『進撃の巨人』『テラフォーマーズ』だけじゃない! ゾワッとくる異形キャラマンガ

エンタメ

2013/1/15

 年末恒例のランキングムック『このマンガがすごい!2013』(このマンガがすごい! 編集部/宝島社)でオトコ編第1位に選ばれた『テラフォーマーズ』(貴家 悠:原作、橘 賢一:画/集英社)。ストーリーもさることながら、やはり火星で進化したゴキブリ“テラフォーマー”のビジュアルに度肝を抜かれた読者も多いはず。2010年に『このマンガがすごい!』オトコ編でオトコ編1位になった大ヒット作『進撃の巨人』(諫山 創/講談社)の巨人もそうだが、見た瞬間にゾクッとさせるような異形のキャラクターが登場する作品は強烈なインパクトを与えてくれる。

 そんな、ひと目見た瞬間に目が離せなくなる異形マンガ、実は『テラフォーマーズ』以外にもまだまだある。たとえば、タイトルからしてインパクト抜群だった『革命戦士 犬童貞男』(佐々木昇平/講談社)。動物を操って人間社会にテロを仕掛ける男・犬童貞男(いぬどう・さだお)の暴走を描いた、ギャグともシリアスともいえないバイオレンスアクションなのだが、この犬童貞男のビジュアルがすごい。鼻や口の形、目の位置などは犬なのだが、輪郭は人間。そして、ピンと立ったドーベルマンふうの耳の下には昭和の任侠ものに出てきそうな角刈りといういでたちなのだ。人面犬ともちょっと違う犬人間としかいいようのないその顔は、一度見たら絶対に忘れられない衝撃だ。なお、本作は第一部の完結後、2ndシリーズがスタート。2ndシリーズを収録した第2巻が2月に発売予定となっている。

 唯一無二の世界観とビジュアルで衝撃を与えた作品といえば『五大湖フルバースト 大相撲SF超伝奇』(西野マルタ/講談社)もそのひとつ。相撲が国技となった未来のアメリカで繰り広げられるSF格闘バトルなのだが、アメリカ相撲界で英雄となった横綱・五大湖は科学者の甘言に乗せられ、なんとロボット化してしまう。空を飛び、手からは閃光を発し、体中に重火器を仕込んだその姿は、世界観同様ぶっ飛んでいる。五大湖以外の人間の力士たちも、独特の筋肉描写が相まってインパクト抜群。一度読んだら絶対に忘れられない怪作だ。

 ホラー系の想像力が生んだ独特のキャラクターもいる。『血潜り林檎と金魚鉢男』(阿部洋一/アスキー・メディアワークス)に登場する金魚鉢男は、その名のとおり、頭部にあたる部分がそのまま金魚鉢になった怪人だ。金魚鉢のなかに入っているデメキンに襲われ、血を吸われると体が金魚になってしまうという設定も都市伝説のようなシュールな恐ろしさがある。普段は金魚が入ってるだけだが、第1話冒頭では金魚鉢に顔が浮かび上がっており、それがまた怖い! まさに異形の怪人が暴れ回る一方で、それに対抗するのがスクール水着姿のキュートな女の子というギャップも魅力の怪奇譚だ。

 このほかにも、生身のままガンダムになりきる男を描いた異色ギャグ『俺は生ガンダム』(羽生生 純/角川書店)のように、生っぽさが絶妙な気持ち悪く、トラウマ的インパクトを与える作品も。新シリーズである『俺は生ガンダムUC』も月刊ガンダムエースで連載中、さらなる衝撃を読者に与えてくれている。

 インパクトのあるキャラクターが登場する作品は、ランキング企画上位にランキングするものも多い。今年もマンガならではの衝撃的な造形のキャラクターが登場する作品には要注目だ。