今どき女子のスタンダード!? 匿名のセルフ写真集『じどり女子』の大胆ぶりがすごい

文芸・カルチャー

2013/4/5

 AKB48のメンバー同士がカメラを持ち歩いて撮影し合った写真集「友撮」シリーズ。2011年3月と2012年12月の2度に渡って登場して話題になった。商業目的の表情で撮影されたものとは対照的に、アイドル達が“素”の表情をさらしていたことが大きな魅力となった。

 そりゃそうだろう。そこら辺にいたら間違いなく際立って見えるはずの旬の女子が、そこら辺の女子と同じように自然に振舞っている姿を写真に収めたら、一層可愛く見えるに決まっている。ある意味確信犯である企画に、一般の女子から「これやられちゃったらズルイ。反則!」と言われても仕方がない。

 ならば、そんな一般女子たちが匿名で顔を隠し、ちょっと大胆な姿を自前で撮影した“素”のプライベート写真が並んだ場合はどうであろうか? それを実現させたのが今年1月末に発売された『じどり女子~ちょっぴり危険なプライベート女子カメラ~』(ミリオン出版)である。

 その中身は、「友撮」シリーズもそうだがセルフショットはある意味怖い! 男子にとっては嬉しいけど危険! と、思わせる大胆さだ。

 モデルは推定で10代後半~20代前半といったところだろうか? 誰も見ていないところでの自分撮り……。そんな安心感があるとはいえ、普通の女子が自らここまでやるか!? というきわどさ。それどころか、読んでいる側を挑発しているかのような憎らしささえ感じさせる。

 登場するショットをいくつか紹介すると、まず多いのが胸の谷間を見せるもの。ブラウスのボタンを空けて胸の谷間にあるホクロが見えていたり、下着をかなり見せているもの、思い切ったものでは片手だけ“手ブラ”姿のものもある。

 また、下肢をあらわにしているものも多い。素足よりもソックス、白タイツ、黒タイツ、網タイツやパンストなど、さまざまに着飾っているものが多く、ポーズも足をピンと伸ばしていたりあぐらをかいていたりと、男心をくすぐるようなバリエーションが豊富だ。中には、コレ本当に素人? と思えるものもある。

 ほかにも、ガーターベルトの下着姿ながら太腿の部分のみだけが写されているものや、色物のTシャツをノーブラで着ていて、よーく見るとうっすら乳首が透けて見えなくもない……といった、ややキワどいショットもある。大胆なものでは、白いブラウスで軽くシャワーを浴びて下着が透けているものや、ベタながら風呂上がりっぽいバスタオル一枚体に巻いている姿も。さらに、別の意味で需要のある(?)スク水姿、体操着、歯磨き……などなど、まさに多彩の極みだ。

 だが、それらすべては、いわゆるアダルト写真集とは一線を画していて、乳首やヘアが直接見えてしまうようなものは一切ない。どうやらそれが暗黙の境界線のようだ。その徹底ぶりは、一般の女の子にできる「大胆な表現」の最大公約数的な究極のチラリズム集と言ってもいいだろう。男子にとっては、それがかえって次なる妄想フェイズへ移行することになり、かえって“エロさ”を感じるから不思議なものである。

 この“エロさ”は正直、言葉でいくら説明しても実際に見てみないことには共有できまい。実際、ここではいくつかネタバレさせてしまったわけだが、これはある意味、高級料亭の「おしながき」のようなもの。メニューを見ると食べてみたくなるのと同じで、ラインナップが明かされると、むしろどんな写真か見たくなるのが本能というものだろう。そのことを制作者サイドはどうやら理解しているらしく、誌面には、前フリ、後フリもなければ、写真の説明を含めた一切の文章が存在しないという徹底ぶりだ。

 この写真集をアートとしてとらえるもよし、エロととらえるもよし。使用目的は読む人の意志と想像力にお任せするとしても、ひとつ気になることが。今の世の中、『じどり女子』に出てくるような姿が今どき女子のスタンダードなのだろうか? そんなことまでマジメに考えさせられた。

文=キビタキビオ