女性の多毛とホルモンの関係「なんだか産毛が濃くなってきた!?」それは「男性化」の症状のひとつ「多毛症」かもしれません

健康・美容

2019/10/18

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

 一般的に女性より男性の方が体毛が濃く、男性は顔には「ひげ」が生えますし人によっては「胸毛」もあります。女性にも体毛はあり、何も処理しなければ、脇の下や外陰部には比較的目立つ太さの体毛が生えます。腕や足の毛は、その太さや色に個人差があり、それほど目立たない人もいればかなり太い体毛が生えてくる場合もあります。ただ、たとえ手足の体毛が体質的に目立つ女性でも、通常顔の産毛は「ひげ」のような濃さにはなりません。

 この、顔の産毛が段々濃くなってきたり、外陰部の体毛が肛門周囲や太ももまで広がってきた場合、「多毛症」の可能性が考えられます。体毛の濃さは男性ホルモンの影響を受けますので、男性ホルモンが増えすぎると「男性化徴候」の症状として多毛症になることがあるのです。ちなみに、男性化徴候は、多毛症以外にもニキビが増えたり体重が増えやすくなったりする傾向がみられます。

 これらの、男性化徴候が月経不順に伴って現れた場合、「多嚢胞性卵巣症候群」の可能性が考えられます。卵巣にある男性ホルモンを産生する細胞に異常が起きるため、男性ホルモンが増える一方で排卵がうまくいかずに女性ホルモンのバランスが乱れます。多毛に対しては、光脱毛やレーザー脱毛など美容皮膚科的治療を行ったり、ピルでホルモンバランスを改善させたりします。ピルには、男性ホルモンを活性化させる作用を持っているものもあれば、逆に男性ホルモンを抑える作用を持つものもあります。通常は、ニキビや多毛があって男性ホルモンの数値が高くなっている場合は、男性ホルモンを抑える作用を持つピルを選択します。

 男性ホルモンが高いと肥満になりやすいのですが、血糖コントロールや減量が、過剰な男性ホルモンを下げる効果があります。そのため、男性化徴候がみられていて肥満傾向がある場合は、血糖値の乱高下が起きないようにコントロールしたり、1回30分以上の運動を週3回以上コンスタントに行ったり、適度な糖質とカロリー制限によって減量する、ということもあわせて行っていくとよいでしょう。

 多毛は体質的なものなのか、病的なものなのかの区別がつきにくい場合もありますが、産毛が「段々濃くなってきた」という場合や、月経不順も伴っている場合は、一度婦人科でホルモン検査を受けてみることをおすすめします。