コロナ感染がなくならないまま活動再開――「ウィズコロナ」で重要な視点

健康・美容

公開日:2020/6/26

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

 緊急事態宣言が解除されてからの都市部の感染者数を見てみると、「まあ、そうなるよね~」という動向を示していますね。一言で言うと「抑え込み切れずだらだら」という状態です。解除後3週間たったころの感染者数が一時的に増えているのも、人の流れが再開したのだから当然のことなのです。

 では、感染者数が増えてきたら再度「強制的な自粛」が必要なのでしょうか? 経済活動とのバランスや、感染リスクの高い場所や行為とそれほど高くない場所や行為があることから考えると、「一斉に一律に」自粛することではなく、各自が「個人のレベルで積極的に」感染予防をすることが重要だと考えます。

 感染予防のために、すべての活動を自粛する必要はないのです。例えば、誰とも会うことがなく、すれ違う人もいない早朝にランニングをする時は、マスクをする必要すらありません。逆に、通勤のために満員電車に乗るのであれば、そもそも満員の状態にならないように工夫する必要があります。誰がどの行為を控えた方がいいのか、どのようなシーンで感染予防を厳重にした方がいいのかは、その人の生活スタイルや活動範囲でかなり異なってくるでしょう。

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 例えば、専業主婦の人であれば、自宅で家事をしている時に感染するリスクは低いと言えます。スーパーに買い物に行ったら、カバンや財布は玄関に置いて、買ってきたものはテーブルやキッチン台に置かず床に置き、帰宅直後に手洗いをし、「洗った手で」買ってきたものを冷蔵庫などにしまい、レジ袋を片付けたら再度手を洗う。さらに、各ドアノブをアルコール消毒して、再度手を洗う。調理前に手を洗う。子どもや夫が帰宅するたびに玄関で靴下を脱がせて、手洗いに直行させて、全員帰宅したらドアノブをアルコール消毒する。会社に勤務している人であれば、できるだけ時差出勤や自宅勤務をして、出勤直後の手洗いと、「食べる直前」の手洗いを徹底する。帰宅後は、通勤に使ったカバンや携帯は玄関に置いたまま、すぐに手洗い&「食事直前に手洗い」を徹底する。

 こういった、各自が個人のレベルでできるちょっとした感染予防を積み重ねれば、外出をすべて控えなくてもある程度感染リスクは下げられるのです。もちろん、大人数が狭い空間に密集するような環境は作らないようにしなければいけませんし、お酒が入るシーンでは、酔って正常な判断ができなくなってしまう事態は避けなければいけません。

 注意を払う点をピンポイントに絞ることで、「閉塞感」や「疲弊感」を作らずに安全性を高める工夫はできます。あなたの生活の流れを一度振り返ってみて、どこでどのような感染予防ができるか考えてみるとよいでしょう。