アラサーは人生最後のモテ期? 『人は死ぬまで結婚できる』著者が、ホンネで婚活のお悩みに答える!

恋愛・結婚

2018/6/24

『人は死ぬまで結婚できる』(大宮冬洋/講談社)

 結婚はしたいけど、出会いがない、仕事や趣味が楽しい、今の彼とは結婚したくない、自由気ままな一人暮らしがやめられない、不倫中……。さまざまな理由であっという間に婚期を逃す30代の迷走女子。40、50代になり本気で婚活して結婚にいたる“晩婚さん”もいるが、現実はそう甘くはない。

 そこで、東洋経済オンラインの人気連載「晩婚さんいらっしゃい」が『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』(講談社)として書籍化されたライターの大宮冬洋さんに、婚活で迷走しているアラサー女子のお悩み相談についてインタビュー。本人に面と向かっては言えない本音も率直に答えてもらった。

――結婚願望がある未婚女性にツイッターでアンケートをとったところ、「結婚は今ではない、他に優先事項がある」と答えた方が58%でトップでした。この理由についてどう思われますか?

大宮冬洋氏(以下、大宮) 「そんなことを言ってたら、あっという間に晩婚さん(35歳以上で結婚する人)になっちゃうよ。晩婚さんになれればいいけど、なれない人のほうが多いから」と言いたいですね。「相手はいるが、もっといい人がいると思う」も同じカテゴリーに入ると思います。

大宮冬洋(おおみや・とうよう)氏

 今は、仕事さえあれば女性が一人でも生きていける時代ですから、結婚の優先順位が下がるのは当然です。子どもの問題はあるけれど、不妊治療で40代で産む人も増えているし、30代は仕事も面白くなってくる時期。ただ漠然と婚活して、好きでもない人とお茶する時間があったら、ヨガをやっていたほうがマシ、というような女性も多いです。

 そう言われると僕も言葉に詰まって、「ああ、そうですか」と答えるしかない。実際、「結婚しなくても幸せ」という人はいますからね。本にも書きましたけど、子どもにこだわらなければ人は死ぬまで結婚できるし、まあ好きにすればいいんじゃない、と。

――そんな風に結婚を後回しにしていて、40過ぎてから駆け込むように結婚相談所に入会する人が多いんですよね。そうはなりたくない30代女性はどうすればいいんでしょうか。

大宮 晩婚さんに数多く取材してきた僕から言わせると、女性の30歳前後は“最後のモテ期”だということです。その時期に他のことを優先するのはもったいない。以前、某結婚相談所のマッチング率を会員の方に聞いたら、32歳と33歳で女性の成婚率は激減していました。たった1歳の違いで。33歳になると、32歳の男性の検索条件に引っかからなくなるからでしょう。それぐらい、アラサーを過ぎた女性の婚活市場における価値は急激に下がっていくんです。

――25%回答があった「婚活がうまくいっていない」はいかがですか?

大宮 100人ぐらいに本気で会ってから言ってほしいですね(笑)。特にマッチングアプリを使ったり街コンに参加して、「いい人いない」と言っている人は、本人も相手も遊び半分の人が多いので。結婚相談所にしかるべきお金を払って、本気で婚活したほうがいいと思いますよ。

 もし本気で婚活していて「いい人がいない」というなら、自分の主観だけで生きているタイプかもしれません。僕が今まで会った婚活失敗組の女性に多いのは、“選ぶ気満々で、選ばれる意識がない”人です。要望だけは高くて、「デブはイヤ、ハゲはイヤ、口下手はイヤ」と人のことは言いたい放題だけど、あなたの顔や体や性格はどうなの?と。そういう人に限って、髪型やファッションに無頓着だったりするので、「美容院に行ってから出直してこい」と言いたいぐらいです(笑)。自分のことは棚に上げて上から目線で不満を言う女性なんて、男性のほうから逃げていきますよ。

――バリキャリ系で容姿も性格もいいのに「いい人がいない」と言っている知人もいます。

大宮 どんなに条件がよくても、30歳を過ぎれば市場価値は下がります。もちろん、綺麗な人は有利なので30代でもまだモテるんですよ、既婚者や遊び人には。そういう人に遊ばれているだけなのに、自分はまだモテるという錯覚に陥って婚期を逃してきた人もすごく多いです。「不倫して10年になります」っていう40代女性にもたくさん会いました。

――次の相談者も近いものがありますね。ぜひアドバイスをお願いします。

<相談者Y:29歳・銀行員>
正直に言って、私は美人なほうじゃないけどけっこうモテます。ステキなお店に食事に連れて行ってくれる人は常にいるし、こないだなんか、ダイソンの掃除機が欲しいって言ったらその場で買ってくれたり、沖縄に連れて行ってくれる人もいます。でも、みんな真剣に付き合うとか結婚とかは考えていないみたいで…。そろそろ年齢的に結婚したいんです。真面目な人を紹介してもらって何人か会ってみましたが、いまいちピンとこなくて……。
嫌いじゃないけど好きじゃない。そんな人と一緒になって幸せなのか考えてしまいます。でもこのまま一人きりで暮らし続けるのは絶対に嫌! どうしたら幸せになれますか?

