感動的なストーリーに涙が止まらない! 号泣必至なおすすめ猫漫画まとめ

マンガ

更新日:2018/7/23

 ねこブームの昨今は、さまざまなジャンルのねこ本が販売されているが、中でも高い人気を得ているのが泣けるねこ本だ。ねこはマイペースでツンデレというイメージが強いかもしれないが、意外にも人の心に寄り添ってくれる動物である。そこで今回は、ねこの温かさを感じられる感動的なねこマンガを5つご紹介したい。

■「お前に出会えたことが幸福だよ」Twitter発の人気感涙本

『おじさまと猫』(桜井海/スクウェア・エニックス)

 Twitter上で、世の中のねこ好きから大反響を得て書籍化された『おじさまと猫』(桜井海/スクウェア・エニックス)は、ペットショップで売れ残っていた1匹のねこ・ふくまるとおじさまの温かい日常を描いた感動作品だ。誰にも見向きもされず過ごしていたふくまるは日に日に命の値段を下げられ、孤独な日々を送っていた。そんなふくまるを欲しがったのは、広い家にたったひとりで暮らしていたおじさま。互いの孤独が重なり合ったとき、愛を手に入れることができた。日々の生活の中で、人を愛することが怖くなってしまったときは、ぜひ彼らの幸せな日々を見て、誰かを想うことの素晴らしさを思い出してみてほしい。

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■溢れるねこ愛に涙腺が緩む! 男前な擬人化ねこ「つしま」の日常

『俺、つしま』(おぷうのきょうだい/小学館)

 数あるねこマンガの中でも「ねこの描写がリアル」だという声が多く寄せられている『俺、つしま』(おぷうのきょうだい/小学館)は、擬人化されたキジトラねこ・つしまが主人公。男前なつしまは憎めないキャラクター性を発揮し、飼い主であるおじいちゃん(実は女性)を翻弄する。つしま目線で語られる、ねこ界のルールやねこの気持ちはコミカルで頬が緩んでしまう。作品内で描かれているねこあるあるを見て、思わずにやけてしまう飼い主も多いはずだ。そして、本作はおじいちゃんの深いねこ愛が伝わってくる点も魅力だ。「ただいてくれるだけでいい」――そう語るおじいちゃんの言葉に、思わず涙腺が緩んでしまうだろう。

■我が家にも来てほしい! 涙の匂いをたどり、癒しを与える夜廻りねこ

『夜廻り猫』(深谷かほる/講談社)

 Twitter発の8コママンガ『夜廻り猫』(深谷かほる/講談社)は、心が傷ついた日に読みたい感動本だ。主人公は、涙の匂いをたどってやってくる夜回りねここと遠藤平蔵。彼は「泣く子はいねがー」と口にしながら、涙する者の心を励ますため、毎夜現れる。本作は感動的だが、絵面では一切涙が描かれてないことがポイントで、全ての登場人物が必ずしも救われるわけではないところにリアリティがある。誰かの温もりは問題を直接的に解決してくれるわけではないかもしれないが、傍に寄り添ってくれる存在がいることで心が救われるときもある。収録されているストーリー数も多いので、どの話が自分の心に一番響くのか、ぜひチェックしてみてほしい。

■ペットロスの心に刺さる! ねこと人間の絆を描いたファンタジー作

『ねこじぞう』(池田さとみ/少年画報社)

 命の期限は人間と動物では異なる。多くの場合、動物のほうが自分よりも先に寿命を迎えてしまうため、ペットの死をなかなか乗り越えられない方もいるのではないだろうか。そんな方にこそ読んでほしいのが、天国のペットを思い出せる『ねこじぞう』(池田さとみ/少年画報社)だ。物語は、小さな寺にあるねこ型の石を巡って繰り広げられていく。「ねこじぞう」と呼ばれているその石には不思議な力があり、お参りをすると死んだねこに会えるのだ。ねこじぞうによって浮かび上がる人間とねこたちの絆は、涙なしには読めない。「離れても、いつかきっと会える」。読後にそう力強く思えるようになるのも、本作の醍醐味だ。

■ねこと人間のW視点で紡がれる物語! 不器用なミステリー作家が見つけた幸せとは?

『同居人はひざ、時々、頭のうえ。』(みなつき:原作、二ツ家あす:漫画/フレックスコミックス)

『同居人はひざ、時々、頭のうえ。』(みなつき:原作、二ツ家あす:漫画/フレックスコミックス)の主人公・朏素晴(みかづきすばる)は自らの想像の世界を邪魔する他人が苦手な、不器用なミステリー作家。そんな素晴のもとにやってきたのが、1匹の野良ねこ・ハル。この出会いを機に、素晴の日常は大きく変わり出す。一見相性が悪そうに見えるふたりだが、素晴はねこの不可思議な行動を見ているうちに小説のネタが浮かぶようになり、共同生活を楽しむようになっていく。本作は、ねこと人間のW視点でストーリーが進行していくのがポイント。意思疎通が噛み合わない中、少しずつ距離を近づけていくふたりの姿は微笑ましく、感動を与える。

 心温まるねこマンガは、疲れた心に癒しと笑顔を与えてくれる。大人になると人前で涙を流せず、頑張らなければいけないことが多くなる。そんなときこそ、ハートフルで泣けるねこマンガを手に取り、心のデトックスをしてみてはいかがだろうか。

文=古川諭香