ついにコミックも登場!『カゲロウデイズ』ますます加速する人気の秘密に迫る じん(自然の敵P)× 漫画家・佐藤まひろスペシャル対談
更新日:2014/9/1
連載中の雑誌『月刊コミックジーン』では、現在、10代の女子中高生を中心に人気を集め、アンケートハガキにも、たくさんのキャラクターイラストが寄せられているという。
なぜ、今、この作品は多くのネットユーザーにこれほどまで注目されるているのか? その人気の秘密を探るため、今回は楽曲から小説まで『カゲロウプロジェクト』の仕掛け人であるクリエイターのじん(自然の敵P)さんと、コミカライズを手がけた漫画家の佐藤まひろさんにインタビューを行った。
アシスタントへの応募が連載への道を開いた
漫画家。第4回MFコミック大賞でジーン賞を受賞。現在月刊コミックジーンで『カゲロウデイズ』を連載中。
――まずはじめに、今作でデビューとなる佐藤さんにお聞きします。漫画を描くようになったきっかけは何だったのですか?
子供の頃からお絵かきは好きだったんですけど、中学時代からちゃんと漫画を描き始めてはじめたと記憶しています。たしか、『週刊少年ジャンプ』を読んだのがきっかけで「これから俺たちの旅が始まるぞ!」的な冒険少年漫画がはじまりだった気がしますね(笑)。あんまり恋愛ものを描いたりするのは恥ずかしいという思いもあったのと、バトルものを描きたいと思っていたからですね。今でもいつかガッツリとしたバトルものは手がけたいなって思っているので、そうしたところは変わっていないかもしれません。
――いつごろから漫画家になりたいと思われたのでしょうか?
小さい頃から「漫画家になれたらいいな、なりたいな」とは、ぼんやり考えていました。それから一度社会人になって、「朝起きて会社行くのがつらいなー…」と思うようになってしまって(笑)。働き出してからもう一度、漫画家になりたいなって思いました。そこから、アシスタントの応募に募集したら編集者さんに声をかけられまして、気がついたら『カゲロウデイズ』の連載を持たせていただくことになりました。
――『カゲロウデイズ』の連載をもちかけられた時はどのようなお気持ちでしたか?
ちょうど、オリジナル作品をどう描いていこうか考えていた時期だったので、(今回の企画の話は)大変勉強になるなと思いまして、とても嬉しかったです。それまで、全然ニコニコ動画とか、VOCALOIDの文化について知識がなかったのですが、お話いただいてから見るようになって、今ではカラオケで歌えるようになってしまっています(笑)。
――漫画として描くにあたって、最初はどのようなところから構想を組み立てたのでしょうか?
とにかくニコニコ動画にある楽曲の動画や、pixivなどのイラスト投稿サイトにあった『カゲロウデイズ』関連のファンアートを見て、ファンの方の頭の中にあるイメージを想像していきました。そこからコンペ用にキャラクターの立ち絵や、じんさんから指定されたシーンを描いていきましたね。ネームが採用されてからは、小説を土台にして、じんさんや、キャラクター原案のしづさん等と相談しながら描き進めていきました。
――じんさんや、しづさんとはどのようなことを相談されていたのですか?
じんさんとはストーリーの構成から、小説の表現をどう漫画に落とし込んでいくかといった話を中心にしていました。しづさんとはキャラクターの衣装だったり、物語の舞台のひとつであるアジトの様子についてだったりを相談していました。最初は構想をかたちにしていくのが大変だったのですが、次第に慣れていきましたね。