幽霊に住みつかれやすい家の共通点とは!?

マンガ

公開日:2013/5/3

 引っ越した先に地縛霊がいたら、あなたはどうする? 4月9日から始まったドラマ『幽かな彼女』でも、香取慎吾演じる高校教師の神山暁が引っ越したマンション「メゾン羽生」の304号室には、杏演じる幽霊のアカネが憑いていた。できれば幽霊の出る部屋なんて住みたくないものだが、幽霊たちに住みつかれやすい家には何か共通点があるのだろうか。そこで、4月9日には4巻も発売され、人間と幽霊と妖怪が共存している寿荘が舞台の『妖怪アパートの幽雅な日常』(深山和香:著、香月日輪:原著/講談社)や怖がりな美少女幽霊・上原ひな子のいるアパートに変態ロリコンの後藤聖一が引っ越してきて一緒に住むことになった『絶対☆霊域』(吉辺あくろ/スクウェア・エニックス)。大学生の野保康久が姿の見えない幽霊のカノジョと同棲している『のぼさんとカノジョ?』(モリコロス/徳間書店)などから、幽霊に住みつかれやすい家の特徴を紹介していこう。

 まずひとつめは、どこか古くて和を感じられるが、部屋の中はきちんと整理整頓されているような場所。『絶対☆霊域』でひな子と聖一が住んでいるアパートは、物がほとんどないのですっきりと片付いている。そして、特に古いというわけではないが押入れがあり、ひな子は聖一のセクハラから逃れるためによく押入れの中に隠れている。「幽かな彼女」のアカネもよく押入れに入っていたので、あの暗くて狭い空間は落ち着くのだろうか。一方、建物自体がもの凄く古くていかにも何か出そうな『妖怪アパートの幽雅な日常』に出てくる寿荘は、木造和室のわりには食堂や階段、廊下も綺麗に磨きあげられている。これも、住人だけでなく割烹着姿のおばさん幽霊・鈴木さんが毎日掃除をしてくれているおかげ。そして、畳に布団を敷いて寝たり、縁側で日向ぼっこしていると、まるでおばあちゃんの家に遊びに行ったようなぬくもりと落ち着きが得られる。こんなふうに、のんびりとした時間が流れている感じは幽霊にも居心地がいいのだろう。それに、寿荘の鈴木さん同様『のぼさんとカノジョ?』のカノジョも掃除が大好き。のぼさんが大学に行っていない間は、いつも掃除や家事をこなしている。ホコリひとつ見当たらない部屋を見て、遊びに来た友達が嫉妬するほど。たまに怒ってポルターガイストを起こしたりもするが、きちんと自分で片付けもするいい幽霊のようだ。

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 また、なぜかアパートの最上階に住みついている幽霊が多いよう。『絶対☆霊域』のアパートも『のぼさんとカノジョ?』のアパートも最上階だった。ふわふわと浮いている幽霊にとって、できるだけ天に近い場所の方がいいのだろうか。それとも、飛び降り自殺の幽霊が成仏しにくいとか飛び降り自殺の幽霊が多いから高いところにとどまっているだけなのか。高いところが好きな人は霊感があるなんて話も聞くが、もしかしたら幽霊の方が高いところを好むので、高いところが好きな人は必然的に遭遇率が上がっているだけなのかも。

 そして、意外にも人や幽霊が集まってくる場所に住みついていることが多いのも特徴だ。『妖怪アパートの幽雅な日常』の寿荘には高校生や小説家、画家に霊能者といった人間から手だけしかない幽霊や犬に子どもの幽霊。麻雀ばかりやっている鬼たちに人間に化けて働いている妖怪までいろんなものが同居している。そんな寿荘はもちろん、『絶対☆霊域』でも隣の部屋には下一桁ひよ子という幽霊がいるし、あとあと斜坂希子というロリっ子幽霊まで出てきて反対隣の部屋に住むことになる。他にも、幽霊だけでなく聖一の双子の弟である聖二、姉の聖羅、聖一に一目惚れして合鍵まで作って部屋に忍び込むようなストーカー女・前田まで入り浸ってしまうのだ。同じように、『のぼさんとカノジョ?』にも差し入れだなんだと理由を付けて毎日のように部屋にやってくる下の階の金城さんや、のぼのカノジョ見たさに押しかけてくる同級生たち。さらには、彼女の有無を確かめるためにいとこの千夏までやってきてしまう。何年も何十年も住んでいるので、さすがに幽霊たちが寂しくなって呼び寄せるのだろうか。それとも、自然と人々が惹きつけられて集まってしまうのだろうか。なんにせよ、賑やかな場所に住む幽霊が多いようだ。