特集番外編1 2009年3月号

特集番外編1

更新日:2013/8/12

CLAMP未体験だなんてもったいない

 

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編集 R

 

はじめに、お詫びと訂正があります。

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『ダ・ヴィンチ』3月号のCLAMP特集内、38、39ページにて表記の誤りがございます。

『×××HOLiC』14、15巻と『ツバサ‐RESERVoir CHRoNiCLE‐』26、27巻の初回限定特典としてオリジナルアニメDVDを、「ODA」と表記しております。

正しくは、「ODA」ではなく「OAD」です。

たいへんご迷惑をおかけいたしましたことを、心よりお詫び申し上げます。

なお、OAD『×××HOLiC』&『ツバサ‐RESERVoir CHRoNiCLE‐』の詳しい情報は、以下のURLよりご覧いただけます。

 

○「ツバサ」「×××HOLiC」オリジナルアニメーション公式サイト

http://kc.kodansha.co.jp/tsubaholi/

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一度はまったら抜け出せない、独自の世界観をもつCLAMP作品。

読者の中には、デビュー前からずっとファンだという方も少なくありません。

数多くのCLAMP作品の中でも、今回の特集では『×××HOLiC』と『ツバサ』の2作品に焦点を当てました。

過去作品の人気キャラクターたちが勢ぞろいする『ツバサ』と、それに密接にリンクしてゆく『×××HOLiC』。

2作品を繋ぐ、重要なキャラクター「壱原侑子」をイメージし、AKB48でも抜群の人気を誇る篠田麻里子さんに演じていただいたグラビアにも注目です。

この企画によって、篠田さんはキャラクターを演じる喜びに目覚めてしまったとか……。

 

特集にあたり『ダ・ヴィンチ』の読者にアンケートをとらせていただきました。

このアンケートはCLAMPの人気作品ランキングや誌面構成に使わせていただきましたが、誌面には掲載しきれなかった読者の声を、ここでご紹介したいと思います。

いよいよクライマックスを迎える『×××HOLiC』と『ツバサ』の2作品。

CLMAP未体験という方にも、この革命的瞬間をぜひ体験していただきたいです。

 

●読者をとりこする『×××HOLiC』の魔力
・登場人物が大事に描かれているところと、世界観。夢物語だけでなく現実の、ちょっと毒があるストーリーも魅力と思います。(女性・31)
・非常にシンプルな物の上にあるのに世界観が独特。(男性・19)
・今までのCLAMP先生の作品の雰囲気とはちょっと違う、怪しげでミステリアスなところが好きです。侑子さんのツッコミもナイスですね!(女性・18)
・四月一日の美味しそうな手料理の数々はもちろんやっぱ百目鬼との友情でしょう。(女性・24)
・きれい事ばかりじゃない、独特の嫌な感じ。避けては通れない嫌な感じを描いているところ。(女性・24)
・四月一日が作るごちそうの数々。彼の下僕っぷり。そして、侑子さんの衣装。(女性・26)
CLAMPのダークサイドが上手く昇華されてる印象。それまでの「X」とか「東京BABYLON」に比べると、落ち込まずに読める(笑)単純化されたぶん、CLAMPの根本的なストーリーテラーとしての魅力が味わえる。(女性・21)
・登場する人たちがすごくいいこと言ってる(男性・18)
・摩訶不思議な物語の中で紡がれる、人間の本質(女性・19)
・ご都合主義で終わらない事(女性・26)
・モノクロタッチの絵柄がカッコイイ(男性・18)
・ボケとツッコミ(笑)(女性・23)

●読者が夢中になる『ツバサ』の魅力
CLAMPキャラ総出演(ほぼ)な所。豪華(女性・27)
・『×××HOLiC』とリンクしているところ。ふたつの視点でおもしろいと思います。(女性・31)
・思いがけない場面で懐かしい人が登場していて、ストーリー以外の部分でも十分楽しめます。最近ますます、予想できない展開で目が離せません。(女性・18)
・過去作品の登場人物が大挙して出てきて読者サービス満点。意外な演出がおいしい。(女性・24)
・とにかく切ない!!みんな自分の大切な何かのために行動しているだけなのに……何かを失っていく物語だと思います。そしてなんと言っても、表紙などの美麗カラーイラストは癒しです……!!(女性・17)
・小狼の、サクラへの純粋な真っ直ぐな想い!! あの、少し悲しみを帯びた曇りなき眼に、ドキッとしてしまいます。もちろん、ファイさん・黒鋼さんにもドキドキですが(笑)特に、ファイさんが黒鋼さんにふざけてるところが、見ていて笑顔になってしまいます。(女性・22)
・少年漫画の王道に挑戦するファンタジーな世界と冒険(男性・25)
・各キャラクタの隠されていた部分が明らかになっていくにつれて話が大きく動いて、はらはらします(女性・20)
・壮大な世界観にいつも引き込まれます(女性・24)
・二転三転するストーリー展開。この先もまだ何かあるのでは、これは伏線なのでは、と読めば読むほど深くはまります。(女性・39)
・信念を持ったキャラクタの強さ(男性・35)
・決して未来をあきらめない強さ、友達を信じる・助け合おうとする心(女性・48)

