「西田望見」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ

公開日:2019/1/11

西田望見

編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。
第209回となる今回は、『マクロスΔ』マキナ・中島役、『八月のシンデレラナイン』有原翼役などを演じる西田望見さんです。

――今日は冬らしい衣装ですが、普段もこういう服装が多いですか?

西田:普段はもっとカジュアルな格好が多いですよ。黒のニットに帽子を被ったりとか、もっと男の子っぽい感じ。今日は、だんだん寒くなってきたのであったかい格好で、雪っぽさとか女の子っぽい感じを出してみました。

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――女性らしいイメージがあるので、普段は男の子っぽいっていうのがちょっと意外です。

西田:そうですか? 自分では自分の性格を“明るいインドア”って感じかな〜と思っていて。バイクに乗るのが好きで外に出ることが多いんですけど、みんなとワイワイするより淡々と走って観光地を巡ったりするのが好き。お肉は好きだけどみんなでバーベキューというより、一人で焼肉を食べに行くっていう感じで、一人でどこへでも行っちゃいます。

――西田さんといえば、2016年の『マクロスΔ』マキナ・中島役でアニメ初主演。この作品にどんな思い出がありますか?

西田:アフレコがほぼ初体験で、一つ一つのお芝居に精一杯でしたね。「こう変えてください」ってディレクションを受けても臨機応変に対応する余裕がなくて。でも、私がいかにも悩んでいるような空気を出していたのか、共演した小清水亜美さんが「こうしたらどうかなあ」って提案してくれたり、東山奈央ちゃんがいつもアドバイスしてくれたりして。本当にたくさん成長させてもらって、今の私のお芝居の基準になっているような作品です。

――2019年には有原翼役で出演しているゲーム『八月のシンデレラナイン』がアニメ化されますが、楽しみにしていることは?

西田:翼はもちろん、他のどのキャラクターにも愛着があるので、彼女たちがどう悩んで、どう戦っていくんだろう…って気になってます。一人一人個性が違って、それぞれの悩みや考えを理解しているので、アニメになってどう動いてくれるのか楽しみです。

――有原翼というキャラクターにはどんな愛情を感じる?

西田:いつでも前向きで、野球にストイックなところにものすごく憧れます。私はあれもこれもちょこちょこやってみるタイプだから、1つのことに打ち込んだことがあまりないんですよ。こういう子だからスターになったんだと思うし、そういうのってかっこいいなって憧れますね。

――女の子たちが野球をやっていることも作品の見どころですね。

西田:そうなんです。しかも、女の子だからって中途半端ではなく、ガチの野球なので。思春期の女の子ならではの仲間とのぶつかり合いも描かれているので、共感できると思います。私も高校の時に水泳部に入っていて、「あの子はできるのに、どうして私はできないんだろう」って悔しい思いをした時期があったので、その頃を思い出したりして。

――『温泉むすめ』の月岡来瑠碧役は、ステージで圧倒的な存在感を見せるという女の子。このキャラにはどんな魅力を感じている?

西田:こんなにキラキラしているアイドルを演じたことがなかったので、どうしたらこの子を輝かせられるんだろうって、いろいろ考えながら演じています。パフォーマンスにすべてを掲げている子だと思うので、ファンの方を楽しませるっていう気持ちを軸に、華やかに演じたつもりです。

――宝石が大好きで倹約が苦手、という設定も。西田さんが普段つい買ってしまうものは?

西田:バイクのグッズは、普段は躊躇するような金額でもポンと買っちゃいますね。バイクって、自分の好きなようにカスタムできるんですよ。私だけのハンドルとか、私だけのジャケットとか。だから、来瑠碧ちゃんの気持ちはよくわかります(笑)。

――来瑠碧が所属するAdharaは、独特の世界観を持つグループですね。

西田:そうですね。笑顔でかわいくっていうよりも、クールにかっこよく決めますよ!っていう感じのグループです。メンバーはそれぞれ個性的なんだけど、何よりもセンターの黒川さんが目立てばいい!っていう雰囲気があって。他のグループにはない面白いパワーバランスだと思います。見て!黒川さんってすごいでしょ!でもソロパートでは私だって目立つから…っていう。そういうところが、周りからはクールに見えるのかも。

――そもそも、西田さんが声優を目指したのはいつ頃ですか?

