「妹がエロ本を朗読」「鼻にクワガタが」…恥ずかし臨死体験

社会

更新日:2014/2/8

 「隠していたエッチな本が家族に見つかった」「間違って洗剤を飲んでしまった」……生きていれば、誰しもこのような恥ずかし&うっかり大惨事の体験をひとつやふたつは持っているだろう。

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 そんな肉体的・精神的に大ダメージをくらった体験を集めた本が、大人気シリーズ「死ぬかと思った」(林雄司/アスペクト)だ。昨年末に発売された『プレミアム 死ぬかと思った』は、その最新作。これまでのシリーズに負けず劣らず、自慢の“臨死体験”が勢揃いしている。

 まず、肉体的な体験でいえば、古典的なのは「テスト中に消しゴムを鼻に突っ込む」。本書で紹介されている投稿によれば、小1のテスト中に時間があまり、「鼻に消しゴムを突っ込んで鼻息で前の席の奴に当てて」いたところ、消しゴムが鼻から出なくなってしまったとのこと。焦ってほじっても、消しゴムは奥に行くばかり。そのうち鼻からは血が流れはじめ、病院へ。取り出された消しゴムは「ものすごく赤く染まっていました」という。なぜか小学生は鼻にいろいろと詰めたがるもの。きっと多くの人が一歩手前まで体験したことのある“小学生あるある”ではないだろうか。

 “鼻から流血”エピソードでいえば、「クワガタに鼻をはさませて流血」というのも痛い。テレビのドッキリ番組に感化されて、わざわざ山で大きなミヤマクワガタを捕獲してきたという投稿者。しかし、勇気がなくて小さなクワガタで試したものの、その威力を「なめていた」。床には血が流れ、さらにはカゴから大きなミヤマクワガタが飛び出し、まさかの参戦! 「親指をものすごい力ではさんできた」のだとか。「帰宅した母親に、救助されて叱られた」というが、子どもの出来心はなんともコワイものである。

 しかし、精神的な「死ぬかと思った」エピソードも負けてはいない。友人3人であるジャニーズ所属のアイドルのコンサートに行ったという投稿者は、開演前に「○○君ってあんまり好きじゃないなぁ」と、嫌いなメンバーの話で花を咲かせていたそう。すると、後ろの席の女性から「嫌いなの?」と声をかけられた。投稿者は、その女性がファンの人かと思い、悪いことをしたと反省。しかし、次の瞬間、女性はポツリと「私、○○の母なんです」とつぶやいた……。「コンサートが終わるまで、気まずくて、生きた心地がしませんでした」というが、これは運が悪かったとしか言いようがない。

 また、大定番である家族エピソードも豊富だ。14歳の女の子からの投稿は、『となりのトトロ』と書かれたビデオを再生したら、女性のあえぎ声が……というもの。異変に気づいて登場した父親は、貰い物のビデオだと言い訳していたというが、死ぬかと思ったのはきっと父親のほうだろう。

 だが、もっとディープなのは、父親のメールを盗み見したという投稿者のエピソード。メールを見てはニヤニヤしていた父親が気になり、こっそり受信メールを覗いてみると、そこには「○○さん(父の名前)のことが好きです」という文面が。急いで送信メールを見ると、「僕も××さん好き!」「一緒に抱き合って寝たい」という赤裸々な記録が続いていたそう。よくある不倫話のようだが、問題は相手が男性だったということ。当時高校1年の投稿者にはあまりに衝撃が大きく、母に告白。すると母親もその話を知っていたという。投稿者にとっては、「母のリアクションの無さ」がショックに追い打ちをかけたようだ。

 このほかにも、リフレッシュにと携帯用酸素ボンベを2本吸って気絶した35歳男性や、鞄に入れていたエロ本を5歳の妹に家族の前で朗読されてしまった中学1年男子など、おバカ体験がもりだくさん。「折り合いがついている経験」に限っているせいか、他人の不幸話なのに大いに笑えるのが、じつに爽快なのだ。もやもやとストレスを抱えている人にもオススメだが、過去の赤っ恥を解き放ちたい人にも効果てきめんな1冊、かもしれない。