「道井悠」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ部

2018/10/4

道井悠"

 編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第201回となる今回は、『Tokyo 7th シスターズ 』の神城スイ役、『ライブレボルト』 の瀬戸マリン役などを演じる道井悠さんです。

――この夏は、『Tokyo 7th シスターズ 』初の武道館ライブという記念すべきステージがありましたね。

道井:360度包囲網みたいなステージだったので、苦労したところもありましたけど、前後左右に支配人さんがいて、クルッと回ったときにみなさんの顔が見えるっていうのが楽しかったです!

――2014年から神城スイ役に。これまで長く演じてきてどうですか?

道井:スイは、そもそも別の役で受けていたオーディションで、たまたまその場で言われて演じた役だったんです。自分なりに役を作って声を出したら、「もう少し女の子っぽく」って言われて。そこで、ボクっ娘だと思っていたけど、スイはあくまで乙女なんだと理解しまして。役が決まってからシナリオを読んでいっても、スイは王子様になりたいのではなく、レディになりたいんだと、理解が深まっていったんですね。だから、スイちゃんの中の女の子らしい部分をちゃんと演じてあげたいなっていう気持ちでずっと演じてきました。

――10月に幕張メッセで開催される4thライブで楽しみにしていることは?

道井:毎回ステージに立つ時に心がけているのが、私はアイドルでもアーティストでもなくて、声優として、神城スイとしてステージに立っているということで、見ている人にも私のことを神城スイだと思ってほしいんですね。だから、ステージの上では一挙手一投足、スイを意識していて。10月のライブでも継続して、私を介してスイちゃんをステージに立たせてあげたいって思います。

――スイとしての踊り方とか、歩き方とか。

道井:そうですね。スイならどう歩くか、支配人にどう笑いかけるのか。ファンサービスも、○○キッスとかあんまりするほうじゃないし。勢いでしちゃうこともありますけど(笑)。手を振るときも、お上品ではなく大きく振る。ジャンプしながら手を振ったりとか。

――そうなると、技術も必要になってきますよね。

道井:私、運動神経には自信ありますけど、ダンスは得意じゃなくて(笑)。けっこう家で練習してます。スイになりきることもそうですけど、自分らしく踊ることも大事だと思うので、振り付けを頭に入れたら、まずは自分らしく踊って、その後にどうやったらそれをスイらしくアレンジできるのか研究してます。

――ディレクションがあるわけではなく、ご自身の演出だと。

道井:そうですね。他のみんなも基本的には自分で考えていると思います。

――『ライブレボルト』 の瀬戸マリン役としてもステージに立つことが多いですね。このキャラクターに感じている魅力は?

道井:『ライブレボルト』って学園の中でバトルをしてのし上がっていくっていんですけど、マリンちゃんは、いわゆるツンデレで、主人公にもけっこうきつめに当たる子です。2人組でバトルをするんですけど、相方のクリスとは共依存なんでしょうね。2人でいなきゃダメ、2人が世界でいちばんかっこいいと思っていて、クリスがいないとたぶん何もできない。猫ちゃんみたいで可愛い子なんですけど(笑)。

――この作品には2ndライブから参戦されていますね。

道井:途中参戦っていうのはそれなりに覚悟がいることで、役者が変わることで誰かを傷つけてしまうかもしれないし、以前から応援しているみなさんに受け入れていただけるかどうかわからないし、デリケートな部分は多かったと思います。私はもともとこのコンテンツが好きで1stライブにも行かせていただいていて、その流れから「道井さんならキャラクターもあっていると思うから」とお声がけいただきました。だから、勇気はいりましたけど、「もちろん、やらせてください」と。

――12月の3rdツアーを楽しみにしているファンがたくさんいると思います。

道井:東名阪ツアーで、初めて行く会場ばかりなんです。場所ごとに雰囲気が変わると思うので、その空気感を楽しみたいなって思います。

――ナナシスとライブレボルト、2つのユニットで活動することをどんなふうに捉えていますか?

道井:私自身としては、相互にいい影響が出ていると思うので、いいことだと受け止めてます。7月のナナシスのライブで「ダンスがうまくなった。キレキレだったね」って感想をたくさんいただいたんですよ。それはライブレボルトで修行をしたからかな、と思っていて。
ライブレボルトってかっこいいダンスを極めているので、ナナシスに戻ったときにそれが抜けなくて「おはるさんは足を開きすぎだと思う!」って言われたこともありましたけど(笑)。自分としては2つのユニットを行き来することで新しい発見があるので、それによってどちらの私も高めていけたら、と思っています。

――道井さんが声優を目指したきっかけは?

道井:小学校高学年の頃、兄がプレイしていた『サクラ大戦』というゲームが大好きになって。初めてお小遣いで買ったのも『サクラ大戦』のソフトで、そこからいわゆるオタクになっていきました(笑)。『サクラ大戦』って、キャラクターと役者さんをリンクさせて、役者さんがコスプレをしてライブのステージに立っていたんですよね。今でいう2,5次元というか。昔から、自分じゃないものになりたいっていう気持ちが強かったので、それを見て、声優という職業にすごく憧れました。

――ほかに、影響を受けた作品はありますか?

