高田純次スペシャルインタビュー Vol.1「読書」

スペシャルインタビュー

更新日:2013/6/24

演劇やっているときは
マンガからアイデアをパクってたよ

人に本を薦めるときは、
宮部みゆきさんの『火車』、東野圭吾さんの『白夜行』、高村薫さんの『照柿』。
この3冊が鉄板だね。
アクションものなら、
逢坂剛さんの『禿鷹』シリーズ、大沢在昌さんの『新宿鮫』シリーズ。
いま気になってる作家は、和田竜さん。
『のぼうの城』、おもしろいよねえ。
マンガでいまも読んでるのは、『ピアノの森』。
これ読むためだけに『週刊モーニング』買ってるからね。
むかし、劇団にいたときは、マンガをよく読んでたの。
マンガから、たくさんアイデアをパクってたよ。
当時、ハマったのは『ガラスの仮面』。
ちゃんと演劇やってる人間が納得すること描いてあるんだよ。
「北島マヤ、いいこと言うなあ」って、
俺、感心してたんだ。

『適当』本もシリーズ化すればいいって? 
きっちり書いてくと、適当じゃなくなっちゃうからね。
だいたい、ほんとうのことを言うと、
自分のなにが適当なのか、わからないんだよ。
他人に言われて、あ、俺って適当なんだ、って、
はじめて気づいたからね。

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僕はね、自分がわからないんです。
「高田さん、イケメンですね」と言われても、わからないもん。
「ですよね」としか返しようがないしなあ。
だから、どうやったら自分が適当になれるのか、
日々、悩んでるんだよ。
きっとさ、街中で車を足で運転していたり、
運転席から降りてきたら、下はパンツ一丁だったりしたら、
見た人は「高田純次はやっぱり適当だったよ!」って、
適当ブランドの株も上がると思うんだ。
マンションの壁をよじ登ったら適当かな。
水洗トイレの水を流さなかったら適当かな。
レストランでお金払わずに出てきたら適当かも。
それは食い逃げっていうのか。

犯罪だね。

Vol.2「恋愛」の更新は9月9日(金)です

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たかだ・じゅんじ●1947年1月21日東京生まれ。O型。東京デザイナー学院卒業。71年に「自由劇場」の研究生となるが、1年後イッセー尾形氏らと劇団を結成。その後4年間サラリーマン生活をし、77年に劇団「東京乾電池」に参加。89年に独立し、(株)テイクワン・オフィスを設立。

取材・文=岡田芳枝 写真=相馬ミナ