「溜まった試供品ってどうしてる?」「今までの化粧が似合わない」大人女子のためのメイク&収納講座

暮らし

2018/5/20

——必要なメイク道具をチョイスすることで取捨選択が可能になると思うのですが、メイク道具をスッキリ整理するコツがあれば教えてください。

山本:私はヘア&メイクアップアーティストという仕事柄、大量のメイク道具を所持していますが、ふだん使いのものは「素肌の状態を整えるスキンケアアイテム」と「肌を彩るためのメイクアップアイテム」に分けてまとめています。

 たとえば、毎日使うスキンケアアイテムは1つのバッグにすべて収納していて、メイク落としをする時はお風呂場へ、スキンケアをする時はリビングへ…といった具合に、そのバッグを持ち運びするんです。

 メイクアップアイテムのほうは、「白黒赤」の基本メイクに使うアイテムや毛抜き、綿棒などをまとめたシミやシワ、くすみなどポーチと、アイシャドウや口紅などのプラスαするアイテムをまとめた入れ物に分けて収納。一部のプラスαアイテムも基本のメイクポーチに入れていますが、TPOによってメイクを変えたいなと思ったら、そのつど入れ替えるようにしています。毎日のメイクはメイクポーチ1つで完結するので、忙しい朝にあわてたり、迷ったりする心配はありません。

 入れ物の大きさは人それぞれ。スキンケアアイテムなら、「1ちゃんと落とす、2少し補う、3がっちり守る」の3本柱からチョイスした化粧品がすっぽり入るサイズのものを、メイクアップアイテムなら「白黒赤」の基本メイクとプラスαのメイクに必要なメイク道具をひとまとめにできる大きさのものを用意するとよいでしょう。いずれの場合も、ギュウギュウに詰め込むのではなく、中身が一目で見渡せる入れ物選びがポイントです。

 お気に入りが増えることはあると思いますが、スキンケアアイテムもメイクアップアイテムも、バッグがいっぱいになった時点であまり使わなくなったものを間引けばOK。入れ物以上にものを増やさないことがスッキリ収納の鉄則だと思います。

——1アイテム1商品に絞るなど、徹底的に断捨離したほうがいいのでしょうか。

 無理して数を減らす必要はありません。なぜなら、メイクは魔法だから。「今日はどんな魔法をかけようか」と考えた時、バリエーションが複数あったほうが楽しいですよね。たくさんのコスメを使い分けたい人は、大きさにゆとりのある入れ物を選べばいいですよ。要はきっちり収めない、全体が見渡せてスッと取り出せるものをチョイスしてください。

——入れ物がいっぱいになってしまった時は、どのような基準でアイテムを間引けばいいですか?

山本:収納スペースを決めておけば、ものが増えすぎるということはありません。といっても、いくつかのルールづくりは不可欠です。

 私の場合、毎日使うスキンケアアイテムについては、シーズン中に使い切るよう心がけています。春夏アイテムは秋冬アイテムを購入するまでに空にする、といった具合に。もし余ってしまった場合は翌年に持ち越すのではなく、顔以外のところに塗るなどしてシーズン中に使い切るようにしていますね。とはいえ、シーズン途中で増えてしまうこともあるので、バッグがいっぱいになったら同じようなアイテムの中から使っていないものを間引きます。あとは秋と春の年2回、シーズンごとのアイテムを入れ替えるタイミングで、バッグの中身を見直します。

 メイクアップアイテムに関しては、数が増えすぎないよう、ポーチからあふれたら中身を全部出して使っていないものを省くという作業を習慣づけています。とくに「白黒赤」の基本アイテムは、必要最低限にとどめるようにして。マスカラやアイライン、口紅といった油や水気を含んだものは粉物に比べて劣化しやすいので、3年ほどで処分するようにしています。

 プラスαのコスメの場合は、口紅なら口紅、ペンシルならペンシルとカテゴリごとに分けて収納するのも一手。その際は、専用のスタンドやペン立てを利用するなどして、すべての商品を一目で見渡せる工夫も必要です。

——毎日使うコスメ以外にも、スペシャルケアの化粧品やサンプル品、美容雑貨など、収納の悩みは尽きません。ほかにも化粧品の整理・断捨離に有効なルールがあれば、ご教示ください。

山本:スペシャルケアのアイテムやサンプル品は、それぞれ棚や箱など収納場所を決め、ひとまとめにしておくとよいでしょう。こちらも日常使いのアイテムと同じようにスペースがいっぱいになったらそのつど中身を見直し、長い間使っていないものは思い切って処分するのが賢明だと思います。

 ドライヤーや美顔器などの美容家電や美顔ローラーなどの美容雑貨は、アイテムごとに巾着袋やポーチを用意し、コードやノズルなどの付属品とひとまとめにして収納するのがオススメです。ジップロックのような透明な袋も整理整頓には最適です。

 ブラシやタオルのような雑貨は、見せる収納を心がけています。タオルなら同じ色で統一することでインテリアの一部に見立てたり。

 じつは私も美容雑貨が大好き。最近では、なでるような軽いタッチで肌を刺激する「シルクのマッサージブラシ」や、蒸す・拭く・流すの3ステップで快適に肌ケアができる「スチーム洗顔タオル」といったビューティーツールを開発してしまったほど。なかでも「スチーム洗顔タオル」は、モデルさんやタレントさんにメイクする前の下準備にも毎回使っていますが、個人的にも、忙しい朝の時短メイクはもちろん、1日の疲労回復にも大活躍。ふだん使いの化粧品のパフォーマンスが格段にアップするので、ぜひ一度使ってみてください。

 片付けに着手するなら、まずは手持ちの化粧品や美容雑貨をすべてテーブルに広げてざっと仕分けし、ふだん使いのスキンケアアイテムとメイク道具をまとめる入れ物を選ぶことから始めてみてください。メイク道具も美容雑貨も、居場所さえ決めてあげれば、あとの整理は意外とカンタンだと思いますよ。

取材・文=村岡真理子

山本浩未(やまもと ひろみ)
広島県福山市出身のヘア&メイクアップアーティスト。資生堂美容学校卒業後、資生堂ビューティークリエーション研究所にて宣伝、広報、商品開発、教育などの業務に携わり、1992年に独立。「今すぐ実践できるメイクテクニック」を発信するメイクアップの第一人者として、雑誌や広告といった美容だけでなく食品の開発アドバイジングなど幅広い分野で活躍中。『おとなメイクは白・黒・赤だけでいい』(宝島社)など著書多数。 All About Beauty 「きれいのソース」で連載中。
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