ドラマ『ビブリア古書堂~』の脚本家が語る、剛力彩芽の魅力

テレビ

2013/2/18

 古書店や書店を舞台とする原作付きテレビドラマが立て続けに始まった。いま、世間は書店に注目? と見せかけてヒロインの剛力彩芽と戸田恵梨香が目当てなだけ? 書店には男性書店員だって大勢いて日夜がんばっているのに、そりゃないぜ。と憤慨して、男性書店員の秘めたるモテ力の発掘調査に乗り出したのは『ダ・ヴィンチ』3月号の人気連載、ライター・北尾トロが率いる「走れ! トロイカ学習帳」だ。連載では、男性書店員にスポットをあてる過程でまず、件の人気ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』の脚本家、相沢友子にインタビューを行っている。

 

 ――放送開始前からファンの間では賛否両論だった。ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』の主演は剛力彩芽。短髪でスレンダー、元気なイメージの女優で、小説の主人公・栞子とは大きなギャップがある。ミステリアスな古書店主という役どころを考えた場合、ミスキャストではないかという声もあったのだ。そうした話題性も手伝い、初回視聴率は14%超え。好調な滑り出しを見せる。本好きの評価も高く、ダ・ヴィンチ編集部のKはとくに書棚に入っている古書が渋かったと言う。古書業界の専門用語も出てくるなど、作品の世界観を伝えようとする意思を感じる。そのあたり、脚本を担当する相沢友子さんはどんな考えで臨んだのだろうか。

 「この作品は派手なアクションや事件があるわけではないので、ていねいに話を積み上げてファンタジックに作っていきたいんです。たしかに栞子とは外見のイメージが違いますが、剛力さんは黙ってじっとしているとミステリアスなムードを持っていることに気がつきました。彼女の“静”の部分を出すと新鮮なものになると確信できたので、栞子を剛力さんのイメージに近づけるのではなく、剛力さんが物語に寄り添っていけるような脚本を心がけています」

 この小説はインパクトで勝負しているのではなく、ささやかで繊細なエピソードが持ち味。視聴者の興味を引っ張るのに苦労するところだが、語り部である大輔をわかりやすく描き、サブキャラのせどり屋との絡みを増やしたりしてカバー。本にまつわる思いの強さを軸に、これまであまりなかったタイプのミステリードラマに仕立てるのが相沢さんの狙い。これまで、テレビでは『鹿男あをによし』、映画では『重力ピエロ』や『プリンセス トヨトミ』など原作付きの作品を手がけてきたが、今回はいつもとは違う緊張感があるという。

「新作が出るのを待って結末を書くので、先が見えない状態なんですよ。私自身、物語がどう進むかわかってないところがあるんです(笑)」――(取材・文=北尾トロ

 同誌ではこのほか、『書店員ミチルの身の上話』(原作『身の上話』佐藤正午)をはじめ、『月魚』(三浦しをん)、『金魚屋古書店』(芳崎せいむ)、『本屋の森のあかり』(磯谷友紀)などの“書店もの”小説・コミックに注目。書店員の魅力に迫るとともに、男性書店員にも直撃し、その“モテ”の理由について探っている。

(『ダ・ヴィンチ』3月号「走れ! トロイカ学習帳」より)