注目の新刊 『起終点駅(ターミナル)』 ダ・ヴィンチ2012年7月号

公開日:2012/6/6

国選弁護しか引き受けない弁護士・完治は、妻子を捨て、釧路の街を霧のように漂う生活を送っていた。一人の女性との過去を背負いながら――(「起終点駅」)。「心の底が見えた」と著者自身語る、全6編の人間模様。語り口は静穏だが、胸に強く熱く訴えかけてくる。