西田:高校を出てからです。もともとオタクだからアニメや漫画関係の仕事につきたいとは思ってましたけど、はじめは制作側への就職を考えていたので。でも、小さい頃から声を出して遊ぶことが好きだったから、声優としてこの世界に入るっていう選択肢もあるなと。養成所でお芝居の楽しさを学んだら、やっぱり声優をやりたい!っていう気持ちがどんどん強くなりました。

――高校の時にデンマークに留学していますが、その時の思い出は?

西田:もともと、グリム童話とかアンデルセンみたいな児童文学が好きで、ああいう物語の舞台になっているような場所に行ってみたくて、語学留学しました。デンマークって北欧ならではの空気感があって、本当にゆったりした時間が流れているんですよね。もう、ただただ毎日が楽しくて。自転車でホストファミリーといろんなところに出かけるとか、日本ではできないような体験をしました。小さな子どもが好きだから、職業体験で幼稚園に行かせてもらったこともあって。金髪の子どもたち、かわいかった〜!

――デンマーク語って難しそうですね。

西田:それが、3ヶ月くらいすると急にポンッて理解できるようになるんです。他の留学生もみんな言っていて、私にも同じことが起こりました。もともと英語は苦手で、デンマーク語はゼロから学べたから、かえってラクだったのかなって思います。

――これから演じてみたい役柄はありますか?

西田:私、いわゆる日常系の作品が好きなんですけど、出たことがなくて。何気ない日常のなかでちょっとしたハプニングが起こる…みたいな。女の子たちかわいい!まったーり、フフフ…って笑えるようなアニメで、ちょっとドジな女の子を「ちゃんとしないと!」って叱るようなキャラクターをやってみたいです。

――ドジな女の子ではなく、それを叱るほう?

西田:そうですね。私自身、天然な子が大好きなんですよ。だから、その子に「もう!こんなことしちゃって!しっかりしなさい」って言って支えてあげたいなって(笑)。

――最近よく遊ぶ声優は?

西田:八島さららちゃんとよく会ってます。だいたい飲みに行っちゃいますね。だから今度、一緒にお昼ご飯でラーメンを食べてみたいです。彼女はラーメンが好きなんですけど、私は外であんまりラーメンを食べたことがないから、どこがオススメなのか聞いてみたいな。

――最近バイクで行って面白かった場所は?

西田:鬼押出し園かなあ。軽井沢にあって、溶岩が固まってできたような神聖な場所なんです。岩がゴロゴロと転がっていて、『日本昔ばなし』に出てきそうな風景なんですよね。その中にポツンと神社があって、そこでお参りをしたり、鐘を鳴らしたりすると心が浄化されるっていう。私も癒されちゃいました。

――西田さんはしっかりしているイメージですが、意外な失敗談なんかはありますか?

西田:ありますよ! 片手にカップラーメン、片手にケータイを持っていて、ケータイを放り投げようとしたらラーメンを投げていたっていう。すっごくショックでした。でも、もしかしたら他にもそういう人がいるかもなあと思ってネットで調べたら、けっこういて。私だけじゃないじゃーんって安心しました(笑)。カップラーメンは塩味で、カレー味とかじゃなくて良かった(笑)。

――今後、お仕事やプライベートでで叶えてみたい野望を教えてください。

西田:やっぱり、小さい子どもたちが見るようなアニメに出演して、キャラクター名を呼んでもらいたいです。「キャー!○○○○○〜!」って(笑)。私も子どもの頃、『CLANNAD』の汐ちゃんとか、憧れのキャラクターを見てはすごいな〜って思っていた記憶があるので。ヒーローやヒロインを演じて、子どもたちに楽しんでほしいですね。

――最後に読者へのメッセージを!

西田:ふだん、自分の気持ちや目標などをお話する機会はないんですけど、今日はたくさん撮影とインタビューをしていただいて、少しでも素の西田望見を知っていただけたのかな、と思います。今度キャラクターの声を聴いた時に「こんなやつが演じてるんだな」ってニヤニヤしてもらえたらうれしいです!

【声優図鑑】西田望見さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

西田望見

西田望見(にしだ のぞみ)マウスプロモーション所属

西田望見(にしだ のぞみ) Twitter

◆撮影協力

取材・文=吉田有希、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト