生意気、無邪気、ヘタレ……攻める年下男子の魅力とは?

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更新日:2013/2/21

 BLではさまざまな組み合わせのカップリングが登場する。鬼畜攻めやヘタレ攻め、健気受けにツンデレ攻め。なかでも、年下攻めの人気は高い。しかし、年下攻めにもいろいろある。

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 まず1つめは、どうにか相手と対等になろうと背伸びをしたり、生意気な態度をとってしまうタイプ。たとえば、2月9日に発売された『NightS』(ヨネダコウ/リブレ出版)に出てくる運び屋の唐島。ヤクザと仕事をしている彼だが、仕事を依頼しにきた穂積にこちらから仕事の交渉をふっかけたり、「次会うときは雑魚は連れてくんなよ」と生意気なことを言ってくる。それに、仕事を引き受けたのは「アンタの顔がメチャクチャ好みだったから」などとしゃあしゃあと言ってのけるのだから、その不遜な態度は憎らしくもある。でも、エッチのあとに急に素直になって、甘えてくるところなんかはたまらない。

 そして、逆に年下ならではの無邪気さでぐいぐい押してくるのが『部活の後輩に迫られています』(腰乃/リブレ出版)のバスケ部後輩・吉武みたいなタイプ。いきなりさくらでんぶでハートマークを描いたお弁当を作ってきたり、家に泊りがけで押しかけて朝晩のごはんを作ったり。ついでに寝込みを襲って乳首をいじり出したり、学校でも河原でもかまわずキスしてくる。いつでもどこでもついてくる彼はまさにワンコ攻めで、まるで大型犬に懐かれているかのよう。

 さらに、かなりのヘタレ攻っぷりを発揮しているのが、『いちばん近くで恋をする』(桐祐キヨイ/海王社)の高校生・樹。しかも、彼のお相手は義理の兄であるゆき。ゆきに対して欲情してしまう樹は、勝手にパンツを盗んで嗅いじゃうくらい変態だけど、寝込みを襲う勇気もないし兄の言うことには基本逆らわない。毎朝兄に起こしてもらって一緒に登校するほど仲良しなのに、兄を傷つけてしまわないように家を出ることまで考えている。そんな健気さを見せられると、ゆきでなくても思わずキュンとくる。

 そんな彼らの最大の魅力は、相手に対する一生懸命さや好きという気持ちを全面に押し出せること。彼らはいくら強がっても、背伸びをしても、結局年上にはかなわない。身体はいいようにできても、精神的なイニシアティブは常に年上の受側にあるのだ。彼らはその若さゆえ、なりふり構わずアピールできる。どんなに生意気で強引でも、相手に対する一生懸命さ。必死さがストレートに伝わってくるからこそ、たとえ強引に押し倒されたとしても受けはなんだか許せてしまう。そこまで思われて、嫌な相手なんてそうそういない。それに、時折見せる年下らしい笑顔や頼りなさには、すべて許してしまえるほどのかわいらしさがある。

 自分ではなくしてしまった一途で一生懸命な気持ち―そんな思いを、年下攻めの作品から補充してみては?