満を辞して出版! SNSでモノを売りまくる短パン社長が、今だからこそ伝えたいこと

ビジネス

更新日:2019/12/9

 SNSを活用したマーケティングが注目を集める中、SNSでの限定販売だけで、累計売上5億円超えを記録している人がいる。

 彼の名は「短パン社長」こと奥ノ谷圭祐氏。扱うものは洋服にはじまり、カレー、コーヒー、ビールなど多岐にわたる。しかも店頭での対面ではなく、SNSだけでだ。

 これまで出版を断り続けてきたという彼がなぜ今、このタイミングでの書籍化を決断したのか。そして今だからこそ伝えたいこととは。

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■きっかけとなった、ベストセラー作家のある一言

――初の書籍化、おめでとうございます。

短パン社長(以下、短):ありがとうございます。でも、なんかまだ実感湧かないですね。6月にオファーをいただいて12月に発売、というのは初めてのことだから早いのか、遅いのかもわからないですし。でも、編集の方、ライターさんがすごく頑張ってくれたおかげで出せたと思います。

――これまでも数社からオファーが来ていたそうですが、断っていたそうですね。

(短):一言で言うと、めんどくさかったから(笑)。本って若い世代は読まないんじゃないかなと。ボクはこれまでいろいろと友人の本を紹介してきましたが、ボクが紹介すると大体重版かかるんですよ。いわば重版請負人って勝手に自分のことを呼んでますが(笑)。

 でも、それは本当に良い本って思った本しか紹介しない。読んで、これいいな。あの人に役立つかもなって。常に誰かを思って紹介する。だから売れるんですけどね。。

 ただ、紹介してみんな買うのはいいんだけどたぶんSNSに「買ったー!」って上げるだけで、全部読んでないんですよ。いや、マジで。

――スマホ、そしてSNSが普及して、今は短時間で読める本が人気という傾向はあります。

(短):だからボクが本を出しても、みんなちゃんと読まないんじゃないかなって、勝手に思ってました。だから出すとしたら、それこそマンガとか絵本とか、途中にQRコードを入れて動画にいくとか。あと開いたら何かが飛び出てくるとか、そういう分厚い本なら出したいなって。短パンだけに大辞林ならぬ“短辞林”ですね(笑)。

――なるほど。

(短):もちろんそんなのを作ってくれる出版社はなくて。で、実はオファーがたくさん来たのは2017年くらい、テレビにたくさん出ていたときなんです。そのときに出していた方が売れるだろうとは思うんですけれど、でもそこで出したら、勢いに身を任せた感も強いな、って。

――当時は見送っていた書籍化を今回決断された理由は何ですか?

(短):タイミングがばっちりハマったというか。本書にも書いてるんですが、今年は5月に開催した「短パンフェス」(編集部注:2019年5月28日に、長野県白馬で開催されたイベント。平日にもかかわらず500人近くが集まった)に全てをかけていたんです。それが終わって心にポッカリ穴が空いてたところで、まるで見計らったかのように出版社からオファーが届いたんですよ。後から聞いたら、出版社の編集者はそんなことは全然考えていなかったみたいですけれど(笑)。

――それで本を出そうと?

(短):いや、それもまたちょっと違って。実はとても尊敬していて、仲良くさせて頂いてる、『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス刊)や、『才能の正体』(幻冬舎刊)の著者でもある坪田信貴さんに、昨年末くらいかな。Facebookの投稿に「短パンさんは本を出した方がいいですよー 」ってコメントが入って、「はい! 出します!!」ってボクが宣言した、それがキッカケです。

――なるほど、坪田さんの一言が大きかったんですね。

(短):でも、大事じゃないですか? その人の言うことなら問答無用で首を縦に振る!質問もしない! 言い訳もしない! はい! って。そういう存在の人がいることが幸せなんです。第一、今は素直じゃない人が多い! 今、というよりこれは昔も、かもしれませんが、「これやりなさい!」と言っても「それは前例がない」とか、「昔やったけど」とか、すぐ言い訳から入る人たちがいる。だから行動に移せないし、結果も出ない。まずは言われたことを徹底的にやってみろ! って思います。

■読んだ人の「自己肯定感」を高めたい

――今回の著書では、奥ノ谷さんが社員向けのSNSのセミナーをされている、OWNDAYSの田中修治社長が帯にコメントを寄せています。

(短):今回、本を出そうと思ったのはそれも理由の一つなんですよ。いや、理由というか。やっぱり「悔しい!」って気持ちが大事なんだなと。

――悔しさ、ですか?

