特集番外編2 2010年6月号

特集番外編2

公開日:2010/5/10

編集I

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『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞をダブル受賞し、いま出版界中の熱い視線を浴びている冲方 丁さん。本特集では、そんな冲方さんに弊誌編集長・横里隆が直撃インタビュー。横里自身が作家の方に直接取材するなんて、これまでなかったことですが、それには嬉し恥ずかしのある理由が……。

解体全書のコーナーでは、冲方さんのバイオグラフィと秘蔵写真を公開しています。大学時代に『黒い季節』でスニーカー大賞を受賞してデビュー以来、ライトノベル、マンガ原作、ゲーム&アニメのシナリオ……といったメディアミックスのステージでその名をとどろかせてきた彼ですが、その作風と執筆スタイルは、幼少時から14歳までの海外生活と深い関係がありました。それははたして……。

特集記事を読むと、受賞作『天地明察』&冲方 丁への興味が倍増すること必至です。

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写真=川口宗道 『天地明察』冲方 丁
角川書店 1890円

■WEBの読者アンケートで募った冲方さんへのメッセージ、本誌で掲載できなかったので、こちらでご紹介させていただきます。お寄せくださったみなさま、ありがとうございました。

  • おそらく、資料の読み込みに膨大なお時間がかかったことと思います。私にとっては名前だけは聞いたことがある程度だった渋川春海という人物の人生を追体験した気分になったほどの力作でした。読書というのは本当にいいものだなあと、しみじみ感じた時間でした。次回作も楽しみにしています。(パート・女・48歳)
  • 「勇気100倍」ってもう誰も使ってなくって、すごくかっこわるい言葉だと思っていたけれど、『天地明察』を読んで、なんだこれ、こんな素敵な言葉、ないって感じました。ほんとによかった。読んでよかった。はじめて冲方さんの本を読んだんですが、ほかのも読みます。ほんとに、今読めてよかった。勇気をありがとう。(フリーター・女・28歳)
  • ぜひともこのような歴史ものを引き続き書いていただきたい! 個人的にまったく知らない人々の話だったので、驚きとともにもっと知りたいという意欲を掻き立てられました!(パート・女・46歳)
  • 時代小説は今の風習とはまるで違いとっつきにくいので、正直あまり読んだことがありませんでした。けれど、帯に書かれていた、暦をかえるという言葉に惹かれて読み始めると、もう止まりません。そして読むうちに、時代は違うけれど、その時にも人は今と同じように生きていること、あふれそうなほどの力があることを知りました。ただ、江戸時代に詳しくないため、天体観測の際に用いた道具を思い浮かべることができません。わからないことはとことん調べる、早速主人公に習って調べてみたいと思います。(学生・女・20歳)
  • およそエンタテイメントに関するすべての作業をやってしまう(創作だけでなく、ビジネスパーソンのような巨大な調整ごとまで!)冲方先生の姿と、春海の姿が重なって見えます。どうか、ゲロを吐くまで頑張りすぎないでください。そこまで急がなくても、みんな、冲方先生が凄いものを作ってくださるのをじっと待っていますから!(会社員・男・31歳)
  • 著作はいつか読んでみたい、読もうと思いながら中々機会がなく、最近漸くSFの短編を拝読した程度でした。そして今回の『天地明察』を手にして、何故今まで読まなかったのかと自分を責めたい気持ちです。非常に鮮やかな場面展開と、とても綺麗な運びの物語がとても心地良かったです。また、あまり得意ではない「算術」について、少しだけ興味を回復させていただくことにもなりました。とても幅広い分野をカバーされている方だと思いますので、これからの物語をとても楽しみにしています。(会社員・女・28歳)
  • 『初めまして!』新鮮な驚き体験をありがとうございました。未だ余韻が残っています。夜空の無数の星に目をとめながら【天地明察】を反芻しています。しばらくぶりにインパクトの強い世界でした。(パート・女・37歳)
  • この作品が、初冲方作品でした。なぜか渋川春海と冲方さんがダブりました。ちょっとくじけそうだったんですが、私も晴海を見習って、今決めていることをやり通したいと思いました。これからも冲方さんの作品には注目していたいです。(フリーター・女・39歳)
  • 関孝和でスピンオフをお願いします。(女・28歳)
  • 『マルドゥック』『ファフナー』『テスタメント』……。様々な方面で様々なことに常に挑戦し続けていることはとても素晴らしいことだと思います。煙草の吸いすぎにはくれぐれも気をつけてください。大好きです。(中学生・女・16歳)
  • 時代小説にここまで熱中したのは初めてでした。(パート・女・50歳)