「毎回ビデを使っていませんか?」 間違ったデリケートゾーンのケアとは

健康・美容

2018/12/25

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

 デリケートゾーンのかゆみを訴える方に「石鹸でごしごし洗わないでくださいね」とお伝えすると「え!? かゆいから清潔にしないといけないと思っていつも以上に洗っていました」というお答えが返ってくることも少なくありません。

 実は、デリケートゾーンには石鹸は基本的に不要なのです。むしろ、石鹸の刺激によって皮膚が荒れてしまったり、膣内まで洗ってしまったりすると、膣の自浄作用を妨げてしまうことになりかねません。膣内は弱酸性に保たれることによって、細菌や真菌が増えるのを防いでいるため、石鹸でアルカリ性にしてしまうとかえって感染しやすくなります。

 外陰部の下着などにあたる部分は「皮膚」でおおわれていますが、ひだ=小陰唇の内側から膣にかけては「粘膜」に移行していきます。「皮膚」は場所によって厚みが異なり、たとえば顔の中でも鼻の頭は比較的厚めですが目の下などは薄くなっています。

「皮膚」の方が「粘膜」よりも内部を保護する機能は高いのですが、皮膚が薄い場所はバリア機能が弱いということになります。外陰部は、ちょうど、目の周りの皮膚が薄いところと、目の中の粘膜と同じような構造になっていると考えてみてください。

 目の中を石鹸では洗いませんし、日常的に目の中を洗うこともしませんよね? 同様に、膣内は基本的に洗いませんし、石鹸は使用しません。外陰部の皮膚も薄いので、全体的にぬるま湯でやさしく流せば十分なのです。

 最近は、膣内の酸性度に近い状態に調整された、デリケートゾーン専用の石鹸も発売されていますので、どうしても石鹸を使わなければスッキリしないという方は、専用のものをしっかり泡立てて優しく泡を転がすように洗うとよいでしょう。

 通常膣内はおりもので潤いが保たれていますので、乾燥することはまれです。ただ、閉経後や若くても卵巣機能の低下によって女性ホルモンが不足した状態が続くと、外陰部もうるおい不足になることがあります。乾燥感が気になる、ヒリヒリするといった場合は、外陰部専用の保湿剤が販売されていますので、ドラッグストアなどで探してみるとよいでしょう。処方薬ではないので、病院に行く必要はありません。

 肛門と膣が近いことから、大腸菌や腸球菌などの腸内にいる雑菌が膣内に紛れ込んでおりものなどの原因になることもあります。完全に予防するのは難しいのですが、排便後に拭くときに、手をお尻側にまわして前から後ろの方向に拭きとるようにしましょう。また、ウォシュレットは排便後に短時間使用するのは問題ありませんが、トイレに行くたびに膣内も洗ったり、何度も使用するのは皮膚を傷めたり膣の自浄作用を妨げたりする可能性があるのでNGです。

 意外と知られていないデリケートゾーンのお手入れ方法。間違った方法でかえってかゆみなどを引き起こしやすくしていないか、一度チェックしてみるといいかもしれません。