●『ツバサ』で見つけた、あのキャラクター&リンク!
・『X』の空汰と嵐を阪神共和国のエピソードで夫婦として登場。『X』ではせつないのに、こちらでは夫婦で嬉しかったです(女性・25)
・『CLAMP学園』のみんなが出てきたときは嬉しかったですね(女性・29)
・美幸ちゃん(『不思議の国の美幸ちゃん』)をだいたい全ての国において目撃(笑)。CLAMP先生の芸の細かさに脱帽です(女性・22)
・巻末のおまけマンガで白モコナが持っている、黒鋼秘蔵のえっちなDVDは『不思議の国の美幸ちゃん』のDVDだった(笑)(男性・27)
・「桜都国」の街角で『聖伝』の羅刹、沙羅、伽羅の3人を発見!(男性・32)
・「ピッフル国」で知代ちゃん(『カードキャプターさくら』)がつけているスカーフに『ANGELIC LAYER』のマークが!(女性・24)

 

アンケートにご協力いただいた皆様、ありがとうございました!

 

 


 

 

デビュー20周年 CLAMPは願う

 

編集 M.I.

 

今月の第一特集は、漫画創作集団「CLAMP」の大特集です。

 

CLAMPは女性4人組。これまで『聖伝』『東京BABYLON』『X』『魔法騎士レイアース』『カードキャプターさくら』『ちょびっツ』などなど、大ヒット作を生み出してきています。彼女たちの商業誌デビューは1989年。そう、2009年はデビュー20周年なのです。

 

今回の特集では、CLAMPが2003年から連載を開始し、現在クライマックスを迎えている『×××HOLiC』と『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』の2作をフィーチャーしました。これらの作品は、これまでのCLAMP作品の世界をひとつに繋げ、また相互に密接にリンクしあうものとなっており、20年の集大成といえるようなものになっています。

世界の全てを知っている超越的キャラクター・侑子(『×××HOLiC』)と、多重構造の世界を旅していくサクラ・小狼たち(『ツバサ』)が紡ぐ物語は、より密接な絡まりをみせ、完結にむけ大きな盛り上がりを見せています。今ならまだ、きっと追いつけます!ぜひ、雑誌で目撃していただきたいです。

 

また、特集では、CLAMPの4人(いがらし寒月さん、大川七瀬さん、猫井椿さん、もこなさん)が揃ってのロングインタビューも掲載。彼女たちの20年のキセキをたどります。

 

インタビューで強く感じたのは、彼女たちは、「変わりながら、変わらないものを20年間描き続けてきた」ということ。

CLAMPは、作品によって絵柄やコマ割、画材などを変える(インタビューでは、そのあたりの裏話も!)というのが特徴の一つですが、そうやって新たな方法にチャレンジし、作品の見た目の印象は変化しても、ずっと変わらず「人の願い」を描き続けてきたのだと。そのあたりを、今回の特集タイトルに込めました。

彼女たちはこれからも、屹然として在る世界観で“生きること”“願う想いの力”“本当の強さ”といったものを描き続けるのでしょう。今回、作品をまとめて読み(あるものは再読し、あるものは新規に)、強くそう思いました。

CLAMP、昔ハマった!という人や、○○は読んだことがあるけれど……という人も多いでしょう。読んだことがなかった作品にもぜひ触れてみてください。読めば読むほど、奥深さを感じるはずです。(特集内で全コミック作品紹介もしているので、ぜひそちらもご参照いただけると嬉しいです。)

 

そしてもう一つ、インタビューで強く感じたことは……、「CLAMPさんたちって、とっっても可愛らしい方々だ!」ということ。失礼に聞こえたら申し訳ありません。おこがましいのも重々承知です。でも、本当にそう思ったんです。シャンパン片手に、CLAMPさんたちの発想(妄想?)がはじけて、会話がどんどんつながり、笑顔がころころするその様子はとってもキュート。そんな瞬間に立ち会えて、なんて魅力的なんだ!とノックアウト状態でした。ほんとうに、ありがとうございました。