“中二病”はダメじゃない!? 中2男子のための本とは

ライフスタイル

2013/2/15

 みなさんは、中二病のための本に贈られる賞があるのをご存知だろうか? 2011年の本屋大賞において「中2男子に読ませたい! 中2賞」という特別な賞が設けられ、山田玲司の『非属の才能』(光文社)という本が選ばれた。そして、その本が『ハミ出す自分を信じよう』(講談社)というタイトルに変わって2月7日に文庫として発売されたのだ。

 中二病と聞いて思い浮かべるのは、突然洋楽を聞き出したり、大人は汚いと反抗しだし、クラスメイトと違うことを強調するために髪型や服装を変えて無理矢理キャラづけしてみたりする中学生たち。この本でも、変わっていることがかっこいいと思い、それをまわりにアピールするような「私は変わってるんです」病。彼女に浮気されただけで「女は全員浮気するものだ」と言ったり、「俺的にあり得ない」という理由で判断する「自分はいつも正しい」病。「メジャーだからダメ」病に「俺は偉い」病などが指摘されている。不安定で自意識過剰な中二病は、世間では「痛い」「変な奴」だと笑われがちだ。

 こんなふうにマイナスイメージの方が強い中二病だが、この本によると実はその「みんなとは同じようにしたくない自分」や「集団のなかでどうしてもハミ出してしまう自分」のなかにこそ、才能が眠っているというのだ。

 たとえば、「なんで学校に行かなきゃいけないの?」「因数分解ができるからって、何の役に立つんだ」と思っている人はいないだろうか。筆者によると、「学校嫌い」は才能のサインなんだそう。マンガ家の水木しげるも、数学者の森 毅も学校が嫌いだったし、トットちゃんやエジソンにいたっては退学させられてしまった。でも、学校では問題児だったかもしれないが、その後は見事に才能を開花させているのだ。自分にはそんな才能なんかないと思う人もいるかもしれないが、才能のない人なんかいない。学校では評価されなくても、「他人の気持ちがわかる」「いるだけでその場が和む」「とにかく歩ける」といったものだって立派な才能だ。「天才とまではいかなくとも、凡人とまでもいかない」。山田は徹底的に人とは違う「どこにも属せない感覚」の中にこそ、才能が眠っていると言っている。

 毎日学校や家で周りと比べられ、人と違うことを責められてうんざりしている。大人の言うことは信じられないけど、ただ従うしかなかったみなさんには、まさに天の声のようにも聞こえたのではないだろうか? 多数決に乗っかって、親や先生の言うとおりに生きるくらいなら、ひねくれものと言われても、たとえそれで失敗したとしても、自分の思うとおりに生きたほうがいい。まわりが言う「普通」や「常識」、「当たり前」なんか気にしなくていいのだ。

 この本は中二病を治すための本なんかではなく、むしろそれを肯定してくれるもの。大人の言うことに従えなくて、心の中にモヤモヤしたものを抱えているなら、ぜひ一度手にとってみては? もしかしたら、才能の扉を開くきっかけが見つかるかもしれない。