「厚木那奈美」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ部

2019/8/2

厚木那奈美"

編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。
第218回となる今回は、『キラッとプリ☆チャン』の青葉りんか役や、『Wake Up, Girls!新章』の阿津木いつか役を演じ、3人組ユニット・Run Girls, Run!のメンバーとしても活躍する厚木那奈美さんです。

――2017年に『Wake Up, Girls!新章』で声優デビューされてから、大学と声優を両立して活動されていますが、あらためて、声優を目指したきっかけを教えてください。

厚木:まだ小学校にあがる前から、『デ・ジ・キャラット』というアニメで、ぷちこちゃんというキャラクターに憧れていたんです。同じくらいの年齢なのに、大人っぽいところが好きで。ぷちこちゃんの声優さんがいるっていうことを知ってから、私も声優になればぷちこちゃんになれると思って、この仕事に興味を持ちました。

――幼稚園の頃からアニメを見ていたんですね。

厚木:はい。地元の長野県ではあまりテレビでアニメが放送されていなかったので、パソコンで動画配信サイトを立ち上げてもらって見ていました。幼稚園に行く前に1〜2話見て、一気見したいときはお休みの日にDVDをレンタルして。

――朝からアニメを見るほど好きだったんですね(笑)。それから、大学1年生でオーディションに合格して声優の道に進んでいますが、学生の頃もずっと声優の夢を追いかけていた?

厚木:心の中には声優になりたい気持ちがずっとあったと思います。でも、他にもいろんな夢を追いかけていましたね。幼稚園のお誕生日会では弁護士になりたいって言ってたし、小学生になってからは科学者とか。インテリアコーディネーターになりたいときもありました。

――幼稚園で弁護士!? ずいぶん大人っぽい夢ですね。

厚木:当時、親から弁護士さんってすごいんだよ、という話を聞いて。弁護士になったら親とずっと一緒にいられる!と思ったんです。仕事内容はあんまり理解していないけど、ヒーローみたいなイメージを持っていたんだと思います。

――可愛らしい夢ですね。小学生のときの科学者っていうのも壮大な夢ですが。

厚木:地元の科学館で開催されているようなロボットや科学実験のワークショップに行っていて、それが楽しかったんだと思います。父や母が大変なときに「私がお手伝いロボットを作るね」と言っていたらしいです。こちらもよくわかっていなかったと思いますけど(笑)。

――ご両親思いの子どもですね…。幼少時や学生時代に打ち込んでいたことはありますか?

厚木:3歳のころからクラシックバレエをやっていました。昔から泣き虫で、通い始めたころはめちゃくちゃ泣いていましたね。うまくできなくて、でも負けず嫌いだから、悔し涙だったと思います。足の怪我をしてからトウシューズが履けなくなりましたけど、『涼宮ハルヒの憂鬱』の「ハレ晴レユカイ」などを見て、アニソンで踊ることにはまって。またそれも楽しかったです。

――どんな学校生活を送っていたんでしょう。

厚木:すごく引っ込み思案で、授業で当てられても緊張して何も言えないような子でした。でも、休み時間になると学校のステージでダンスをしていたから、何を考えてるかわからないって思われていたかも(笑)。じつは、VIMSの峯田茉優ちゃんと同じ中学だったんですよ! アニメ好き同士だったので、休み時間はよく一緒に振りコピをやっていました。

――2人とも狭き門をくぐり抜けて声優に…すごいですね。大学に行きながらのお仕事は大変じゃないですか?

厚木:高校の進路相談のときは、進学するか専門学校に行くか迷っていたんです。でも、声優は親に反対されたし、学校で思い切って相談してもいいお返事をもらえなくて。今は、なんだかんだいって、思い描いていた声優の道を進んでいるし、憧れていたロボット科学も身近に学べているので、幸せだなと毎日感じています。

――ロボットがずっと好きなんですね。

厚木:私の場合はロボットアニメとかではなく、本物のロボットですけど(笑)。ロボコンの長野大会を観に行ったりもします。でも、いざ学んでみると、プログラミングなどの授業がものすごく難しくて、ひいひい言ってます。これからも“見る専門”で愛でていこうかな(笑)。

――声優デビュー作となった2017年の『Wake Up, Girls!新章』には、どんな思い出がありますか?

