イケメンの時代は終わった! 私の彼氏は原始人!? 原始時代を味わえる漫画まとめ

アニメ・マンガ

2018/10/12

 今から何万年も昔。私たち人類がようやく他の動物とは一線を画す存在として活動するようになった原始時代。あまりにも昔であるために、その痕跡は壁画や、土器などでしか知ることができませんが、ハッキリとわからないからこそ、その魅力が輝くのかもしれません。昨今の縄文時代ブームもあってか、そんな原始時代をモチーフにした漫画が、恋愛、アクション、SFなどさまざまなジャンルで登場しています。

■イケメンをふって、選んだのは250万年前のガルヒ猿人!

 恋愛漫画の中にあって、斬新かつ先鋭的な試みによって多くの人の心を掴んだ作品が『原始人彼氏』(北福佳猫/白泉社)。美少女であるヒロインは、恋愛漫画にありがちなさまざまなタイプのイケメンに言い寄られるものの、彼らには満足ができず、かといって恋愛はしたいという、ある意味贅沢な悩みを持って日々を過ごしていました。

 そんな中、突然現れた農耕の女神によって飛ばされた先は原始時代。そこで出会った運命の人は猿人! 言葉も通じず、種族すら異なる2人がどのような関係を育んでいくのか? 猿顔ではなく、完全に猿であるガルヒが感じさせる、イケメン度の高さも見所です!

■原始時代を舞台にした復讐劇であり、コメディ!?

 現代から3万年前を舞台に、絶望の山(グラシュ)と呼ばれる生物によって、父や村を滅ぼされた少年が、復讐をするために旅をするという王道のストーリーと、原始人の言語や、用語のルビが、現代をベースにしたギャグになっているという相反する要素が融合している不思議な作品が『グラシュロス』(金城宗幸:原作、藤村緋二:画/講談社)。

 舞台は原始時代、登場人物はクロマニョン人という、本格的に考察すると、未知の要素が多く、表現が難しくなる部分を割り切って、言葉や文化などを現代風にアレンジしたことによって、原始時代の復讐譚として読むこともできれば、原始時代風ギャグ漫画としても読むことができるという、1冊で2度美味しい作品です。

■原始娘たちの意外にのんきな日常と、その裏に流れる謎に引き込まれる

 原始時代を舞台にするというと、なんとなく荒涼とした雰囲気がイメージされますが、そういった概念を覆し、可愛らしくシンプルな絵柄によって、原始時代を描き出した作品が『荒野の花嫁』(村山 慶/双葉社)。

 氷河期へと向かう石器時代という、かなり厳しい年代が舞台でありながら、絵柄のせいもあってか重苦しくなく、ふんわかした雰囲気で話が進む一方で、「人モドキ」との戦いや、流れ着いた花嫁がもたらす文化の源、などといった謎も多く含まれているために、1度読んだだけでは満足ができず、よりその世界を知りたくなり、何度も読み返したくなる魅力が秘められています。とにかく先が気になる原始時代を舞台にした作品、No.1といえるでしょう。

■現代の大学生は、原始時代で生き抜いていくことができるのか?

 突然原始時代へとタイムスリップしてしまった7人の大学生。生命力が弱くなった、草食系などと呼ばれている現代の大学生が、生命力がなければ生きていくことが不可能な状況に否応なしにたたき落とされてしまったら、どうなるのか? そんな状況を描き出した作品が『創生のタイガ』(森 恒二/講談社)。

 タイムスリップものというと、現代の科学知識や道具を用いて原始人の優位に立つ、というパターンが多いのですが、こちらの作品は原始時代のルールである弱肉強食が強調されています。圧倒的な力の前にはちっぽけな知識は役に立たない、そんな状況からどのようにして生き残ればいいのか? それは、現代社会を生きる私たちにとっても、大きな意味のある問いかけなのかもしれません。

■数千年後の世界は石器時代だった! 人類文明は復興されるのか?

 最後に紹介するのは、時代的には未来でありながらも、その文明レベルが石器時代にまで退化してしまった地球を舞台に、人類の文明を復興させようとする少年達が活躍する『Dr.STONE』(稲垣理一郎:原作、Boichi:作画/集英社)。

 私たちは、長い年月で築き上げられてきた文明によって生きているといえます。しかし、すでに誰もが持っているスマートフォンの仕組みを理解し、それを作れるという人がどれだけいるでしょうか? 

 そんな最先端の文明を、石器時代に手に入るものを使って作り上げていくという、壮大かつ複雑なテーマを持ったこちらの作品は、荒唐無稽に思えるような内容でありながら、その科学知識にはきちんとした裏付けが存在しています。魅力的な内容と、そこから得られる知識。まさに、少年漫画のお手本といっても過言ではない傑作です。

 科学文明に依存し、その力によって繁栄してきた現代人だからこそ、すべてが力によって決まるという原始時代に魅力を感じるのかもしれません。もし、自分が原始時代にタイムスリップしたらどうなるのか? 弱肉強食の世界に適応するのか? それとも過酷な自然に負けてしまうのか? そんなことを考えながら読んでみると、自分にとってなにが必要なのか、そして、自分が本当に求めているものが何なのか、かるかもしれません。もちろん、そんな難しいことを考えることなく、読んだとしても、どれもが良質なエンターテインメント作品となっていますので、シンプルに楽しむのもありですよ!

文=龍音堂