NOAさんが11歳の頃に出会った本『ザ・シークレット TO TEEN』とは？ 練習生の頃に身につけた考え方とは？

　毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、3カ月連続で「LET GO feat. JEON WOONG(AB6IX)」「Don’t Waste My Time」「Highway」3つのデジタルシングルをリリースするNOAさん。11歳の頃出会った本について、そして音楽活動について熱く語っていただいた。

（取材・文＝門倉紫麻　写真＝干川 修）

　今回選んだ本『ザ・シークレット TO TEEN』は11歳の時に“お母さんと一緒に”行った書店で見つけた。

「表紙のでこぼこした加工にも惹かれました（笑）。シンプルだけれど言われてみれば確かにそうだなという、人生についてあらためて考え直すきっかけになるような言葉がたくさんあって。韓国にも持って行きました」

　韓国の大手芸能事務所の練習生として、12歳から6年間トレーニングを重ねた。2018年に帰国してからはソロのアーティストとして活動を始め、昨年デビュー。今年は8月から、3カ月連続で3つのデジタルシングル「LET GO feat. JEON WOONG(AB6IX)」「Don’t Waste My Time」「Highway」をリリース。曲の話になると、口調が熱を帯びる。

「『LET GO』は最後のサビで僕とウンさん（練習生時代の友人でAB6IXのチョン・ウンさん）の二人だからこそ！という音色が出せたのでぜひ盛り上がってほしいです。

『Don’t Waste My Time』はまた全然違うキャラクターが出せたというか……結構強めな、ちょっとワルっぽい男の子（笑）。曲調も歌詞も歌い方もすべて、僕の新たな魅力として注目してほしいです。いつもはどうしてもちょっとこう……“弱めの男の子”になっちゃうんです（笑）。今回はビートから作っていったので、それに合わせて歌詞も自分の逆を狙って書きました。僕もこんなふうにできるんだ！と楽しかったです。『Highway』は……誰しも立ち止まってしまう時があると思うんですけど、ハイウェイにいるように速度を上げて進んでいこうよ、というのが大きなメッセージです。聴いた人のエネルギーになってくれたらいいなと思います。僕にとっては、ファンの方の反応が本当にエネルギーになっていて。リリース前はちょっと緊張していたんですが、聴いてくださった方が『NOA、ラップもできるんだ！すごくよかった！』って言ってくださったりしてすごく嬉しかったです。そういう声をいただくと、また新しいことに挑戦しようと思えるんです」

　昨年2月に一度だけデビュー記念のファンミーティングを行い、ファンと会うことができたのだという。

「初めてファンの方と実際にやりとりできてすごく楽しかったです。でもすごく緊張もしていたので、終わってから反省点がたくさん出てきて、すぐに『次はもっとこうしたいな』と思いました。それを行動にうつせない今の状況が寂しいんですが……お会いできるようになったらすぐ、そういった場を設けたいなと思っています」

　達成感や喜びに浸ることなく、すぐに「次」を考えるところに真面目で努力家の顔がのぞく。

「たぶんですけど、練習生の頃にその考え方が身についたというか。毎月末にダンスと歌のテストがあって準備して臨むんですが、ほっとできるのは一瞬で。また次の準備に入るので、終わってすぐに反省点を書き留めておかなきゃ！と……その意識が今もあるのだと思います」

　先輩アーティストを見習って今も練習量も落としていないという。しかも作詞・作曲・振り付けも手がけるとなると、なかなか気が休まることはないのでは？

「小さい頃から何か作ることは常にしていたので、変わらず好きなことをさせていただいてる感じではありますね。でも……時々はちょっとこう、さぼらなきゃなとは思います（笑）。映画とかを観ても、何かを感じたら『歌詞を書かなきゃ』と思ってしまって、結局お仕事に繋がってしまう。曲作りで詰まった時は、ゲームをすることが多いですかね……完全に離れられるものを、いつも頑張って探しています（笑）」

Digital Single「LET GO feat. JEON WOONG（AB6IX）」「Don’t Waste My Time」「Highway」