『みーまー』の戦慄を超えた!? 入間人間 新作の衝撃展開が話題

文芸・カルチャー

2012/12/5

 電撃大賞の審査でも物議を醸し、問題作と言われた『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(アスキー・メディアワークス)でデビューした入間人間(いるまひとま)。その狂った心理描写や残虐な殺人描写で読者を引きつけたが、最近はさわやかな青春ものや甘めの恋愛ものも書いていた。

 それはそれで魅力的だが、やはり『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』から好きになった人は、少し物足りなさを感じていたことだろう。しかし、そんな人も納得するほどスゴイと噂の新作が発売された。11月22日に発売された『たったひとつの、ねがい。』(アスキー・メディアワークス)は、表紙もおとなしそうな美少女がカレーライスをまえににっこり微笑んでいるイラストだし、あらすじも学生時代に知り合った彼女に、思い切って結婚を切り出して……といったもの。これだけみると『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』に通じる衝撃作だとはにわかには信じられない。しかし、実はあちこちで「表紙詐欺」「あらすじ詐欺」と評されるほどの衝撃展開が待ち受けているのだ。

 『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』のファンなら「入間作品の狂気はこうじゃないと!」「待ってました」と喜ぶところだが、人によっては「表紙買いダメ絶対!」「全然ライトじゃない」と、好き嫌いがハッキリと分かれる形になった。中には、入間ファンでさえもう1度ページをめくることをためらう人もいるという。この作品で入間デビューするという読者は、相応の覚悟を要するかもしれない。

 この作品は、ある男の復讐劇なのだが、その方法は残虐そのもの。大人も子供も関係なく、手段も選ばず軽々と殺していく。帯にもあるように「この物語に、同情の余地なんかない」のである。

 “狂気”を書かせたら右に出るものはいないという入間人間。今作でもその魅力は十分に発揮され、衝撃的な内容ながら、1度読み始めてしまったらテンポの良さや物語の展開にぐいぐい引き込んで最後まで読ませる力はさすがである。