特集番外編1 2007年7月号

特集番外編1

更新日:2013/8/15

「傍聴に行こう Shall we 裁判?」特集 番外編

 

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編集/服部美穂

 

「裁判特集」担当になったものの、裁判傍聴未体験だった私。まずは一度傍聴にいってみよう! ということで、同じく特集担当で、学生時代から裁判傍聴に通いまくっていたIの案内で、裁判傍聴を初体験しました。

一日がかりで一つか二つの裁判を見るくらいが精いっぱいだと想像していたのですが、朝の10時から11時半過ぎまでの間に、4件ほどの裁判を傍聴することができました。わりと小さな事件を選んで傍聴していたせいもありますが、1件につき、だいたい15分〜30分程度。傍聴のための面倒な手続きもないですし、傍聴の途中での出入りも可能です。裁判傍聴に興味はあったものの、何となく敷居が高いもの、というイメージがあったので、これには驚きました。

あと、ちょうど初傍聴の前日に、周防正行監督の映画『それでもボクはやってない』を観にいったのですが、翌日、実際に傍聴をしてみて、映画が細かいところまで、裁判を再現していたということがわかりました。例えば、実際の裁判では、公判の最後に弁護士と検察官と裁判官が、全員で手帳を広げて次の審議の予定を決めるのですが、裁判官が提案した日程で都合が悪い場合、弁護士や検察官は「差し支えです」と言って、別の日程を提案するんですね。実際に傍聴して「差し支えです」を聞いたときは、「おお!映画と同じだ」と思いました(笑)。

映画では否認事件を扱っているので、もっと公判回数も多いですし、審議の内容も深刻ですが、傍聴をしているときに感じた疑問や驚きを映画からも感じました。こちらの映画も裁判を知る、日本の刑事裁判制度について考える、という意味では非常にオススメです。(ちなみに、この映画に登場する傍聴マニアのモデルは、特集内で「裁判傍聴の掟」を教えてくださった北尾トロさんなのだとか? トロさんは、傍聴に出かけたとき、裁判所で周防監督と何度か会ったそうです)

 

本誌にご登場いただいた傍聴マニアの皆さんもおっしゃっている通り、まさに百聞は一見にしかず。皆さんも、一度、傍聴を体験してみてください。裁判に対するイメージが変わりますよ!