねショタ」(ショタおね)。ショタをヤンキー小学生に、おねえさんをオタク社会人として描き、ウェブに掲載されるとすぐに人気を獲得した『ヤンキーショタとオタクおねえさん』。自身も熱心なショタおね読者だという著者の星海さんが、その魅力を語る。

星海ユミさんイラスト

星海ユミ
ほしみ・ゆみ●SNSに掲載した『ヤンキーショタとオタクおねえさん』が大人気を博し、そのまま連載化。現在は「ガンガンONLINE」にて不定期に連載中。同作がデビュー作となる。

 

■“ショタおね”の魅力に開眼せずにいられない!!

「お姉さんとショタのカップリングが大好きなんです。なので、自分が読みたいものを描いているというか。もちろん、この世には『ディアマイン』や『それでも世界は美しい』など最高の作品がすでにあるのは存じ上げていますし、愛読しているのですが、好物はいくらでも食べたいので……」

『ヤンキーショタとオタクおねえさん』は、ヤンキー小5男子・龍桜くんが、ショタコン(ただし二次元限定)のオタク社会人・かづ子さんに恋をするお話。

「ショタがぐいぐいお姉さんに迫るマンガが好きなんです。なので“おねショタ”というより“ショタおね”という言い方をしたほうがわかりやすいかもしれないです」

龍桜くんをヤンキーという設定にしたのも「ショタおねが成り立つ設定を考えて」のことだという。

「少年が年上のお姉さんに本気で恋する状況というのは、現実世界だとなかなか難しいですよね。もしあるとしたら、ちょっとヤンキーっぽい子なのかなと。『女ってこういうもんだぜ?』みたいな耳年増なところがありそうというか……いや、偏見ですけど(笑)」

ちなみに……もし二人が歳の差のないヤンキーとオタクだったら、どんな関係になっていただろう。

「まず龍桜くんがかづ子を好きにならないと思います。普通に彼女がいそうですし、彼女を大事にしそうですよね。かづ子も、龍桜くんが同世代のヤンキーだったら、絶対話しかけたりしない。子どもだったから、自分を素直に出せた。龍桜くんから見たら、雛の刷り込みのようなところもあって、かづ子がやさしくて絵がうまかったから、かっこいい、憧れの対象になった。年の差がなかったら、発生しえなかった関係だろうなと思います。……年の差があっても大変なのに、なくてもくっつきそうにない、という(笑)」

■いいショタが描けた!と自分で言っています

星海さんの思う、おねショタの魅力とは?

「男の子のけなげさ、一生懸命さが見られるところ、でしょうか。小学生男子には、意中の年上相手にアピールできるものが何もない状態なんですよね。学校の友だちの中ではいくらかっこよくて、運動ができてモテていても、お姉さんの前では意味がない。結局、一生懸命『俺が一番お前が好きだ!』とアピールするしかない。そこに、自分のスペックに自信がある大人の男性にはない、純粋な男らしさがあるというか。そういうところにキュンとするのかなと思います」

本作でも、龍桜くんが必死にアピールを続ける姿が男らしくもいじらしくもあり、読者をキュンとさせ続けている。けれど、そんな龍桜くんの気持ちに、かづ子さんは気づかず、当然恋愛対象としても見ない。彼女が好きなのは、あくまでも「二次元」のショタだからだ。

「二次元のショタが好きな人が三次元の小学生に恋することは……ないと思います(笑)。でも龍桜くんがあれだけがんばっているのだから報われてほしい、という気持ちは、私にもあります。かといって、がっつり二人がつきあう!みたいなことになると『ええっ!?』と思ってしまうので、さじ加減は難しいんですけれど。二次元のショタというのは何なのでしょうね……夢、心の洗濯……癒しですかね。最近『プリキュア』とか児童向けアニメを観てよく泣くんですが、子どもの純粋な心を見ると『やっぱりそれが一番大事だよね!』みたいな気持ちになって。その気持ちにも近いし、アイドルを見て、『めっちゃがんばっていてすごい! 最高だ!』と応援する気持ちにも似ているかもしれない。そう考えると、ショタは癒しと共に希望でもありますね(笑)」

言葉の端々からおねショタへの愛が伝わり、作品からは、星海さんが本当に楽しんで描いているのが伝わってくる。

「描きながら『めちゃくちゃいいショタが描けた……!』とわりと頻繁に口に出しています(笑)」

同好の士からはもちろん、それまでおねショタに興味のなかった読者からも「このマンガのおかげでおねショタにハマりました」という感想が届くという。

「まさにそれが一番の目的なんです! 私のマンガを入門編にしていただいて、みんながおねショタに目覚めて、世の中におねショタ作品が増えて、私が“食”に困らなくなるといいなと思っています(笑)」

取材・文:門倉紫麻