三吉彩花「私にとって少女マンガに大事な要素は、自分が恋に落ちるほどの男の子がいるかどうか(笑)」

あの人と本の話 and more

更新日:2013/12/19

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、12月15日(土)から公開される映画『グッモーエビアン!』に出演している三吉彩花さん。大の少女マンガ好きだという彼女に、こだわりのポイントを教えてもらった。

映画やドラマで多忙を極める三吉さんにとって、少女マンガは日常の疲れを癒してくれる大切なアイテムだ。選ぶ本にジャンルのこだわりはなく、古くは母親が持っていた『キャンディキャンディ』を読んで感動したことも。その彼女に、最近のお気に入りのマンガ家を訊ねてみたところ、福山リョウコと南塔子の名が挙がった。なかでも、福山リョウコの作品は大のお気に入りだという。

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「いつもは、ストーリーやキャラクターのイラストを見て、
いいなと思ったら買って読むというパターンが多いんです。
でも、福山さんだけは別。
作者の名前だけで迷わず買う、数少ない作家さんですね。
学校の友達にもすごく人気で、
すすめると、必ずみんなはまってます」

出会いは、『悩殺ジャンキー』だった。

「モデルさんのお話なんですが、
ショーの華やかなシーンを見て
“いいなぁ”って思ったり、
主人公のナカちゃん(蕪木那伽)の
可愛さにやられちゃったり(笑)。
それに、物語が想像とはまったく
別の方向に進んでいくあたりも、
その裏切られ方に
心地よさを感じていたんです」

ただ、今回の本誌インタビューで、同じ福山リョウコの作品でありながら、彼女がセレクトしたのは『モノクロ少年少女』だった。その理由は、「残念ながら、「悩殺ジャンキー」には、私が恋に落ちるほどの男性キャラクターが少なかったから(苦笑)」

そう。彼女が読む少女マンガにとってもう一つ欠かせない要素は心をときめかせるかどうかなのだ。

「でも、私が愛してやまない
『モノクロ少年少女』に登場する右京君は、
動物と人間が混ざった特殊な男の子なんですよね……。
なんだか、そういった風変わりな
キャラクターにしかときめかなくなりそうで、
自分がちょっと怖いです(笑)」

(取材・文=倉田モトキ)
 

三吉彩花

みよし・あやか●1996年、埼玉県生まれ。女優、モデル。2010年、「ミスセブンティーン2010」に合格し、Seventeenの専属モデルに。女優としても映画『告白』やTVドラマ『熱海の捜査官』『高校生レストラン』、サントリーのCM『なっちゃんオレンジ』(7代目)などで話題を集める。現在、TVドラマ『結婚しない』に出演中。

 

紙『モノクロ少年少女』(1〜10巻)

福山リョウコ 白泉社花とゆめC 各420円

学費や生活費免除のチラシにつれられて私立毛保乃学園に入学した巳待呉羽。しかし、そこはトラやオオカミなどケモノの国の学生が集まる高校で、呉羽はウサギ国の姫として正体を隠して学園生活を送ることに…。奇想天外な学園の中で巻き起こる恋愛模様や主人公・呉羽の成長を描いた学園コメディ。

※三吉彩花さんの本にまつわる詳しいエピソードは
ダ・ヴィンチ12月号の巻頭記事『あの人と本の話』を要チェック!

 

映画『グッモーエビアン!』

原作/『グッモーエビアン!』吉川トリコ 新潮文庫 監督/山本 透 脚本/山本 透、鈴木謙一 出演/麻生久美子、大泉 洋、三吉彩花、能年玲奈、他 配給/ショウゲート 12月15日(土)テアトル新宿ほか全国ロードショー ●未婚の母アキと中学生の娘ハツキの元へ、ある日突然、放浪の旅に出ていたヤグが帰ってきた。ヤグはハツキを娘のように愛情を注ぎ、久々に3人での暮らしが始まるが、ハツキは自由すぎるヤグやアキの言動に苛立ちを見せる。