西野七瀬「これからもアンダーグラウンドな世界観の作品に出演してみたい」

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公開日:2021/8/21

小説 孤狼の血 LEVEL2 (角川文庫)

著:
その他:
出版社:
KADOKAWA
発売日:
西野七瀬

 西野さんは2018年に乃木坂46を卒業し、以降は女優として順調なキャリアを積んできた。そんな彼女が、この夏、スクリーンで意外な顔を見せる。出演するのは『孤狼の血 LEVEL2』。柚月裕子さんによる「孤狼の血」シリーズ(KADOKAWA)を原作とするハードボイルド映画で、西野さんはスタンド(スナック)のママである近田真緒を演じる。

 これまでの清純なイメージとは裏腹。勝ち気で姉御肌な真緒は、オファーを受けた西野さん曰く「うれしさ以上に、びっくりしました」とのこと。けれど、演じることができれば、またひとつステップアップできる。「チャンスだ」と思った西野さんは、思い切って現場へ飛び込んだ。そこで西野さんが得たものとは?

(取材・文=五十嵐 大 写真=山口宏之)

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こんなチャンス、そうはないと思って挑みました

――本作に出演したことで、女優としての違う一面を見せられたのではないでしょうか?

西野七瀬さん(以下、西野):そうですね。ただ、オファーをいただいたときは本当にびっくりしたんです。前作も観ていて内容や世界観を知っていたからこそ、「え、わたしですか!?」って。自分が孤狼の世界に入っていくだなんて、まったく想像がつかなかった。でも、マネージャーさんが間違えるわけもないし(笑)。

――そんなに驚かれたんですね。

西野:はい。でも、すぐに「やってみたい!」と思いました。その時点ではどんな役柄かもわかりませんでしたけど、チャンスだと思ったんです。こんな機会、そうはないぞって。

――広島弁も自然でしたし、髪の毛を染められたことでママの雰囲気がしっかり出ていました。

西野:それまで強い女性を演じたことがほとんどなくって、そんな風に見せられるか不安でした。セリフだけが強くても違うと思いますし。だから表情や姿勢も含め、見た目も変えなくちゃって思ったんです。ヘアメイクをして、衣装も着替える。そうすると自然と気持ちが入っていきましたね。

――現場の雰囲気はいかがでしたか?

西野:現場の先輩方は役柄も相まって、本物に見えるくらい怖かったです。飛び交う怒号も迫力があって、とにかくカッコよかった。でも、あまりに怖くて、なかなか近づけなかったんです(笑)。ハードなシーンを撮影しているときは尚更。でも、そういうシーンになると、誰よりも白石監督がイキイキしていて。モニターの前でうれしそうに笑っていました。

――真緒は日岡の恋人であり、チンタの姉という重要な立ち位置にいる人物です。日岡、チンタを演じた松坂桃李さん、村上虹郎さんとは現場でもコミュニケーションを取りましたか?

西野:松坂さんとははじめましてだったんですけど、おふたりは壁がまったくないんです。だからすごく話しやすくて、安心しました。松坂さんにはお芝居での悩みも相談したりして。村上さんは真緒にとっての愛する弟。年齢も近かったですし一緒のシーンも多かったので、お喋りする機会がたくさんありました。おかげで緊張も解れたと思います。

真緒がいかにチンタを愛していたのかがわかるラスト

西野七瀬

――作中では、真緒とチンタは悲劇に襲われてしまいます。誰もが感情を揺さぶられるシーンだと思いますが、演じるのは相当難しかったのではないでしょうか?

西野:(真緒と同じ目に遭ったことがないので)気持ちをすべて理解することはできない。だからすごく難しかったんです。白石監督はあまり演技指導しないタイプ。現場で自分自身がどう演じていくか。これまでそういう経験があまりなかったので、大変でしたね。どうすればうまく演じられるのか、考えてもわからない。だったら思ったままにやるしかない、という感じでした。

――そして印象に残るのは、やはり真緒のラストシーンです。衝撃を受けました。

西野:わたしも「え、そこまでやっちゃうの!?」と思いました。ただ、チンタに対してビンタしたり厳しいことを言ったりしていたのに、あのラストを見ると、真緒がいかにチンタを愛していたのかがわかると思います。

――これまでに演じたことがないような真緒という女性の人生を生きてみて、得るものも多かったのではないかと思います。今後もアンダーグラウンドな世界を描いた作品のオファーがあったら出演してみたいですか?

西野:今回の現場では、今の自分にできないことがクリアになりました。女優としてまだまだなところがはっきりして、そういう気付きが得られたと思います。自覚できれば、次で改善していけばいい。それがわかったのはとてもありがたい経験でした。

 もちろん、もしもまた本作みたいな世界観の作品からオファーが来たら、出てみたいです。普段の自分とはかけ離れた雰囲気の作品に出演することは刺激的ですし、観ている方も面白いんじゃないかなって。いつも同じ、ではなく、いろんな役柄を演じられる人になりたい。そのためには、一つひとつ積み重ねていかなきゃいけないと思っています。

――では最後に、作品のファンへメッセージをお願いします!

西野:前作よりもさらにパワーアップしていますが、ハードなものが苦手な人でも観やすい仕上がりになっていると思います。ストーリー自体はシンプルで、一歩踏み出して、劇場まで遊びに行っていただけるとうれしいです!

スタイリング=市野沢祐大(TEN10) ヘアメイク=猪股真衣子(TRON)

【プロフィール】
にしの・ななせ●1994年5月25日、大阪府生まれ。2011年、乃木坂46の1期生オーディションに合格。以降、中心メンバーとして活躍し、2018年にグループを卒業した。『グータンヌーボ2』のMCを務めるほか、女優としての活躍も目覚ましい。今夏は『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』に出演中。

映画『孤狼の血 LEVEL2』

映画『孤狼の血 LEVEL2』
原作:柚月裕子「孤狼の血」シリーズ 監督:白石和彌 脚本:池上純哉 出演:松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬ほか 配給:東映 8月20日(金)全国ロードショー ●3年前、暴力組織の抗争に巻き込まれ命を落とした刑事・大上。その後を継ぎ、刑事・日岡は広島の裏社会を治めていた。しかし、刑務所から出所した要注意人物によって、秩序が崩れていく。絶体絶命の窮地を、日岡は乗り切れるのか――。
(c)2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会
公式サイト:https://www.korou.jp/

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