勢いはAKB以上!? “ももクロ”の波乱万丈な歩みと魅力

芸能

2012/11/20

 モノノフ曰く、「これまでのアイドルとはまったく違う!」のだとか。誰が? そう、今をときめく「ももいろクローバーZ」(以下“ももクロ”)だ。

 “モノノフ”とは、彼女たちのファンのこと。念のため「ももクロなんて聞いたこともない」という人のために簡単に説明しておくと、ももクロとは百田夏菜子・玉井詩織・佐々木彩夏・有安杏果・高城れにの5人で構成されるスターダストプロモーション所属のアイドルグループである。アイドル離れしたアクロバティックなパフォーマンスとそれに全力で挑む彼女たちの姿が、アイドルファンはもとより今までアイドルになんか見向きもしなった人たちのハートをもわし掴み。特に今年は横浜アリーナ・西武ドーム・武道館などでのライブを成功させ、大みそかの紅白歌合戦出場も当確……という声も聞こえてくるほどの勢いを見せているのだ。

 さらに、6月27日に発売された8thシングル『Z女戦争』は10万枚超えのセールスを達成。「AKB48は150万枚売っているんだから10万枚なんてたいしたことないでしょ……」という意見もあるかもしれないが、あちらは握手券つき。ももクロは握手をせずに10万枚を売り上げたのだから、“CDが売れない時代”にしては驚異的な数字なのである。

 とはいえ、こうしてざっくり語ってみたところで、モノノフたちからは「浅い!」という声が、ももクロをよく知らない人たちからは「だから何?」という声が聞こえてきそうだ。そこで、彼女たちの波乱万丈の歩みとその魅力が堪能できる本を紹介させていただくことにしたい。

 『ももクロことば祭り―ももいろクローバーZ全力発言集』(吉池陽一/太陽出版)は、メンバー5人が今まで発してきた魂の叫びをまとめた1冊。リーダー百田夏菜子による「私たちももいろクローバーが狙うのは、アイドル戦国時代で天下を取ることです」をはじめ、「お客さんの前では倒れたくないから、どんな無茶なことでもやりきりたい」(玉井詩織)や「ももクロで伝説を作りたい」(高城れに)といったアイドルらしからぬ闘争心にあふれた言葉が並ぶ。また、高城れにの「ももクロを嫌いになっても、私は嫌いにならないでください!」というどこかで聞いたことのあるような発言(本家と意味は真逆だけど)などのちょっと笑えるものも……。

 ここで紹介するのはこれくらいにしておくが、いずれにしても彼女たちがただ可愛いく歌って踊るだけの普通のアイドルとは違うということがひしひしと伝わってくるはずだ。

 今でこそ紅白出場も望めるだけのポジションに上り詰めたももクロだが、その歩みは必ずしも順調ではなかった。2008年の結成以来、路上ライブにCD手売りなどを繰り返し、メンバーの入れ替えもたびたびあった。そんな苦難の道の一端を垣間見ることができるのが『ももクロニクル1 全力少女が駆けぬけた秋冬春夏』(早川書房)。2010年から毎週金曜日に配信されているももクロレギュラー番組『ももクロChan~Momoiro Clover Z Channnel~』(テレ朝動画)のオフィシャルブックとして、横浜アリーナライブ密着の模様や2011年4月に早見あかりが突如脱退を表明した時の彼女たちの苦悩、さらにはももクロの運命を決定づけたイベントとも言われている「試練の7番勝負」の模様などが、躍動感のある写真とともに甦る。南海キャンディーズ山里亮太やグラビアアイドルの吉木りさら、“モノノフ”を自認する著名人のインタビューも収められており、ここ数年のももクロの激動を振り返ることができる内容となっている。

 この2冊を読めば、「ももクロって聞いたことはあったけど詳しくは知らない」なんていう人も、きっとその魅力に虜になってしまうことだろう。そして、モノノフたちが「他のアイドルとはまったく違う!」と熱く訴える理由もわかるはずだ。勢いはAKB48以上とも言われる“時代の申し子”ももいろクローバーZ。今からでも遅くないので、あなたも“モノノフ”の仲間入りをしてみては?

鼠入昌史(OfficeTi+)