コース料理にも変身!? いま缶詰レシピがすごい!

更新日:2013/1/9

 仕事始めでおとそ気分も抜けてきた今日この頃。しかし「休暇中のぐうたら気分がまだ抜けない!」とお困りの人もいるのでは。とくに面倒に感じがちなのが、自炊。簡単でささっとつくれるものはないか……そうお考えの人にオススメしたいのが、缶詰を使った料理。じつはレシピ本の世界でも缶詰は大人気。缶詰を使ったレシピ集が数多く出版されているのだ。

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 たとえば、『野崎洋光のたのしい缶詰レシピ 魚介編』(野崎洋光/東洋経済新報社)は、手抜きを見破られたくない主婦の強い味方。なにせ著者は、「ミシュランガイド東京2013」でも二つ星に輝いた名店・分とく山の総料理長。さばの水煮をごぼうとわけぎとともにキャベツの葉で巻いた「さばのロールキャベツ」や、サーモンの中骨水煮を使った「さけ中骨のしんじょ蒸し」など、「これが缶詰でできるの?」と唸ってしまう1品が満載の1冊だ。ポイントは、缶の汁を有効利用すること。著者いわく、水煮の缶汁は「“だし”のかたまり」。味が濃いみそ煮缶や蒲焼き缶の場合は水で薄めたり、「煮切った酢を加えたり、生姜や青じそなどの薬味野菜をプラス」することでサッパリさせよう。

 また、うち飲み新年会を予定している人には、『かんたん晩酌缶詰レシピ50 ほろ酔い女子つまみ』(黒瀬佐紀子:著/徳間書店)が役立つはず。こちらには、鶏ささみ缶との中身とコチュジャン、マヨネーズ、しょうゆをあえただけの簡単ディップから、マリネにしたパプリカやたまねぎを、いわし缶のいわしにのせただけの南蛮漬け風といった、どんなお酒とも相性バツグンの品々が。焼き鳥缶だって、クリームチーズと交互にスティックに刺せば、まるでバルのおつまみのような1品に変身。青のりをトッピングにすると、風味が加わってもっとおいしくなるそうだ。

 さらに、「正月は深酒、夜更かしの連続で身体が疲れ気味」という人は、『缶詰deゆる薬膳。』(池田陽子:宝島社)が参考になる。薬膳料理というと調理も難しそうに感じるが、缶詰を使えば手軽に実践できるそう。胃がお疲れの人なら、“胃をヒートダウンし、潤いを与え、痛みをやわらげる”マンゴーが効く。缶詰のマンゴーなら、パカッと開けるだけ。ミルクシェイクにすれば美肌効果も期待できそうだ。風邪気味でせきがしんどいという人には、「せき止めサプリ」なギンナンを。ギンナン缶を使って、「肺の機能をアップする」というナガイモやクルミと一緒にバターで炒めれば、立派な薬膳料理の完成だ。

 前出の『たのしい缶詰レシピ』の著者いわく、缶詰は「下ごしらえや下処理を担ってくれる料理人のような存在」。しかも缶詰を常備しておけば、災害時などのいざというときにも安心だ。この機会に、多彩なレシピ本を参考にして、缶詰料理のレパートリーを増やしてみてはいかがだろうか。