女子校が喪女を大量生産!? 知られざる実態がわかる『女子校あるある』 

文芸・カルチャー

2013/4/22

 『ジャニヲタあるある』(みきーる:著、二平瑞樹:イラスト/アスペクト)、『K-POPアイドル&ヲタあるある』(K-POPあるある委員会/竹書房)、『スケオタあるある』(スケオタあるある委員会:著、緒方貴子:漫画/扶桑社)など、特定のコミュニティーにまつわる言動を集めたあるある本が大人気だ。しかし、アイドルやスポーツのあるあるは、よっぽどその文化を愛していなければ共感できないこともある。だが今、女性の半数が共感できる最強のあるある本が発売され、話題になっている。それが『女子校あるある』(女子校あるある研究会:編、ろくでなし子:漫画/彩図社)だ。

 異性のことが最大の関心事である思春期。しかし、同時に異性の存在こそがストレスになってしまうことも多い。そのストレスから解放され、女子だけという環境でぬくぬく育ち、オリジナルすぎる濃厚なカルチャーを育ててしまう女子校という“魔境”。実際はどんな世界なのか、『女子校あるある』を通して魔境の実態をのぞいてみたい。

 女子だけの気楽さゆえ、生活習慣が粗雑になっていくのが魔境の大きな特徴のひとつ。たとえば「ひげは生えっぱなし」「腕毛も生えっぱなし」なのはもちろん、「授業中に指毛を抜く」なんてこともザラ。「教室で鼻をかむのは当たり前」で、なんならそのこと自体も楽しみたいので「ティッシュの箱をデコる」という無駄な力の入りよう。魔境生活が長くなるについて、「スカートの中をうちわで扇ぐ」「ナプキンが教室を飛び交う」といったことも平気になってくるのが恐ろしい。

 精神的にも自由なことも女子校が魔境たるゆえん。「各種オタクが共存している」「図書室には各種オタク雑誌が揃っている」など、オタクを育てる土壌が豊なのも一方ではた迷惑でもあり、一方でありがたくもあるところ。それゆえ「超個性的な子がいても、いじめには発展しない」と互いの趣味や個性を尊重できるように。

 友人だけでなく、学校そのものの個性も受け入れるのが女子校出身者。ひとえに女子校といっても、ミッション系かプロテスタント系かはたまた仏教系かで学校の色も大きく異なる。「入学当初、スピーカーから般若心経が流れてきてビビる」「クリスマス・ソングを聞くと自動的に脳内で歌詞が再生される」「クリスマスのキャンドルサービスは幻想的」と、宗教までも楽しんでしまうのだ。

 男性不在ゆえに自由を謳歌する女子校だが、その反動で男性への興味が高まり、よからぬ方向に進んでしまうことも。もっとも身近な男性である先生にも「若い男の先生は現実より数倍かっこよく見える」と期待をかけすぎ、「おじさん先生はキモがられ、おじいちゃん先生は可愛がられる」とあからさまな差別も。同世代に関してはさらに複雑な言動をとってしまい、「男子は基本苦手」なのに、「最寄りの男子学生をランク付けする」からはじまり、「塾に行きだすと急に色気づく」。接点の少ない中で交際が始まることが多いので、「見る目のない子が育ちやすい」とだめんずうぉ~か~が大量生産される要因になっているのだ。

 自由で気楽で濃厚な女子校ライフ。「卒業後に会っても黒歴史にはお互い触れないのが暗黙の了解」と、骨の髄まで女子校で培った関係性が続くのも特長。女子校で青春を過ごした女性は特に、「卒業後あるある」も必見。なぜ男性とうまく付き合えないのか、女子校と社会のかい離など、膝を打つこと間違いなしの「あるある」が並び、共感だけでなく自分を客観視できる。『女子校あるある』が一番参考になるのは卒業後かもしれない。