知っておきたい、アフターピル(緊急避妊薬)について

健康・美容

更新日:2020/5/11

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

 緊急避妊薬とは、モーニングアフターピルとも呼ばれていますが、性行為後72時間以内にホルモン剤を服用することで、その性行為による妊娠を回避するものです。コンドームを使用せずに性行為を行った・コンドームが途中でずれたり破れたりしてしまった・合意ではない性行為があった、などの場合に処方されるケースが多く、現時点では主に産婦人科を受診して薬剤を入手します。72時間というタイムリミットがあり、性行為から服用までの時間が短ければ短いほど妊娠阻止率は高くなります。

 緊急避妊薬による妊娠阻止率は100%ではなく、現在緊急避妊用の薬剤として発売されている「ノルレボ錠」を服用した場合の妊娠阻止率(生理周期から妊娠の可能性がある時期に内服した時の妊娠しなかった割合)は約85%です。緊急避妊薬を服用しても妊娠するケース(非妊娠率:生理周期に関係なく内服した時の妊娠しなかった割合)が1~2%ありますので、緊急避妊はあくまで「緊急時」のみの対処であり、何度も繰り返し行うものではありません。また、服用時点ですでに妊娠している場合は、妊娠を中断する作用はありませんので、あくまで直前の性行為による妊娠を回避するもの、ということを認識しておく必要があります。

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