生理不順を甘く見ていたらヤバい!? 受診した方がいい「生理の周期」「出血期間」とは…

健康・美容

公開日:2018/12/19

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

 月経不順のことを一般的には「生理不順」と呼んでいます。生理不順とは、生理の周期や出血期間などが「正常ではない」状態を全て指します。正常な生理とは、周期が25~38日で定期的・出血期間が3~7日間で、量が少なすぎず多すぎずという状態です。

 また、周期が大体30日前後であっても、排卵が確認できない、無排卵周期の場合は生理不順といえます。また出血量の目安は、多い日でもナプキンを1日に1~2回しか取り替えない場合は少ない可能性がありますし、逆に多い日にナプキンが1~2時間でいっぱいになる、ナプキンとタンポンの両方が必要という場合は多すぎる可能性があります。

 生理不順のパターン別に受診の必要性についてみていきましょう。

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・頻発月経
 生理の周期が25日未満で頻繁に生理が来る状態です。生理が始まってしばらくの時期や閉経が近づくと周期が短くなることがあります。周期が23日など若干短い程度であれば様子を見て問題ないことがほとんどですが、20~40歳で周期が短く、基礎体温上排卵が確認できない場合は受診したほうがよいでしょう。特に妊娠を希望している場合は、婦人科でホルモンの検査を受けた方が安心です。

・稀発月経
 生理の周期が39日以上で、生理の回数が少ない状態です。周期が多少長くても45日以内で生理が来ていて、基礎体温で排卵が確認できるようであれば様子を見て問題ありません。無排卵周期になっている、周期が60日以上になる場合は婦人科を受診しましょう。ただし、45歳以上で周期が長いだけという場合は、必ずしも受診は必要ありません。更年期症状が気になる、骨密度検査や脂質代謝で異常が出ているという場合は、早めに相談してみるとよいでしょう。

・過少月経
 生理の量が極端に少なく出血期間が1~2日で終わってしまう状態です。無排卵や卵巣機能低下が考えられ、必要な女性ホルモンが出ていないこともあります。45歳以上の閉経間際の過少月経は様子を見ても問題ありませんが、それ以下の年齢では毎月同じような状態が続く場合は一度ホルモン量を確認しておいた方が安心です。

・過多月経
 生理の量が多すぎる、出血期間が8日以上で、トータルの出血量が増えてしまう状態です。年齢的なホルモンバランスの異常が原因のこともありますが、子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜ポリープなどの、子宮の形に異常がある場合も考えられます。過多月経を放置すると、重度の貧血になってしまうこともあるので、必ず婦人科を受診しましょう。

 一口に「生理の異常」と言ってもさまざまな原因が考えられます。軽い生理不順は様子を見ても問題ない場合もありますが、中には放置しない方がよい状態のこともありますので、気になったら早めに婦人科で検査を受けるようにしましょう。