上原さくらに共感!? 「殺したいほど夫が憎い」妻たちへの処方箋

恋愛・結婚

更新日:2013/4/22

 現在、週刊誌を賑わせているタレント・上原さくらと実業家の夫・青山光司氏の離婚裁判。DVに自殺未遂、不倫と、双方から吹き出す疑惑はまさしく泥沼の様相だ。

 なかでも衝撃的だったのは、上原が夫について語った肉声テープの存在。テープの内容を報じた『FRIDAY』(講談社)には、「このひとを完全犯罪で殺したいと、マジで思う」「崖とかに2人で行くチャンスがあれば、後ろから突き落としちゃうかも」と、げに恐ろしい言葉が並んでいる。真偽は定かではないが、2時間ドラマも仰天の展開である。

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 しかし、このように夫を殺したいと思うほど憎んでいる妻は珍しくない。ネットの掲示板などには、「夫に死んで欲しい、殺したいと思ってしまいます」「夫に殺意を覚える」という相談が山ほど。さらには「合法的に夫を殺す方法」というものまで出回っており、殺したいと思い詰めるくらいに大きなストレスを抱えた妻が数多いことがよくわかる。

 このストレスは、殺意という感情の高ぶりだけではなく、体調にも表れる。大阪大学大学院准教授で「男性更年期外来」を担当する石蔵文信の『妻の病気の9割は夫がつくる』(石蔵文信/マキノ出版)によれば、頭痛やめまい、耳鳴り、動悸、胃痛、不眠、気分の落ち込みといった更年期障害と診断される症状の原因が、じつは夫にあるのではと投げかけ、これを「夫源病」と名付けている。この「夫源病」、更年期にあたる女性にとどまらず、「30~40代の若い世代や、50代後半から60代の女性にも多く見られます」という。つまり、「夫を持つ妻は誰しも、夫源病にかかる可能性がある」わけだ。

 もちろん、「夫源病の引き金」になる要因はさまざま。「自分は夜遊びするのに私には許さない」といった不満から、「“誰に食わせてもらってるんだ”が口癖」「高熱で寝込む私に“飯は?”と詰め寄る」「子どもの悪い部分はすべて“おまえのせい”」といった身勝手な態度の問題……それらが妻にはストレスになっているという。とくに妻の病気をつくりやすいのは、「外づらのいい夫」。夫にしてみれば「家族に気をつかう必要はない」と感じているのかもしれないが、夫婦といえども元は他人。「対等な個人」として互いを見、「会話のコミュニケーション」をもたなければ、夫婦生活もうまくいくはずがない。本書も、夫源病の解決策と最大の予防法として「夫が意識改革することで、妻を見下したり、妻に過度に依存したりするような言動を改めること」「夫婦の日常の会話を復活させること」のふたつを挙げている。

 

 だが、すべてが夫のせいとも限らない。「“いい妻”“いい母親”でありたいという意識が強すぎる人は、ときに夫や子どもにも“いい夫”“いい子ども”であるよう過大な期待」をしてしまうからだ。当然、それが満たされなければ、ストレスとなる。理想の夫婦・家族像を求めすぎると、自分を含めた家族みんなの不幸になってしまうということを忘れないようにしよう。

 また、夫に原因があるのに改善してくれない場合は、まずは要求を「やってくれたらうれしいこと」として伝えよう。それでもダメなら、夫の言動にイラッとした瞬間にため込まず、自分の気持ちを素直にぶつける「プチげんか」をすること。本書いわく、口げんかも「立派なコミュニケーション」。“気軽に本音を言い合える関係をつくる”ことが重要だ。

 ちなみに、夫への不満の自己処理法として、「大声を上げる、叫ぶ」「泣く」といった方法のほかに、「夫の首をしめる、花瓶で頭を殴りつける、熱々の鍋の中身を背中からかける」といった“過激な妄想”をすることも有効なのだそう。しかも「過激な内容ほど効果的」とのこと。そう考えると、ネット上で夫への殺意を告白する妻たちは、自分なりに解消法を模索しているのかもしれない。

 言わずもがな、実際に行動に起こしては人生が破綻してしまう。そもそも、憎き夫のために自分の人生を棒に振るなんて、悔しいではないか。夫に殺意を抱いている妻たちには、ぜひ本書で、まずは夫婦の関係を見つめ直してほしい。