厚木:アフレコブースに足を踏み入れるのが初めてで。ブースの中ってすごく静かなんですよ。本当にこういう空間で収録するんだって感じたのを覚えています。先輩のWUGのみなさんから、最初は台本の持ち方やめくり方から教えていただきました。

――先輩が教えてくれるなんて、いいですね。

厚木:WUGのみなさんのアドリブも、すごく勉強になりました。「アドリブでもっとキャラ感を出してください」ってスタッフさんから言われたんですけど、たしかに女の子がたくさんいるからキャラ感を出さないと誰が何を言っているのかわからないんですよね。そこでキメ台詞を言ってみたり、相手のキャラに声をかけてみたり、そういうことを背中を見ながら学んで、声優さんって本当にすごいんだなと改めて思いました。

――Run Girls, Run!として、WUGのみなさんと同じステージに立つこともありましたが、そこで学ぶこともありそうですね。

厚木:お客さんとどんな距離感でコミュニケーションをとったらいいのか、最初はすごく難しかったんです。でも、アイコンタクトをしたり、お客さんの声を拾って一緒におしゃべりたり、そういう関わり方が勉強になりました。最初にご一緒した「Green Leaves Fes」では、緊張しすぎていつも同じところで振り付けを間違えてしまって。でもWUGさんが「大丈夫だよ。できてるし、自信持ってやっていいよ」って励ましてくれて、あったかいなとすごく思いました。

――あたたかい繋がりですね。厚木さん自身がRun Girls, Run!の活動を通して魅力を感じていることは?

厚木:メンバーがすごく明るいんです。私、もともと内向的な性格だったんですが、2人のおかげで自分まで外交的になったように思えて。今は家族のように仲良くしてもらっていて、素敵な時間をたくさん一緒に過ごしています。Run Girls, Run!として活動することで、お芝居だけではお会いできなかったファンの方にも応援していただいて、かけがえのない経験をさせてもらっていると感じています。

――Run Girls, Run!として、これから個人的にやってみたい野望は?

厚木:以前にもやってはいますが、踊ってみた動画をもっと出していきたいです。先輩のi☆Risさんも、オリジナル楽曲のダンスバージョンを公開されてますけど、私たちもダンスを頑張っているので、ダンスを見てもらう機会が増えたら、踊るのが好きな私としても嬉しいなと思います!

――では、『キラッとプリ☆チャン』の青葉りんか役は、ご自分にとってどんな存在になっていますか?

厚木:もともと女児向けの作品が好きで、特にプリティシリーズがものすごく好きだったので、携われることが本当に嬉しいです。ちゃおフェスでは、小さい子どもたちが「りんかちゃーん!」と手を振ってくれるのが本当に嬉しくて! ずっとステージに憧れてきましたけど、今度は自分がみんなに夢を提供できる存在になっていることを『プリ☆チャン』を通して実感できて、いろんな夢が叶っているなと感じます。

――学業と仕事の両立で忙しいと思いますが、最近の休日は何をしていますか?

厚木:映画を観に行ったり、おうちではアニメを観ることが多いです。ちょっとしたブームなのは、アニメの挿入歌を聴くこと。何気ない日常の中で流すと、アニメの中で生活しているような気分になれるんですよ。最近聴いているのは『新章』のサントラです。朝食のときは『ブレイクスルー』を聴けば爽やかな気分になれるし、テンションを上げたいときは『しゃべりまくり語りまくり』っていう曲がぴったりなんです!

――よく読書をするそうですが、特に好きな作品は?

厚木:西尾維新さんの〈物語〉シリーズが好きです。言葉の選び方が好きだし、ラストに向けてきれいな伏線が張られて、最後の最後に鳥肌が立つような結末があって、やっぱり面白いなと思いながら繰り返し読んでいます。アニメのほうも、作品の世界観とシャフトさんの独特のカット割などがマッチして大好きです。推しキャラクターが忍野忍ちゃんなので、推しが出ている作品は無条件に好きです。あと、『なでこスネイク』も花澤香菜さんの演じる千石撫子が素敵で、大好きなお話ですね。

――お仕事でこれから挑戦してみたいことは?

厚木:お芝居や歌を頑張りたいのはもちろん、いつか私のダンスだけを見てほしいなと思っています。声を使うお仕事とは真逆ですけど、そのときは歌もお芝居も抜きにして、音を発さずに全力でダンスで表現する私を見てほしいです。振り付けにも挑戦したいし、トウシューズは履けないけどバレエも。3歳から踊ってきて、オーディションでも歌は自信なかったけど、踊りを見せたいと思って受けたので、ダンスは私にとってのルーツであり、かけがえのないものなんです。

――ちなみに、憧れているダンサーさんはいますか?

厚木:Q’ulle(キュール)っていう5人組の女の子ユニットです。その中でも、いとくとら(いくら)ちゃんがものすごく好き。私がアニメやボーカロイドのダンスを始めるきっかけになった人で、尊敬しているし大好きですね。

――いつかダンスの表現を見ることを楽しみにしています! 最後に、読者のみなさんにメッセージを。

厚木:声優を始めるのと同時にユニット活動も始めているので、声優の厚木那奈美としても、Run Girls, Run!のメンバーとしても、私のことを知っていただけたらと思います。そして、『キラッとプリ☆チャン』という素敵な作品に出会えたので、これからも夢見る女の子たちにキラキラをお見せしていきたいです。

【声優図鑑】厚木那奈美さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

厚木那奈美

厚木那奈美(あつぎ・ななみ) 81プロデュース所属

◆撮影協力

撮影=山本哲也、取材・文=吉田有希、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト