河野純喜(JO1)「この一年で一番変化したメンバーは景瑚かな。よくわからない自我が芽生えてきています(笑)」
公開日:2021/5/16
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、JO1でメインボーカルを務める河野純喜さん。3rdシングル『CHALLENGER』をリリースしたばかりの彼に、大好きなマンガ『BLUE GIANT』の話、そしてデビューから2年目を迎えたJO1の変化についてお聞きしました。
「本当は聞こえないはずなのに、サックスの音が耳の奥に響いてくるような感じがするんです。マンガでここまで表現できるのかと驚きました」
河野さんがおすすめするのは『BLUE GIANT』。2016年にマンガ大賞第3位に選ばれるなど、多くの話題を集めるジャズマンガだ。だが、河野さんが知ったのはごく最近とのこと。
「人から教えてもらって読み始めたんです。まだ第一章の日本編しか手にしていないんですが、一気読みでした。といっても、すごく集中して、一コマ一コマをじっくりと。すると、主人公の大が奏でる音がどんどん良くなっていくのがわかるようで。不思議な体験でしたね」
また、河野さんがこの本のなかで「ほかにはない描写で新鮮でした」と語るのが、コミックスの巻末に掲載されている《BONUS TRACK》。各巻でキーとなった人物が、大と別れたのちのことを語る、描き下ろしのエピソードだ。
「これが大好きで。彼らの会話から察するに、大は将来的にビッグプレイヤーになっている。はたして、彼が成功を収めるまでに今後どんな展開が待ち受けているのかが楽しみになります。それに、大との思い出を話す人たちの表情がとても楽しそうで。いかに大が音楽の旅をするなかで多くの人に影響を与えたかがわかるし、逆に大もいろんな人に支えられていたんだなということが感じられるんですよね」
マンガから刺激を受け、最近はジャズやクラシックを聞き始めるようになったという河野さん。同時に、JO1としてデビューし、自身も音楽を表現する側になってからは音楽の聞き方にも変化があったという。
「いつも何かしら音楽は聞いているんですが、ふとしたときに、“この人の、この歌い方好きだな”って意識するようになったり。そうしたアンテナは以前よりも敏感になった気がしますね。反対に、BGMとして聞き流してしまうようなときも、“どうすれば、こんなふうに耳の邪魔をしない歌い方ができるんだろう”って考えたりして。そのたびに、音楽って本当に深いなと思います」
では、グループとしての変化はどうだろう? デビューしておよそ1年。彼らを取り巻く環境も大きく変わったはずだ。
「そうですね。デビュー当時はわからないことだらけでしたし、今思えば、考え方もまだまだアマチュアなところから抜け出せていない感じがしました。でも最近は、11人で輪になることが増え、みんなで話し合ったり、目標を立てたりと、どんどんまとまりが出来てきているように思います。すごく仲もいいですし。……いや、たまーに、どうでもいいことでケンカもしますけどね。先日も(木全)翔也が僕にちょっかいを出してきたので、ほうっておいたんです。そしたら、あとになって『さっきはすみませんでした……』っていうメールがきて(笑)。ケンカといってもその程度なんです」
それはむしろ、ケンカというよりじゃれ合いでは? とツッコミを入れると、「そうかもしれないですね」と苦笑い。では最後に、河野さんが感じる、この一年で一番変わったなと思うメンバーを聞いてみると……?
「みんな変わりましたけど、一番を選ぶとしたら……(佐藤)景瑚かな。いつもふざけていてすごく面白いヤツなんです。おそらく、彼のなかでその自覚が芽生え始めてきたんでしょうね。あるときから、『バラエティ番組は俺に任せろ!』っていいながら、やたら大声でしゃべるようになったんです(笑)。挨拶の声も大きいし。意味わかんないですよね。どういうことなんだろって思うんですが、それもまた彼らしいというか。ホント、楽しい男です」
取材・文:倉田モトキ 写真:キムラタカヒロ
シングル『CHALLENGER』
JO1 LAPONE ENTERTAINMENT 4月28日発売 初回限定盤A 1900円(税込) 初回限定盤B 1900円(税込) 通常盤 1400円(税込) “未知の世界へ歩き出す”をコンセプトに、JO1の第二章の幕開けを告げる最新シングル。リード曲『Born To Be Wild』やCMソングの『伝えられるなら』、フューチャーベースとヒップホップを融合させた『Design』のほか、3形態それぞれに異なるカップリングを収録。
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