高齢出産、仕事と子育て……育児に奮闘するマンガ家たち

出産・子育て

2013/6/7

 育児エッセイは今やマンガの一大ジャンル。最近では、高齢出産で育児に励むマンガ家も多く、ひうらまさるの『ヒゲの妊婦(43)』、伊藤理佐の『おかあさんの扉』などでも描かれている。それぞれ、現在のマンガ家たちの育児状況が垣間みられる作品である。

 そうした中で、同じく高齢出産、2児の母となったマンガ家が『のだめカンタービレ』の二ノ宮知子だ。『おにぎり通信~ダメママ日記~』は、そんな作者の子育て事情を描くが、他と違うのは、子育てに奮闘しているのが、作者本人ではなく、「夫」である点だ。夫(通称POM)は、家事から子ども達の世話を一手に引き受ける主夫であり、正真正銘の「イクメン」だ。売れっ子の二ノ宮の影にはそんな夫の支えがあったのだと知るが、POMの子育て奮闘と、作者のダメ親父的な子どもとの関わり方が描かれ、笑いを誘う。

 例えば、二ノ宮は、「たまには一人で買い物しておいで」とPOMに言うが、いざ子どもと二人きりになると、「パパがいい~」と大泣きされる。困ったあげく、「トーマス買ってやろうか?」など、典型的なダメ台詞でなだめてしまうのだ。こうした二ノ宮には、すかさずPOMのツッコミが入る。のだめと千秋先輩が繰広げたような爽快なツッコミシーンも満載で、前作ファンも楽しめるはずだ。

 世の働く女性にとってはうらやましい夫の「イクメン」ぶりと、ダメママだけど共感できる二ノ宮の姿は、新たな子育ての形を肯定してくれる。

文=倉持佳代子
(ダ・ヴィンチ7月号「出版ニュースクリップ」より)