剛力彩芽も華麗に変身? 本を読む女性の美しさとは

マンガ

更新日:2013/2/21

草子ブックガイド2

 本を読む女性はなぜか魅力的だ。

 ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」では、主演の剛力彩芽をめぐり、放送開始前からファンの間で賛否両論が飛び交ったが、いざ古書店の中に静かに佇む彼女の演技を見て、新鮮に感じた人も多いのではないだろうか。確かに小説の主人公・栞子とは外見のイメージが大きく違うが、本好きという設定が、“品が良く知的な感じ”という新しい魅力をプラスし、彼女のイメージアップにつながったのは間違いない。

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 22日にコミックス第2巻が発売となる『草子ブックガイド』の主人公・内海草子(うつみそうこ)も、まさに本を読むことによって輝きを増す女の子の典型だ。内気で他人と打ち解けるのが苦手な中学生の草子は、家にも学校にも自分の居場所を見い出せないが、東京の小さな古書店・青永遠屋(おとわや)に自分の楽園を見つけ、ここで出会った本を、ひたむきに読み解くことで、徐々に人々や世の中と結びついていき、本来の彼女が解放される。

 その真骨頂は、読んだ本のポイントを、中学生らしい、みずみずしい感覚ですくい上げる草子独自のブックガイド。第1巻では、『ロビンソン漂流記』、『ティファニーで朝食を』、『山月記』、『山家集』の4冊を、第2巻では、『老人と海』、『山椒魚』、『バベルの図書館』、『銀河鉄道の夜』、『夏への扉』、『月と六ペンス』、『飛ぶ教室』の7冊を、草子が本の中の登場人物になりきって紹介してくれるのだが、そこで見せる豊かな表情が愛らしく、作品冒頭で描かれる、陰気でやや反社会的な性向とのギャップから、強く感情移入してしまうのだ。

 著者の玉川重機氏は、「本を読んでいる人の横顔を見ていると、旅人のように思える時がある。本の中に本当の自分の居場所を探している女性のたたずまいは、とても魅力的」とコメント。草子にその思いを託しているそうだ。『草子ブックガイド』を読んで感じるのは、単に物語を消費するのではなく、その世界の中で真摯に自分と向き合う、という草子のような姿勢こそが美しいということ。ぜひ世の女性には良い本をたくさん読んで自身の感性を磨いてほしい。(もちろん男性もだが)

 

単行本2巻発売記念!「リアル草子を探せプロジェクト」始動!

 現在、同作を連載する『モーニング』では、第2巻の発売を記念して、ダ・ヴィンチ電子ナビ&文学少女達を集めた写真集『文学少女図鑑』(アストラ刊)とコラボした特別オーディション「リアル草子を探せ」が実施中で、読書が大好きで、たくさんの人に本の魅力を伝えたいという等身大の草子や、草子の目標になるような女の子を日本全国から募集している。詳細は本日発売のモーニング12号や本サイトなどで公開中なので、気になる方はぜひチェックしてみてほしい。

  • モーニング12号
  • リアル草子を探せ応募概要