(短):これも本書に載っているんですけれど、ボク、OWNDAYSでSNS研修をやってまして。今「OWNDAYS」でエゴサーチしたらとんでもないことになっているんで試してほしいのですが、あの文化を作ったの、ボクなんです。「個人を発信しようぜ」って。だから『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』(田中修治/幻冬舎刊)が出たのもボクのおかげだと思ってます(笑)。

先日行われたOWNDAYS社員のイベントでの一コマ

――『破天荒フェニックス』は大ヒットセラーですし、正月にドラマ化されるなどまだまだ注目を集めていますね。

(短):坪田さんも(田中)修治さんも実はボクと同い年で。そんな修治さんが本を出してとてもうれしかったんですけれど、なんか途中で悔しくなってきて(笑)。だから出したくなった、そんな理由もあります。男の意地じゃないですけれど(笑)。

――どんな人に読んで欲しい一冊ですか?

(短):迷える仔羊。
 というのは、冗談ですが(笑)、でも「SNSでの稼ぎ方」を中心に書いているけれど、なにもSNSのことだけを書いてる、というわけではないんです。情報発信して一発で売上につながる! なんてことはないですから、今の時代。

 仕事への向き合い方もそうだけど、とにかく楽しく仕事しようぜ、と。そしてその先には必ず見てくれている人、そして買ってくれている人がいるのだから、その人たちを喜ばせようよ。一緒に楽しんじゃおうよ。なんなら巻き込んじゃおうよ、って。

 それが大勢じゃなくてもいいから、まずはたった1人のために。それ、やってみたら変わるよ。なんならあなたの人生も明るくなるよ、って。そういう本です。

――ビジネス書と思いきや、人の背中を押す自己啓発書でもある、そんな印象を受けます。

(短):ボクはそういうジャンル分けに関してはよくわからないですけれど、最近の人は、「自己肯定感」が低いじゃないですか。って、この言葉もこの本を書いてるときに出会ったんですけれどね。

 全てにおいて、もっと愛を持って接しようぜ。もっと自信持ってさ。前向いて。そうじゃなきゃ成功なんてしないよ、って。この本読んだら、ボクの愛を感じて、人にも、自分にもやさしくなれると思う。

 この本を読んで何かを始めてみよう、変えてみよう、そう思ってくれたらボクは一番うれしいですね。

『「いいね」を購入につなげる 短パン社長の稼ぎ方』(奥ノ谷圭祐/KADOKAWA)

「いいね」を購入につなげる 短パン社長の稼ぎ方

 洋服を、店頭での対面ではなくSNSでの限定販売だけで、累計売上5億円超えを記録している「短パン社長」こと奥ノ谷圭祐氏初の書籍。最初の展示会では7人しか来なかった短パン社長が、どのようにして多くの顧客を抱えるようになったのか。そしてまた、カレーやコーヒーなど、ファッション以外の商品まで売れるようになったのか。

 SNSを通して、いいねだけではなく「買いたい」と思わせる、その発信術を紹介します。

【著者プロフィール】
奥ノ谷 圭祐
株式会社ピーアイ 代表取締役社長。SNSフォロワー数3万人(2019/10時点)1年中短パンで過ごすことから付いたニックネームは「短パン社長」。
2014年の夏に立ち上げたブランド「Keisuke okunoya」はSNSのみの販売で売上5億円超え。自身のブログは毎日1日も欠かさず、書き続け間もなく10年を迎える。