BLのヤクザは新種!? 人気のヤクザBLその魅力のヒミツ

BL

2013/1/8

 極道やヤクザと聞くと、どういったイメージを抱くだろうか? パンチパーマにサングラスをかけ、派手なスーツを着た強面の男だったり、何かと因縁をつけてきて、恫喝してくる凶暴な人たち……できれば、一生かかわり合いにはなりたくない人が思い浮かぶだろう。しかし、なぜかBL界においては、これでもかというほどヤクザや極道が溢れかえっている。そこで、今回はそれほどまでに人気がある彼らやヤクザものの魅力を探ってみようと思う。

 まず、ヤクザものの萌えポイントと言えば、やはり彼らの関係性。組に属する者たちの主従関係は絶対。『アウトフェイス ダブル・バインド外伝』(英田サキ:著、葛西リカコ:イラスト/徳間書店)に登場する葉鳥 忍は、中学もろくに通わず、女や男に体を売って生活していたのだが、そんなどうしようもない彼を救うのが、東誠会2代目会長の息子である新藤隆征だ。命の恩人でもある新藤のためなら、どこまでも突っ走ってしまうような忍。その健気さや忠誠心は、ヤクザものならではの魅力だろう。

 また、元検事で元弁護士、弱い立場の人を救うために力を注ぐ芽吹章が登場する「交渉人シリーズ」(榎田尤利:著、奈良千春:イラスト/大洋図書)のように、警察や敵対する組に所属している人とのカップリングもたくさんある。その禁断の関係ではより一層燃えるし、こんなふうに相手との関係性によって変化する萌えポイントにやられてしまう人も少なくない。

 そして、どんな職業とでもカップリングできるというのもポイントかもしれない。ヤクザものの種類は幅広く、先ほど挙げた警察はもちろん、「龍&Dr.シリーズ」(樹生かなめ:著、奈良千春:イラスト/講談社)のように医者とヤクザのカップルや、ファザコン高校生に振り回されてしまう『ダークエンジェル』(水月真兎:著、わかな:イラスト/二見書房)。さらに『極道幼稚園』(海野 幸:著、小椋ムク:イラスト/二見書房)のような幼稚園の先生とヤクザのカップルなんてものもある。普段なら絶対に交わることのない彼らを掛け合わせることで、極道やヤクザの意外な一面を垣間見ることができるのだ。実際、『極道幼稚園』に登場する組の会長の息子で若社長を務める瑚條蓮也は、立ち退き要請に行った幼稚園で園児をかばって怪我をし、記憶喪失になったあげくに4歳児の頃まで幼児退行してしまうのだ。ヤクザの家に生まれた子供が幼い頃どういうふうに育てられたかといったことや、ヤクザの人間味が描けるのも、いろんな職業と掛け合わせる理由なのかもしれない。

ライトBLへようこそ』(桜雲社/アスペクト)では、「BLのヤクザは新種なんだなって思うといいと思います」と書かれている通り、極悪非道なヤクザがメインとして出てくることはほとんどない。しかし、敵対する相手に大切な恋人がさらわれたり、事件に巻き込まれた時は、彼らを守るために相手を殺してしまうことも。また、危険に巻き込まれるからと、わざと自分から別れを切り出したり、距離を置くこともある。好きな相手のためなら多少手荒いことや汚い手段も厭わない姿や、自分の手を汚したり、離れ離れになっても相手を守る強さ。腐女子のみなさんも、そんな男気あふれるダークな世界にメロメロになってしまうのだろう。

 男だらけの世界で繰り広げられる熱い戦い。そこで生まれる強い絆を見ることができるヤクザBLなら、この冬の寒さだって吹き飛ばせちゃうかも?