すべての女子に贈る爆笑&辛口エッセイ!

新刊著者インタビュー

更新日:2013/12/4

「モテそうなのにー」とは言われるものの、なぜかモテない女。そのモテない原因を、日々のなかで無自覚にやらかしている“しくじり”にある!と説いた『女のしくじり』が、10万部を突破するベストセラーに。

いま、女性たちから圧倒的な支持を受ける「モテない女」評論家のゴマブッ子さん。新刊『専業女子』は、しくじり問題はもちろんのこと、多くの読者から寄せられた“女の生きづらさ”の悩みにも回答する、“新・女子のバイブル”だ。

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ゴマブッ子

ごまぶっこ●生年月日は〈永遠の二十歳〉、性別は〈黙っていればモテそうなのにねの典型爽やかゲイ〉、職歴・芸歴は〈「モテない女」評論家〉。著書に、『あの女』『女のしくじり』『お気は確か? ─恋する女への忠言』『恋の迷い子どもへ。』『しくじり姫』『綺麗女のたしなみ』『怖い女』など多数。人気ブログ「あの女」http://ameblo.jp/ano-onna
 
 
 

「自分の悩みを文章にして、メールで送信する。そしてそれを私が読んでいる。きっとそれだけの作業でスッキリする人や、客観的に自分のことを考えられたりする人って多いと思うんですよね。厳しめにぶった斬っても『ゲラゲラ笑いながら読んじゃいました! スッキリ! ありがとうございます!』なんて方もいるので、女性はさっぱりしてますよね(笑)」

 オンナ向けのモテ本というと、ついつい叶恭子サマのような完璧ゴージャスな著者像を思い浮かべてしまうが、じつはゴマブッ子さんはゲイ。「あの女」というブログで身近に見かけた女性の生態を面白おかしく紹介し、『女のしくじり』を発表後は、女性からのお悩みメールが届くようになったのだとか。ここまで女性の心を鷲掴みにしたのは、一体どんな理由があるのだろう?
「なんででしょうね(笑)。当時はモテるためにはあれしよう!これしよう!と、することだらけの恋愛本が主流でしたが、私の本はあれはしない、これはしない。と、しないことをススメる本だったので“恋愛本を読んでも行動に移せない”という人でも気軽に読めたということじゃないかと思います。人ってダメ出しされても素直に聞けないじゃないですか。私もそうですが。異性にダメ出しされたら落ち込むし、同性にダメ出しされたらカチンとくる。そういう意味では、ゲイの私が、しかも他の誰よりもしくじっている張本人の私がダメ出しするというのがよかったのかもしれません。

 ブログタイトルの「あの女」という言葉も、もともとゲイの言葉なんです。ゲイの世界は一人称を“あたし”、二人称は“あんた”、そして三人称に“あの女”と使うことがあります。そこからヒントを得ているのですが、“あの女”といっても悪い女のことでも嫌な女のことでもありません。自分の常識は他人の非常識なんて言葉があるように、誰でも“あの女”になることがありますので気をつけましょう、冷静に客観的に自分を見つめてみましょう……という意味を込めています」

 たしかに、ゴマブッ子さんのツッコミは、鋭いながらも“上から目線”な嫌味さが皆無だ。たとえば『専業女子』でも、〈ふわゆる女子〉〈セレブ女子〉〈サバサバ女子〉など“私って〇〇系”と自分を何かに属させることで安心したり他人と比較しがちな女性の生態を分析し、〈ムダムダ!!!!〉とバッサリ。さらに男から見た女のカテゴリーは〈抱ける〉〈おっぱい〉〈家政婦〉〈圏外〉の4つしかないことを突き付ける。この無力感の先に待ち受けるスッキリ感! 世のモテ論に振り回されてしんどくなっている女性も、これで戦っている土俵をリセットできるのでは?
「本のあとがきにも書いているのですが、女性の大変さって今も昔も実はそんなに変わってはいないと思うんですね。ただ、選択肢が増えたことによって悩みが複雑になった……というよりも“自分で複雑だと思い込んでいる”場合があると思うんです。その思い込みが女性の生き方を複雑にさせているんじゃないかなと。実は答えってシンプルかもしれない。そう思えたら、生きづらい毎日も違って見えるのではないかと。考えすぎず、よく考えてみることが大事だと思います」

 

いま、芸能界で“最強!”な女子は!?

『専業女子』には、幸せに辿り着きたいのに到達できない女性からの悩みが数多く掲載されている。合コンで〈井川遥さんに似ていると言われた〉と披露して〈これは綺麗売り失敗ですか?〉と悩む人。元カレにもう一度メールを送っていいかどうか逡巡する人。こじらせ系女子の自意識や、無意識のずるさ、夢見がちな非現実主義っぷり、報われなさ……。本書はまさしく“現代女の博覧会”のようだ。そんな悩める女性たちに、容赦なくもやさしいアドバイスを送るゴマブッ子さん。
「答えって実は出ていて、でも見て見ぬふりをしてることってありますものね。ネットという世界で私に相談するという流れの中で気づきを得られればいいのかなって思います。だって自分を幸せにできるのは他の誰でもない自分なのですから」

 では、ゴマブッ子さんから見て、いま、芸能界で“最強!”と思う女性は、どんな人なのだろう?
「綾瀬はるかさんかな。男性からの支持率が半端ないじゃないですか。見習ったところで綾瀬はるかさんにはなれませんよね」

 ──ですよねぇ……。ならば、いま生きるのが大変そうな、もっとも注目している“こじらせ女子”の類型ってありますか?
「よく聞かれるんです。『どんな女が“あの女”ですか?』とか『いま一番興味のある女はどんな女ですか?』って質問。これって女性特有なんじゃないかなってふと思うことがあります。“比較”したいんですよね。どんな女がダメな女で自分はそのダメな女よりはマシとか。他人と比べなきゃ……みたいな女の心理が表れてるような気がするんです、この質問に。だから私はいつも『特にないですね。女子のジャンルには興味がないみたいです』って答えています」

 ──な、なるほど。さすがゴマブッ子さん、卑しい部分を見透かされた思いです……。