大宮 ダイソンの掃除機を買ってもらって喜んでいるんですか。「安い女だな」と相手に思われているんじゃないですか。既婚者がやさしいのは当たり前で、「体目的で遊んでいる」という罪悪感があるからです。だからお金も使うしマメだし、大人だから余裕もある。不倫中の女性はほとんど、「いい人がいたら別れる」と言うんですけど、不倫相手を基準にして甘えている限り、他の独身男がその人よりよく見えるはずがないんですよね。

 だから、真面目な人と会っても「ピンとこない」と残酷な見方をしてしまう。「どうしたら幸せになれますか?」と言われても、自分の愚かさと残酷さに気づかない限りは難しいでしょう。そこに気づいたうえで、自分を大切に思ってくれる真面目な人に謙虚に向きあわないと、何もはじまらないと思います。

 僕が取材した人にも、不倫している人があまりにも多いので、「1年間限定にして次の年には別れたほうがいい」と話しています。それ以上になると、お互い居心地がよくなって疑似夫婦っぽくなってきて、ますます離れられなくなるので。40代の男性からすると、30代前後の女性って仕事の辛さもわかっているし、管理職の苦労も理解できるし、まだまだ綺麗だから、一番手を出したいんですよ。

 女性のほうも、大人の男性のほうが精神的にも金銭的にも余裕があって、頼りになるし甘えがいもある。そういう関係性にハマると、あっという間に10年経ちますから、不倫するなら結婚しない覚悟でしたほうがいいです。

 不倫相手との関係をはっきりさせたいなら、相手の奥さんに連絡したい、会って話したいと言えば、大抵の男性は逃げます。そこで逃げなければ、離婚する可能性もある。単純に別れたいなら、その意思を伝えたうえで連絡を一切絶つのもひとつの方法です。不倫をやめて次に進むためには、そのぐらいのことをしないとズルズル続く可能性が高いですね。

――では次のお悩み相談です。恋愛経験が乏しくて男性との出会い方がわからない、でも子どもは欲しいという29歳の女性です。

<相談者A:29歳・保険>
女子中から女子大まで、ずっと女子の中で生活してきたので、男性と出会って結婚する、という流れに乗ることができません。女子の中で生活してきた、というのを言い訳にできないとは思うのですが、数年前から結婚について考えるようになり、マッチングアプリで男性と会うようになりました。でも、実際に会ってみると「この人と結婚できるのか…?」と考えてしまい、まるで前進しません。あと、グイグイ来られると引いてしまって、結局、私から連絡を絶ってしまいます。
正直、恋愛経験が乏しいのもコンプレックスなので、マッチングアプリで会って食事をしている最中に過去の恋愛について聞かれるのも苦痛で……。話題がないから仕方ないと思うんですけど、とりあえず仕事の話にすり替えたりしています。
最近は、そもそもマッチングアプリというツールが自分に合っていないのでは、と思いはじめました。でも、男性と出会う場所とかもわからないし、でも子どもは産みたい、というややこしい感じです。

大宮 恋愛経験が乏しいのに、遊び目的で使っている人も多いマッチングアプリで、出会い探しをしているところに無理がありますね。マグロを釣りたいのに、リリースが条件の釣り堀で釣りしているのと同じです。本気で婚活したいなら、ちゃんとした結婚相談所に入ったほうがいいですよ、29歳はギリギリまだ売り手市場ですから。

 それと、女子校出身だと同じようなタイプの友達もいると思いますが、独身同士で愚痴や不満を言い合うのは止めたほうがいいです。女子トークが楽しいのはわかりますけど、何の得にもならないので。それよりも僕がおすすめしたいのは、自分と同じように恋愛経験が少なくても結婚した既婚者の友人や先輩に連絡をとって、本気で婚活していることを伝えることです。

 一般的に既婚者は、おせっかいとか上から目線と思われたくないので、独身者に結婚を勧めたり人を紹介するのは控えて、一歩引いて見ているんですよね。でも相手から頼まれれば、喜んで婚活体験談を伝えたいし、自分や旦那さんの掘り出し者の友人知人を紹介したいと思っている人も結構いるんです。

 僕が会ったある女性は、相談した既婚者が入っていた小さな結婚相談所に自分も入会して、親身になって探して紹介してくれた人と結婚しました。婚活して結婚した人には、自分と同じ苦労をしなくても婚活はショートカットできると思っている人が多いので、どんどん相談に乗ってもらったほうがいいですよ。

――次は、3年付き合った彼氏がプロポーズもないまま転勤することになったことに、ショックを受けている29歳女性の相談です。

<相談者S: 29歳・会社員>
私には3年付き合っている彼がいます。彼は同じ京都の会社の同僚。とても優しくて素敵な人です。大好きな彼と幸せな毎日……。でも付き合い始めた当時、私は仕事が面白くなってきた頃で、まだ結婚については考えていませんでした。それから順調に交際は続き、3年目の春、ステキなレストランを予約したからオシャレして来てと言われたんです。いよいよかしらとはやる気持ちを抑えて約束の場所へ。夜景の美しいレストランに期待値はマックスに。でも気がつけばデザートまですっかり食べ終わって、あれ?いつ言われるの!? と思っていたら、にこやかな表情で私に言ったのです。「オレ、都内の企業に転職決まったから!」「そうなんだ…あれ?」とあわてているとトドメの一言が「遊びに来てもいいからねー」。
まず私に全く相談もなく、都内の企業に転職を決めたこと。一緒に来る選択肢はないのかということ。遊びに来てもいいって、来なくてもいいってことー!?と、とにかく憤りだけが残りました。私は今年30になります。まわりもどんどん結婚していて、正直わたしもそろそろかなと思っていたのでかなりしんどいです。今の彼とは結婚の見込みはないのでしょうか…。

大宮 これは男性の立場で言うと、彼に悪気はないと思います。アラサーで転職して京都から東京に出ていく上京を考えると、おそらく仕事と生活でいっぱいいっぱいでしょう。楽しみだけど不安もあるから、結婚なんて考える余裕がないんですよ。頭の中の割合は、仕事と自分の生活のことが9割5分ぐらいでしょうね。

 もし彼女との結婚を考えていたら、もっと早くしているはずです。その上で彼女にも相談して転職して、一緒に上京したと思う。でもいずれ結婚はしたいと思っているかもしれない。

 この女性に言いたいのは、自分も3年間ずっと仕事優先できて、結婚のことは相手任せで受け身でいたわけですから、憤るよりもまず自分の気持ちを伝えたほうがいい、ということです。それで別れることになるのも覚悟の上で、自分から詰め寄っていかないと、中途半端な状態でまたズルズルと時間が過ぎていくだけです。転職とか引っ越しはいいきっかけで、もしかしたら彼が結婚モードになる可能性もありますから。

 30歳の男なんてまだまだ遊びたいし、結婚するにしてもできるだけ引き延ばしたい。だから、女性が覚悟と強さを持ってリードしていかないと、結婚は決められないですよ。男にとって結婚が優先順位一番になる時期なんて48歳ぐらい(笑)。先日、取材した男性で、「まさか自分が50になるとは思わなかった」と、急に独り身の寂しさを感じて婚活して、45歳の女性と結婚した人もいました。男って、放っておくとそうなる生き物なので、親が亡くなったり、体の衰えを感じたりしてはじめてパートナーが欲しくなるケースも多いです。

――最後の相談は、婚活で迷走中の32歳の女性です。

<相談者M:32歳・営業>
結婚したい、子どもがほしいと思っているわりに、あせっていないのですが、このままだと後で後悔しそうです。
一時は、新たに出会うより友達の中から探そうと、何人かと二人でデートをして関係に発展の可能性があるのかさぐっていたのですが、気持ちが盛り上がる時期もあれば、やっぱりこの人じゃない、やめておこうと自分の中で処理してしまったり……。こちらから積極的にアプローチしたいほどの熱量と決め手もなく、「一緒に家庭を築けるのか、どんな子どもが生まれるのか」を考えたときの自分のこだわりが強い気もします。
親のすすめでお見合いをしたり 、来るもの拒まずで付き合ったりすることはあるのですが、なかなか先にすすまず、迷走しています。

大宮 この方のいいところは、親の勧めでお見合いをしたり、来る者拒まずで
付き合った りしている点です。こういうタイプは話が早くて、その中でプロポーズしてくれた人と結婚すればいい。たとえば、生理的に無理だとか、価値観が違うとか、ライフスタイルや親の問題で条件が合わないとか、どうしても譲れない理由があるなら別ですけど、そうじゃなければ、とりあえず一回結婚しちゃえばいいんです。盛り上がる時期もあれば盛り下がる時期もあるというのも、人間関係では当たり前のことなので。

 僕も32歳で結婚して33歳で離婚しましたけど、一回失敗したことで次の人を選びやすくなりました。最初の妻は、生理的にはオッケーだったけど、価値観がまったく合わなかったので、35歳で再婚した今の妻はどちらも合うところが決め手になりました。

 生理的にも、価値観も、条件もすべてオッケーで、それでも不安だったら、数年更新で結婚生活を続けるかどうかお互い意思確認をしてもいいと思います。人生100年といわれて、生き方も価値観も多様化している時代に、ただ一人の異性と人生を添い遂げるのは奇跡に近い。であれば、自分が納得できる結婚のカタチを自分で見つけてもいいんじゃないかと思いますね。それでもし失敗しても大丈夫。人は死ぬまで結婚できますから。

取材・文=樺山美夏