続きは図書館で… ニューヨークの地下鉄図書館がスゴい!?

文芸・カルチャー

2013/4/1

Underground Library

いまネットでニューヨークの地下鉄図書館(企画)が話題だ。

ニューヨーク公共図書館の発表によると、2012年度の来館者数は1800万人と4年前に比べて12%も増加している。高齢化やデフレの続く日本でも来館者数は増加傾向だ。

そんな中、世界展開する広告担当者の育成機関「マイアミ・アド・スクール」の生徒たちが、図書館利用をさらに活性化させるユニークなアイデアを企画した。その名も「The Underground Library」、市民の交通の足として親しまれるニューヨークの地下鉄をバーチャルの図書館にしてしまおうというものだ。

The Underground Library(日本語版)

ご覧のように、地下鉄の車両の壁面にバーチャルな図書館の本棚が設けられており、乗客たちが本棚に並んでいる本にタッチする。すると、NFC(近距離無線通信)を通して、スマートフォンにその本のデータが送られ、最初の10ページ分が立ち読みできる。

10ページ分を読み終えると画面には自動的にポップアップが現れ、その本を所蔵している最も近い図書館を利用者におすすめしてくれるようになっている。

つまり「立ち読みは地下鉄内で、続きは図書館でどうぞ」という仕組みだ。

こういったネットからリアルな場所への誘導はO2O(オー・ツー・オー、オンライン・ツー・オフライン)と呼ばれ、ネット広告業界でも注目の技術となっている。

例えば、SNSの「LINE」のクーポンサービスを使って、大手コンビニのローソンが3日間で約10万人のお客さんの来店を促したり、またSHIBUYA 109内に店舗を構えるブランド「LIP SERVICE(リップサービス)」では前週比1.5倍の売上をあげるなど、さまざまな成功事例が出てきている。

その逆に、リアルからバーチャルへの誘導としては、角川グループの電子書店「ブックウォーカー」が新宿駅構内に本棚を設置し、そこからアプリのダウンロードと本の立ち読みをしてもらうキャンペーンを行った例がある。

BOOK☆WALKER新宿駅展示

丸ノ内線新宿駅コンコースでのブックウォーカーの展示

 地下鉄図書館「The Underground Library」は、まだあくまで企画の段階にすぎないが、退屈な移動時間や暇を持て余す待ち時間など、ネットとリアルのサービスをつなぐ時間は多く存在する。

その「ひま時間」に新しい発見をもたらす企画がこれからもまだまだ出てきそうだ。