「まだ果たしていない夢がある」 レジェンド漫画家・松本零士氏が語る 「銀河鉄道999」に込めた想いとは

マンガ・アニメ

2019/7/1

 名画チャンネル「シネフィルWOWOW」内の番組「世界がふり向くアニメ術」では、6月から3カ月連続で特別企画「日本アニメ史に残る3大名作」が放送されている。7月に登場するのは、1979年8月に公開され2019年で40周年を迎える映画「銀河鉄道999」および、その続編で1981年8月に公開された映画「さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅-」である。

「銀河鉄道999」(C)松本零士・東映アニメーション
「さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅-」(C)松本零士・東映アニメーション

 原作は「宇宙戦艦ヤマト」や「宇宙海賊キャプテンハーロック」など数々の人気作を生み出した、日本が誇るレジェンド漫画家・松本零士氏。主人公である星野鉄郎が「機械の体」を手に入れるため、謎の美女・メーテルと共に「銀河鉄道999」に乗って宇宙を旅する物語である。「世界がふり向くアニメ術」では本編映像の前に、アニメ・特撮研究家・氷川竜介氏による解説や、映画2作の監督・りんたろう氏のインタビュー映像も放送されるので、視聴の参考に最適だ。

 そして本稿では、原作者であり映画の企画・原作・構成を担当した松本零士氏にインタビューを敢行。「銀河鉄道999」に対する想いや、若い世代へ伝えたいメッセージなどを語ってもらった。

─「銀河鉄道999」はどのようにして生まれたのでしょうか

「宇宙への夢というのは、小学生の頃から持ってたんですよ。子どもの頃は四国にいたんですが、終戦前後の四国の空は、ものすごく綺麗だったんです。その後、京都産業大学を創設した荒木俊馬博士が書いた『大宇宙の旅』という本を読んで、夜空なんかを見ると、自分も宇宙を旅してるような気分になってね。終戦後に北九州へ移ったあと、父親が公職追放に遭ってお金がなかったから大学には行けなかった。その時期にはもう漫画を描いて原稿料をもらっていたから、『死んでも帰らん!』と決意して、C62(999のモデルとなった蒸気機関車)に乗って上京したんですね。だからこの作品は、自分自身のさまざまな体験によって生まれたものなんです」

─アニメ化に至った経緯を教えてください

「最初に『宇宙戦艦ヤマト』をやったんですけど、視聴率が悪くて途中で打ち切られちゃんたんですよ。それで私、アフリカに行って暴れてきたんです(笑)。キリマンジャロが見えるので近づこうとしたら、タンザニア兵に取り囲まれたりしてね。それでケニア側の山に登って、遥か向こうのキリマンジャロを見たときに『人気がなんだ、金がどうした、そんなことは小さなことだ』と悟りを開いたような気になりましてね。それで元気になって帰ってきたら、『ハーロック』や『999』の話がうまくいくようになって……不思議なもんですよ」

─劇場版でエンディングまで描くということは、最初から決まっていたんでしょうか

「そうです。そしてまだ終わりにはしない、と。次の駅があるという前提で作っているわけです。もともと『999』『ハーロック』『クイーン・エメラルダス』『千年女王』はひとつの物語なんですよ。『999』というのは「未完成」という意味があって。そして「1000」になると大人に──『千年女王』になるわけです。だから全部まとめて描くと終わりが来るんですが、まだ描きたくないんですよ」

─「大人になる」とはどういうことを指すのでしょうか

「これで俺は終わりだと思ったり、やるべきことをやったという人は大人ですよね。でも終わりはないわけですよ。人生に終わりはない。そして青春というのは、人生の中で一番の宝物なんです。旅立ちの瞬間は人生で一番楽しいはずです。だからみんな『頑張れよ』と思うわけですよ。私自身も『青春の夢』というか、少年の日からの夢を果たしていないことがいっぱいあるので、それを果たしたいですね」

─劇場版で印象に残っているシーンはどこですか?

「鉄郎とメーテルの出会いのシーンですね。『俺はこれからだ!』と思っている少年の意志であり、それは少年の夢との出会いになるわけです。青春の夢ですね。そういうものを描きたかったし、まだ終着駅には行かないんです」

─40年を経てもなお愛されていることについての率直な想いを

「それはとても嬉しいです。見てもらうために描くわけですから。映画でも本でも、見てくれる人はとても大切なんです。だからその心を傷つけないように大事に、しかし、しっかりと生涯を懸けて描きたいと思ってるんです」

─今の若い世代を含めた視聴者に、どのようなことを伝えたいですか?

「自分の生涯の旅立ちの瞬間というのは、誰にもあるんですよ。もし私があのとき汽車に乗らなかったら、今の私はいないわけです。そういう瞬間がどこかにある、それを自分で決める、と。自分の「志」という名の列車に乗れ、ということですね。自分の生涯は自分が決める、人が決めるものではないんです。自分の志が自分を支えるのであって、他人の志では支えられない。作品を観てそういう想いを汲み取ってもらえたら嬉しいですね」

 長く愛される名作は、常に新しい感動を与えてくれるものである。若き日にこの作品を観た人も、いま観ればまた違った感動が味わえるはずだ。もちろん一度も観たことのない人は、ぜひこの機会に鑑賞していただきたい。そうすれば「銀河鉄道999」が、間違いなく「日本アニメ史に残る名作」であることが分かってもらえると確信している。

文=木谷誠

■シネフィルWOWOW 3カ月連続特別企画「世界がふり向くアニメ術」特別版
特設ページ:https://www.cinefilwowow.com/japanimation-3masterpiece/

■シネフィルWOWOW視聴方法
「シネフィルWOWOW」は、スカパー!BS252chで視聴できる映画・ドラマのチャンネル。
HP:https://www.cinefilwowow.com/howto/

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