道井:『幽遊白書』『HUNTER×HUNTER』…やっぱり3つ上の兄の影響は大きいですね。今でも兄の買った漫画は読みますし、兄はナナシスの武道館にも来てくれましたし、いい友達って感じです。

――声優になる前は、養成所にも通われて。

道井:短大までは地元の石川にいて、デザインを学びました。父がデザイナーだったので、もしかしたら将来父の役に立つかなと思って。でも、短大に通っているうちに、自分のやりたいことってなんだろうと考えるようになって。それから上京して、養成所に通いました。声優になるから貯金もしなくていっか、みたいなよくわからない自信があった時期ですね(笑)。

――学生時代はどんな子でしたか? フェンシングで国体出場という素晴らしい経歴もお持ちですね。

道井:小学校からバスケをやってまして、高校の途中でやめて、合唱部に入ったりしてブラブラしてたんです。高校2年のとき、バスケ部に戻ろうかな…って思いながら体育館で練習を見てたら、新しく入ってきたフェンシングの強い先生が「フェンシングやらんか」って声をかけてくださって。私、『魔法騎士レイアース』の海ちゃんがフェンシング部だって知ってたから、「海ちゃんじゃん! 面白そう!」って(笑)。オタクですよね(笑)。

――(笑)。フェンシングってどんなところが楽しい?

道井:格闘技なので、一対一の戦いなんです。相手がどういう作戦でくるのかを読んで、交わして、交わして、出て行く。それが面白いのかな。心理戦ですね。

――もともとスポーツは好きだった?

道井:もともと大好きです。体育の成績はいつも10でした! 美術も好きでしたよ。やっぱり父の影響で。父は一昨年亡くなってしまいましたけど、大好きでした。なんていうか、父も母も、お前のファン第一号だぞ! みたいな感じで、私の出ている作品をいろいろチェックしてくれて。父の口グセの「たいしたもんだ」っていうのを聞きたくて、頑張ってるっていうのはありました。

――あたたかいご家族ですね。

道井:そうですね。あのですね、私、反抗期が激しくて(笑)。母に当たり散らして毎日喧嘩しては、父がそれを見守り、母と私のケアをするっていうのが中学高校で続いて。それがあったから、一人暮らしになったときに、母のありがたみ、父のありがたみがすごくわかって親孝行をしようと。今は母一人になったので、自分ができることで母を大事にしたい。それなら、声優として成功することが親孝行だなと思っていて。まだ全然できていないんですけど、この前の武道館で一歩踏み出せたかな。娘が武道館に立つって、周りにわかりやすく自慢できるかなと(笑)。

――次に親孝行できるとしたら…?

道井:金沢で放送されるアニメでレギュラーになりたいです。今は配信でも見られますけど、母はテレビで見ると思うので。「何時のテレビに娘が出るのよ」って言わせてあげられたら、かっこいいなって(笑)。

――かっこいいです! 趣味についても伺いますが、「ラーメン二郎インスパイア店巡り」ってすごく具体的ですね(笑)。

道井:ラーメンの中でも特に好きで! 脂がたまらん、と。細い麺だと食べた気にならなくてあんまり好きじゃないんですけど、二郎系って平べったくて太くて、小麦の味がすごくするんですよ。それが「食べてる! 今、生きてるぞ!」っていう感じで(笑)。麺を脂にたっぷりからめて食べるのが大好きです。

――完璧な食レポ、ありがとうございます! 趣味欄で、ラーメン好きに続いて「サウナ」と書かれているのが男前すぎて(笑)。

道井:ディズニーランドより健康ランドに行きたいんですよね。というより、健康ランドが私にとってのディズニーランド。まず、ロウリュウってアトラクションの一つだと思うし、水風呂、ジェットバス、露天風呂もアトラクション。私の中では夢の国ですね(笑)。空いた時間があれば1時間でも行くし、できることなら半日か1日いたいです。母が「お前は湖の女王の生まれ変わりだ」っておかしなことを言ってたんですけど、それだったら私は健康ランド好きだわ! って(笑)。

――お母様はファンタジー好きな一面もあるのでしょうか(笑)。

道井:母はハーレクインがめちゃくちゃ好きなんですよ。それを受け継いで、私は海外ドラマが好き。お兄ちゃんはお金もないのに漫画買ってきて怒られるっていうルーティンで、エンターテイメントが好きな家族なんですね(笑)。

――これから、どんな声優を目指していきたい?

道井:芝居はもちろん、ステージやイベントでもみなさんが笑顔になってくれるのが嬉しいんです。もりみち病院っていうコンテンツをやってるんですけど、こいつら面白いなって思われたら勝ちだと思っていて。トークショーでもシーンとなっているのがイヤで、全部笑ってほしいんですよ。ツイッターで、疲れたーってときにパッとスマホで私のつぶやきを見て、こんなバカいるんだから俺も頑張れるわ、と思ってくれたら最高! そんなふうに思ってます(笑)。

――もりみち病院では、相方の森千早都さんといっしょに企画から考えているのですよね。

道井:最初は声優としてのピーアールの場としてイベントを企画していたんですけど、リピートで来てくださる方が増えて、今ではニコ生で冠番組をやらせていただいてます。ここまで続けられているのは、相方がいてくれたことが本当に大きいですね。面白いことを共有できる仲間がいて、それをバックアップしてくれるスタッフの方々もいて、本当にありがたい。この活動があって、私は人を楽しませるお仕事がしたいっていう想いが強くなったというのはあります。

――これから演じてみたい役どころは?

道井:戦うのが好きなので、アニメでも戦う役を演じてみたいです。『十二国記』っていう作品から影響を受けてまして、主演の久川綾さんがめちゃくちゃかっこいいお芝居をされているんですよ。それから、裏の部分が見えて、ひとクセあるような人間くさいキャラクターに魅力を感じるほうなので、自分でもそういう役を演じてみたいです。

――最後に、ここまで読んでくれた読者にメッセージを。

道井:たぶん私のことを知らない方がほとんどだと思いますが、ちょっとでも道井悠という人間のことを知っていただいて、声を聴いていただいて、こんな声優もいるんだなと思っていただければ嬉しいです!

【声優図鑑】道井悠さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

道井悠

道井 悠(みちい はるか) クロコダイル所属

道井 悠(みちい はるか) Twitter

◆撮影協力

取材・文=吉田有希、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト