楽天が事業戦略説明会を開催、楽天ブックスとkoboイーブックストアの相互連携とiOS用koboアプリのリリースを発表

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更新日:2014/2/1

koboの事業戦略をプレゼンする三木谷氏

 楽天は今日、楽天ブックスと楽天<kobo>の事業戦略説明会を開き、楽天ブックスおよびkoboイーブックストアの売上ランキングや今後の事業戦略、iOS用koboアプリのリリース等を発表した。

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 まず、紙の本のネット販売サイトである「楽天ブックス」の2012年度の売上ランキングと、電子書店の「koboイーブックストア」の売上ランキングを発表。「楽天ブックス」で1位となった出版社は昨年に引き続き講談社。2位に集英社、3位に角川グループパブリッシングと続いた。また、昨年17位から8位へと大きく順位をのばした徳間書店は、DVD付きのダイエット本『美木良介のロングブレスダイエット 1週間即効ブレスプログラム』のヒットが原動力となった。一方、「koboイーブックストア」は「楽天ブックス」と同様の講談社が1位。人気タイトルを数多く所有し、電子書籍の配信を積極的に取り組んだ出版社が上位にランクインしている。個別タイトルでは『脳男』(首藤瓜於/講談社)が1位を獲得、紙の書籍のベストセラータイトルやドラマ化、映画化された作品が多くランクインすることとなった。

 「楽天ブックス」と「koboイーブックストア」の機能連携も発表。4月中旬には紙と電子書籍のどちらも買えるようになり、これまでクレジットカードのみの対応だった決済手段を楽天ポイントギフトカードも追加することで、より利用しやすいサービスへと進化させていくという。また、これまでkoboのアプリはAndroid版のみだったが、iOS用アプリを近日中に(4月中旬の予定)リリースするそうだ。Apple IDを使ったアプリ内の決済ではなく、ブラウザ上で購入してアプリにダウンロードするという、kindleアプリと同じ形となる。

 説明会の後半では、代表取締役会長兼社長の三木谷氏が壇上に立ち、今後のkoboの事業戦略についてプレゼンを行った。アメリカでは電子書籍市場が5年以内に1兆円規模の市場へと成長すると予測。楽天が日本の出版業界を活性化させ、電子書籍市場を米国水準まで牽引するべく、2016年には年間500億円の売上を達成させ、2020年には電子書籍市場全体で1兆円突破、そのうちの50%のシェア獲得を目指すと語った。

■楽天ブックス 2012年度 出版社別売上ランキング
1位 講談社
2位 集英社
3位 角川グループパブリッシング
4位 小学館
5位 学研マーケティング
6位 宝島社
7位 新潮社
8位 徳間書店
9位 幻冬舎
10位 ダイヤモンド社
※集計期間:2012年1月1日〜12月31日

■楽天<kobo> 2013年1〜3月 出版社別売上ランキング
1位 講談社
2位 集英社
3位 角川書店
4位 文藝春秋
5位 早川書房
6位 小学館
7位 幻冬舎
8位 PHP研究所
9位 メディアファクトリー
10位 朝日新聞出版