あのアニメの主人公が泊まった旅館に泊まりたい!

マンガ

公開日:2013/5/3

 4月5日、『SLAM DUNK』(井上雄彦/集英社)で湘北高校のメンバーが合宿をしたちどり荘のモデルとしても知られる広島県の旅館・みどり荘が倒産してしまった。聖地巡礼をするファンだけでなく、作者である井上雄彦からもツイッターで「ありがとうみどり荘」とメッセージを残されるほど愛された旅館だったようだ。淋しいニュースだったが、マンガやアニメの主人公たちが泊まった場所はほかにもたくさんある。

 たとえば、『名探偵コナン』(青山剛昌/小学館)で少年探偵団と阿笠博士が宿泊した鳥取県の望湖楼という旅館。ここの魅力と言えば、なんといっても橋を渡って行く湖上温泉だ。その名の通り、湖の上に浮かぶ建物に作られた露天風呂は眺めも良く、夜にライトアップされたところもどこか幻想的な雰囲気を醸し出している。作者の青山剛昌自身も実際に宿泊しており、まさにファンにはたまらない場所と言えるだろう。

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 また、『花咲くいろは』(P.A.WORKS、千田衛人/スクウェア・エニックス)の主人公である松前緒花が働いていた喜翠荘のモデルとなったのは、今はすでに取り壊されてしまった石川県の白雲楼ホテル。残念ながらそこに泊まることはできないが、露天風呂は同じく石川県にあるかなやホテルを参考にしているようなのでお風呂だけを楽しみにかなやホテルに行ってみるのもいいかも。それに、実は昔のかなやホテルの玄関が喜翠荘の玄関とそっくりで、かなやホテルに行けば貴重な当時の写真も見ることができるようだ。そして、緒花の友達である和倉結奈の実家であるふくやのモデルももちろんある。秀峰閣というこの旅館は、1300年以上続く歴史ある旅館だ。あまりにも『花咲くいろは』が好きすぎて、ここで中居として働き始めてしまった青年がいるほど。もしかしたら、一緒に『花咲くいろは』トークで盛り上がれちゃうかも?

 さらに、『スマイルプリキュア』のメンバーが通う七色が丘中学校の生徒が修学旅行で訪れたほへと旅館のモデルになったのが京都のいろは旅館。この旅館のスタッフはとても洒落が効いていて、じゃらんnetで「七色が丘中学校様、ご利用ありがとうございました!」と題し、プリキュアメンバーに対してブログからメッセージを送ったほど。モデルとなった316号室を撮影できる「伝説の戦士が泊まった…だと…?」というプランもあったようで、かなりファンに優しい旅館のようだ。

 そして、『テルマエロマエ』(ヤマザキマリ/エンターブレイン)に伊藤温泉の東林館として登場するのが静岡県にある伊東温泉の東海館。現在はすでに営業を終了しているのだが、重要文化財として公開されており、500円で温泉に入ることもできる。

 ほかにも『氷菓』(米澤穂信/角川書店)で古典部が旅行に行った場所のモデルは岐阜県の山荘湯乃里だし、『咲‐Saki‐』(小林 立/スクウェア・エニックス)で麻雀の全国大会のために咲たちが泊まっていた宿泊先のモデルが国立オリンピック記念青少年総合センター。『ゆるゆり』(なもり/一迅社)で主人公たちが向かった温泉旅行先が富山県の庄川峡長崎温泉北原荘で、旅館ではないが『ジョジョの奇妙な冒険』第4部(荒木飛呂彦/集英社)で承太郎が長期滞在していた杜王グランドホテルのもとになったのが宮城県の江陽グランドホテル。なかには『ガールズ&パンツァー』(才谷屋龍一、ガールズ&パンツァー製作委員会:著、鈴木貴昭、グラフィニカ:その他/メディアファクトリー)で戦車が突っ込んだ旅館なんてものも。その場所のモデルは茨城県の割烹旅館肴屋本店なのだが、オリジナルグッズがもらえる聖地巡礼プランまで用意されている。

 聖地として知られる旅館はまだまだたくさんあるが、GWにどこかへ出かけたい。いつもと変わった旅をしたいという人は、自分の好きなマンガやアニメの主人公が泊まった場所に行ってみては?